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曇、21度、82%
俳優のトムハンクスの本を買ったのは、3月香港に行った時でした。日本に帰って以来、英語の本の新刊情報に疎くなています。丸善ですら新刊が並ぶことは少ないように思います。トムハンクスも好きな俳優の一人です。興味本位で分厚い本を求めました。
「UNCOMMON TYPE」まれなタイプ、表紙にはタイプライターの絵が描かれています。全部で10数話の短編集です。タイプライターはワープロに始まってPCの普及で現在ではほとんど生産されていないそうです。タイプライターは今では「まれなタイプ」なのです。世の中にいる「まれなタイプの人たち」とまれになってしまったタイプライターを織り交ぜたショートストーリです。
若い女性がおもちゃのタイプライターを買ったとは知らず、古いタイプライターを扱う店に修理に持って行きます。そこで、店主から玩具だと知らされて、希少価値のある古い本物のタイプライターを安く買う話など、タイプライターが欧米では日本より普及していた背景があるからこそ生まれた話です。話の内容は様々ですが、出てくる人物の「まれ」と関わるタイプライターの「まれ」が話の軸です。
トムハンクスぐらいの俳優だと、見聞も含めて人の機微をたくさん知っていると思います。そして俳優としての表現力を持って描かれた小説です。以前、画家が書く本を取り上げた時、絵を描くのも本を書くのも自己表現だと思いました。
トムハンクスってどんな俳優なのか、幅広い役をこなしています。この本でも優しい視線の持ち主だと感じます。一話一話が余韻を残します。
この本を読んでいる最中、トムハンクス同様2度アカデミー賞を手にしているショーンペンが本を書いたと知りました。ショーンペンはダニエルグレイグと並んで一番好きな俳優です。好きなのですが、なぜ2度もアカデミー賞をもらったのか私には解せません。ショーンペンはこの本のインタビューで「台所の修理をするのも、映画に出るのも、小説を書くのもみんな同じだ。」と言っています。話の内容はサイコっぽいそうですが、思わず、Amazonのワンクリックをプチンとしました。きっとアメリカの俗語がいっぱいで悩むと思いますが、我が家に向けてアメリカからやってきている最中です。
トムハンクスはこの本を書く時、タイプライターを使ったのかしら?やっぱりPCかな。高校の頃オリベッティの赤いタイプライターが欲しかった自分を思い出す本でした。
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