新たな地域共同体構築へ連携強化 東アジアサミット 47ニュース

　【フアヒン共同】タイのフアヒンで２５日、東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）と日中韓、インド、オーストラリアなど計１６カ国が参加する東アジアサミットが開かれ、アジア太平洋地域の安定と発展に向けた連携の強化や、鳩山由紀夫首相が提案した「東アジア共同体」構想など新たな地域共同体の枠組み構築を目指し、議論を続けることで一致した。

　参加国首脳は、経済や災害対策、環境など幅広い分野での連携促進などを盛り込んだ議長声明を発表し、一連のＡＳＥＡＮ会議が閉幕した。

　議長声明は鳩山首相の提案について「開放性、透明性などの原則に基づく東アジア共同体構築に向けた議論を活性化させる」と歓迎。オーストラリアが示した「アジア太平洋共同体」構想についても同様に歓迎する意向を表明した。このほかフィリピンも独自の構想を提案したが、いずれの案についても枠組みなど具体的な議論は今後に持ち越されることになった。

　北朝鮮の核・ミサイル問題については、地域の長期的な平和のため、朝鮮半島の非核化を目指す６カ国協議の早期再開を全面的に支持。北朝鮮に、国連安保理決議に従うよう求めた。

　ミャンマー軍事政権に対しては、民主化の促進や、来年実施の総選挙を公正かつ自由で、すべての政治勢力が参加できるものにするよう努力を促した。しかし、自宅軟禁中の民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさんらとの対話に軍政が乗り出したことなどを受け、スー・チーさんの解放を軍政に直接迫るような声はなかった。