「あんた、そりゃあ、70になるまでこっちにおらんなんなあ」
と、マサチャンママに保証され、担当ドクターには、
「医者がこんな科学的じゃないこと言うのもなんだけど、丈夫な体に生まれとるんだねえ。105歳くらいまではいきますよ」と毎度のセリフで保証され。
ワタナベさんには、
「それで、おめえはどうなんだ?」と脅迫され。
複雑だわ・・・と言葉を濁す私。
昨日、父はデイサービスのスタッフの方からお誕生カードを頂いて帰りました。
5月13日でおん年96歳。そりゃあ、やはりおめでたい。
「丈夫な体に生んでもろうて親には感謝せんなん、誰よりも長生きしとる」とは父の言葉。
アカメガシワ
「電話が来たけど、誰から来たか分からん」なんてふざけたことを言うから、
「分からん電話のこと聞かされると余計イライラするから、そういう時は黙っておってくれた方がいいや」と鬼娘にきつい言葉を言われ。
「鼻水が落ちそうだよ」と注意すると、
「鼻も生きとる」とこジャレたお返事。
「おれの頭はおかしくなったか?」と問い詰められたので、
「そりゃあ立派とは言えないけど、ま、今のとこ、ぼけ具合は1ぐらいだ」
いくぶん、いや、かなり低めで慰めると、
「子が言うんじゃあ間違いないな」なんて安心し。
そうかと思うと、
下着のシャツの上から、ベストを羽織って、
「寒いなあ」と言いつつ部屋をうろうろしているし。
パジャマの上からセーターを着て布団に入ろうとするし。
あまりな格好に大笑い。ここら辺がやけに怪しい。
「あんた、そんなに毎日飲ませていいのんか。やめさせたらどうだ」
と年上の方のご注意を受けるけれど、なんたって当のご本人が、
「コップを握って死にたい」
と言うのだから、うまいつまみ(刺身でいいんだから楽チンよ)で一杯は欠かせない。
ま、そんなこんなの怒ったり笑ったりの毎日。
留守番できるだけまだ良しとし、四六時中、むせて咳込んでいる音を聞くのは我慢の範囲としよう。