昨日のこと、
探偵事務所から出てきた、
ジャージ姿の眠そうな男を見て、私は思った。
おはようございます。
探偵って、いいな。
「あの男は、徹夜で張り込みをしてたから、眠そうにしているのだろうか?」
探偵って、なんか、いいな。
「近所の者ですという風に、ジャージで張り込んでいたのだろうか?」
探偵って、凄いな。
「ペン型のキャメラで、不倫現場を撮ってきたのかな?」
探偵って、なんか、ワクワクするな。
そんなことを勝手に想像しながら、車中からコソッと見ていたら、
助手席に座る、我が家のおじさんは、
「おかっぱちゃん、想像力豊かだもんね。」と言う。
「あたし、昔から探偵という仕事、憧れちゃう。でも・・・でもな~」
私は探偵には向かない。
口は堅い方だっと思っているのだが、案外そうでもない気がする。
「こ・・・これは!」と思う事は、
続けて「誰かに話さなければ!」と必ず考えるタイプだ。
そして、それは少なくとも3人に話さないと、気が済まないという入念さだ。
例えば、
スーパーの駐車場で知らないお爺さんに、なぜか怒鳴られた事がある。
その時も私はまず、母さんに話し、隣の熟女に話し、家でおじさんに話した。
やっぱり、3回、話たわけだが、
母さんには、
「なんかさ、昨日の夕方ね、知らんお爺さんが、
何を言ったか聞き取れなかったけど、すごい怒鳴られたんだよね~」
と、素直に話したのに、
会社の熟女さんには、
「昨日、お爺さんが、すごい剣幕で怒鳴りつけてきたんだけど、
たぶんね、この馬鹿野郎って怒鳴ってるんですよぉ。
どうして怒鳴られたかは、分からないけど、
八つ当たりしてんじゃないかなって感じで、怖かったんですよ~。」
ということになり、
おじさんに話すころには、
「男って、知らない女性に平気で怒鳴るよね?
あれは、何の権限で怒鳴るわけ?
男尊女卑の思考よね?そういうことよね?
だってさ、駐車場に停車しただけで、
このアマ、馬鹿野郎って感じで怒鳴られたんだよ。
それでピンときたわけ。
ははぁん、これはあれだなって。
八つ当たりしてんだよなって。
家でかあちゃん(奥さん)と喧嘩してたかなんかの腹いせで、怒鳴ってんだなって。
そういうことで、女を怒鳴る男って、いるよね~。信じられない!」
という、もはや社会問題も盛り込んで、
盛りに盛った、事件になってしまった。
向かない。
探偵にっという以前に、
私は、伝言ゲームに向かないのだわ。
あれ?
たれ蔵がめずらしく、恐ろしいあやに、ちょっかいかけてるぞ?
たれちゃん、あやと遊んでるの?
うふふ、たれちゃん、がんば~!
たれ蔵「なに、かあちゃん?」
いや、なんでもないから。
違う・・・違うから
たれ蔵「ぼくを呼んだの、かあちゃん?」
あぁ~来ちゃった。
ごめん、呼んだわけじゃないないんだ(来るの早すぎてピンボケた~)
たれ蔵は、気ままな猫には向かないね。