有名なサッカー選手が、
試合後の感想を求められて、こう発言した。
「きよきよしい」と。
おはようございます。
清々しいという文字を、
彼は長年、きよきよしいと読んでいたのだろうが、
笑い事ではない。
わしもや!
ブログを書くようになって、3年以上経つが、
長い間、雰囲気という漢字を使えなかった頃を思い出す。
ふいんき、と何度打ち込んでも一向に雰囲気が出てこない。
なに?このパソコン、バカなの?
そう思い、仕方ないから、一文字ずつ打つにしても、
一文字めの雰という漢字が出せない。
そもそも「ふいんき」の「ふい」だと思っているから、出るはずはない。
ふいふいふい、狂おしいほど、ふいと打っては、キレる日々。
雰は、永遠に出ない事を知らずに・・・。
若すぎる結婚を、父に心配された、あの頃も思い出す。
「父さん、私は、もう大人だから心配しないで」と言い放ち、
いざ、結納を交わそうとした、あの時、
私は、結納を、「けつにょう」と読んでみせた。
きっぱりとけつにょうと読み上げた私は、案の定、その後結婚にも失敗した。
そうなると、独り暮らしをしなければならなくなり、
駐車場を探してみると、「月極駐車場」の文字が襲ってきた。
離婚直後で傷付いた心を抱えた、こんな時に、
まさか、子供の頃から後回しにしていたお題が提示されるとは、
神はなんと無慈悲な事をするのだろう。
6・3・3で12年、通学途中、何度も目にしながらも、
一度も読もうと試みなかった、月極駐車場を、
ついに読まなければならなくなるなんてと、嘆いた事を、
昨日のことのように思い出される。
「あの、駐車場を、借りたいんですが。
どこの?って、あの角にある、あの・・・あの月の・・・・」
ズルさだけは身に付けた私は、発言をぼやかして相手から引き出そうとした。
すると、不動産屋のおじさんは、見事に、
「あぁ、あそこの月極駐車場ですね?」とはっきり言ってくれた。
これで長年の疑問が解決した。成功だ。
ついさっきまで、恨んでいた神に感謝した瞬間だった。
「そうです、つきぎめ駐車場です。つ・き・ぎ・め、うふふふふふ」
あの時は、笑みが2~3日止まらなかった。
月極が読めれば、私も、すっかり一本立ちできたと思い込み、
社会へ、鳴り物入りで飛び込んだ。
お客様は、「長谷川(ながたにがわ)様~」と大きな声で呼び、
出納帳の記入時は「出納(でのう)帳はどこ?」と探し、
「まあ、これで相殺(そうさつ)で、いいよね」と偉そうに決着させた。
未曾有を読み間違えた政治家を、あざ笑ったが、
私は、みそうーと、読んだ。
ちなみに、その頃は、パソコンの電源を切る時は、
常に、電源ボタンで強制終了させていた。
そうするモノだと、思い込んでいた。
今も、仕事中は、隣のデスクの熟女さんに、
「これ、なんて読むの?」を、1日に2~3回、
多い時では、5~6回、聞いている。
これじゃ、ダメだ!
そう思い立ち、私は、漢字力と語彙力を高めるため、
本を読む事を己に課す事にした。
そこで、以前から気になっていた、「蜜のあわれ」を読んだ。
素晴らしい作品だった。
文豪の妄想ワールド炸裂っぷりが、萌え萌えだった。
胸きゅんだった。
が、しかし、肝心の作者のお名前の漢字が、なかなかとなかなかだ。
「室生犀星」
ねっ?!
ということで、前置きが大変長くなりましたが、
今日は、最近読んだ中で、面白かった本のご紹介です。
じわじわ、来ます。
阿佐ヶ谷姉妹の姉エリコさんは、私と同い年だけあって、
共感出来るとともに、ツボが、絶妙だ。
笑えるけど、身につまされるという、行ったり来たりな、
素敵なエッセイでした。
そして、この2人、ずっと一緒に居てほしいなっと
願ってしまいながらも、ということは、
男性とのご縁が、ご縁がっと、そこも行ったり来たりするというね。
さて、うんこさん?
君との暮らしも、12年かぁ。
長いようで、あっという間だったな。
まだまだ、一緒に居てくれよな。
うんこ「こんなダメな母さん、置いてけないわ」
そうだよな~。
こんな良い子に、うんこと名付ける、糞ったれな私は、
糞という漢字、書けないしな。