マリヤンカ mariyanka

日常のつれづれ、身の回りの自然や風景写真。音楽や映画や読書日記。手づくり作品の展示など。

サンコタケを見て匂いについて考えた。

2014-08-01 | きのこ
サンコタケは糺の森で何度か見かけたものの、いつもほんの数本、
でも先日枯れかけたのやタマゴ状態のも入れると50本位のサンコタケが群生してる場所を見つけました。

「サンコタケはあまりに悪臭なので誰も食べない、だから毒があるのかないのかも分からない」
と書いてある本がありました。
いつもそっと枝などで触れるだけで鼻を近付けることはないので忘れていましたが、
ハエが止まっているのを見て本の上記の記述を思い出しました。
一瞬どんな匂いなのか嗅いで見ようかと思いましたがやめました。
キノコの観察者としては失格です…

本によっては「匂いだけで近くにサンコタケがあるのがわかる」と書いてあるのもあって、
ほんと?と疑いつつ、でも、
一度サンコタケの匂いを嗅いで覚えれば、
空気の中にその匂いを嗅ぎわけることが出来るようになるのかもしれません。
私はヤスデの匂いを知っているので、草引きなどの際、
見なくても近くにヤスデがいることがすぐにわかります。

嗅覚は五感の中でも鋭いものだと思いますが、
個人差も大きいような気がします。
文字や標本にして記録することが出来なくて、
記録できるのは脳だけ。
匂いと記憶はくっついていて、
匂いは一気にその匂いに伴う記憶を甦らせます。
ヒトもしっかり動物だということの証明です。
でも私はサンコタケの匂いを嗅ぐのは躊躇しました。
それは本で得た知識のせいです。
というか自然に対して肝心なところでどこか臆病になっている自分がいることに気付きます、
残念ですが…

その辺に落ちている枝で落ち葉をはがして見ると
張り巡らした菌糸に大小のサンコタケのタマゴ(幼菌)がついているのが分かります。
本当に卵にそっくりで、
卵を突き破って伸びた赤い頭の先にまだ卵の殻がのっかっているのもあります。

サンコタケと言っても3つにわかれているのだけでなく、6つにわかれた太いのもありました。

三鈷は密教の法具で、仁王さんが、振り上げた手に握っているあれです。

『独鈷杵』槍状の刃が柄の上下に一つずつ付いたもの。
『三鈷杵( さんこしょ)』三本に分かれたもの。
『五鈷杵(ごこしょ)』 中央の刃の 周囲に四本の刃を付けたもの。
『 七鈷杵(ななこしょ)』などと言うのもあるそうです。
植物でも虫でもキノコでも昔付けられた名前は味わい深いものが多いです。
今ならさしずめ、カサナシミツワレベニタケ(笠無し三つ割れ紅たけ)と名付けらるかも。

近くにこんなキノコもありました。
とても綺麗なきのこでした。
検索してみましたが名前は分かりません。




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