今日は本業が無かったから久しぶりにエンジンを作っていた。
中華110ccの遠心クラッチなんだけどミッションは4速なんだが走行中に4速からニュートラルに入れるようにしてもらいたいってご依頼だからシフトドラムに付いてるストッパーを外して組んで行く。
実はこの手法ってプレスカブで新聞配達をする場合なんかによく使われ、
停車してからチェンジするより空走状態でニュートラルに入った方が確かに扱いやすいんだけど、
もしスピードが出てる時に間違ってニュートラルに入れてしまった場合、
4速に戻したりするとクラッチやミッションに負担がかかるから停車して戻してもらう必要がある。
ただこのエンジンはシフトポジションセンサーが付いてるから、
4速に入った時に点灯する4速灯を自作すると間違えないようになるよ。
ちなみにこのエンジンのギア比はカブ100EXと同じで1〜3速はCD90と同じとなっていて4速が0.958のギア比になっている。
よくカブの4速化に使われるデヤンのミッションと同じなんだが、
CD90の4速ギアをどちらも持ってるなら1.043の尖ったクロスにする事も可能。
ただ1.043にするとCD90のミッションと全く同じギア比になるんだが3〜4速間はちょいと近過ぎるかなぁ…
このエンジンはオイル下りを起こしていたから燃焼室でオイルが燃えて煤が溜まりまくりピストンの上部はこんな感じだし、
バルブも煤がビッシリでEX側のバルブなんて凄く重くなっていたくらいだが、
ヘッドは剥離に出した時にウォーターブラストで煤を取ってもらい、
バルブは旋盤で磨いてから擦り合わせをして新品同様になった。
オイル下りの原因はバルブステムシールを付け忘れた組み間違いだったが、
ピストンとシリンダーは新品にしても良いって事だったから交換してしまった。
このエンジンはピストンのみは買えるんだけどリングだけってのが無理で、
ただピストンはこんなに傷んでるしシリンダーも上側は擦れた跡が付いてるから交換した方が良く、
送料を入れても7000円もしないから意外と安く直せるのは魅力かな。
そんな訳で今日は雪が降っていて歩きに行くのは諦めたから作り切ってしまった。
分解してる時は何気にバラしてたから気にしていなかったんだけど、
このエンジンのクラッチ側ってクラッチカバーからクランクへのオイルスルーとスプリングが付いていない構造だから、
クラッチの遊び調整をちゃんとしておかないとここからオイルが出てしまいクランクへの油圧が下がってしまうと思う。
ただこんな作りでもクランクのビックエンドは焼き付いたりしないんだから、
クラッチの調整部からオイルはそんなに出ていないのかもね。
そんな訳で今日は頑張って1機作ってしまったがまた夜になってしまったから今夜はサッサと寝てまた明日頑張ります。