たそがれオヤジのクタクタ山ある記

主に北関東の山を方向音痴で歩いています。山行計画の参考にされても責任は負いかねます。深慮せず軽く読み流してください。

鉄塔めぐりの太田唐沢山

2007年01月08日 | 地元太田の山
◎2007年1月8日(月)―1人

 性懲りもなくまた唐沢山に出かけた。実は暮れの29日にも行ったのだが、またヤブの中をいたずらに徘徊しただけで終わった。原因はただ一つ。唐沢山がどの山なのか分からないため。従って、目標を設定できずに歩く。ピークがあちこちにあって特定出来ない。地形図を見ながら「あっちの方だろう」といった感覚で歩くから、いつまで経っても着かずにグルグルと回ってしまう。他人のせいにすれば、遊歩道の存在が感覚を鈍らせる。歩道は地形図には載っていないし、その道を切り開くために山を崩しているわけだから、地形図があてにならなくなる。せめて至る所にある意味の無い表示板ほどでなくとも、親切にも遊歩道マップなるものが表示してあれば安心して自分の位置を確認して歩けるのだが。ともかく、方向音痴にはハードな里山だ。

 3連休なのにおとなしくしていた。初日は雨。翌日は雨上がりだから、そこら中がぬかるむだろうと、ヤメにした。最後の3日目。どうしようか迷っていたが、子供が部活に行くというのであわててハイキングの準備をし、駅まで子供を送りつけ、その足で唐沢山に向かった。明日は仕事だから遠くにも行けない。だから懲りもせずまた唐沢山となってしまう。桐生からは登れたのに、太田からいまだに到達出来ていないのは不快な気分も手伝った。

 今日は北金井から入ってみる。ここなら遊歩道も切れているはず。東側の林道から西に唐沢山を目指す予定。北金井の溜池の先、かまぼこ兵舎の手前の駐車場に車を駐める。先月29日の山行は、開き直って遊歩道を主にして、適当な所から這い上がる手はずでいたのだが、相変わらず目標が定まらないままでムダなヤブこぎとなり、菅塩沼からここの溜池まで来てしまった。今回は同じような、逆に菅塩沼まで戻るような過ちを繰り返したくなく、反対方向の林道にロープを抜けて入る。道は荒れている。ゴルフ場を右に見てしばらく行くと、道が左右に分岐。「新栃木線124号、125号に至る」の表示。左手がしっかりした道に見えるので左に入る。また分岐。良い方の道を選んで右に上がる。分岐には「新栃木線125号に至る」の表示があったが、この時点では、この表示が何を示しているものなのかつゆ知らず、号数は林道の名称だと思っていた。道はしっかりしている。小高いピークを越えて先に進む。気持ちのよい枯葉道。今日は日よりも良く、歩いていると汗ばんでくる。

 やがて目の前に送電線の鉄塔が立ちふさがる。その先は進めない。どうも、さっきの分岐を左に行くのが正解らしい。この道はただの巡視路だったというわけか。唐沢山らしき山が正面谷越しに鎮座している。桐生方面の町並みが見える。あれが唐沢山であることを確信。鉄塔から見渡せば、一本手前の鉄塔がある尾根が唐沢山に続いている。いさぎよくUターン。今度は目標もはっきりしたから、迷うこともない。と思いきや、戻り道の右手に何やらテープ。先に続いている。向かい尾根に通じるショートカットだったりしてと、先まで下ってみたが、これは誤り。先は進めなくなり、周辺の木々には無数の数字テープが結わえてあった。大方、林業関係の目印だったのだろう。また戻る。

 「新栃木線125号に至る」の表示まで戻り、今度は左に行く。さっきの鉄塔から見た手前の鉄塔に着いた。ここから先は尾根を辿って行けばいいはず。しかし、整備された道もこの鉄塔まで。その先は一種の獣道風。強引に進んでみる。最初のうちは心地よい歩きも楽しめたが、一気に笹藪に入ってしまった。うんざりしたが、踏跡が心細くもあって、テープも散見。樹林の中ではなく、明るいからまだ良い。背丈を超える笹の間をガサゴソ進んでいくと左からの尾根を合わせ唐沢山に到着。溜池から1時間以上かかってしまったが、ストレートに着いていれば正味30分といったとこだろうか。

 だれもいない山頂。コーヒーを一杯飲んで下山。登って来たルートはヤブで辟易したから、道がしっかりしている吉沢方面に向かって進む。手製の「吉沢(唐沢)→」が木に括りつけてある。割と急坂。途中、単独が登って来る。「ここを下ると林道に出ますよね?」と聞いたら「YES」。帰路は完璧か。やがて林道に出る。この林道は「中の峯裏林道」と呼ぶらしい。開道石碑が建っていた。

 さて、ここから南西の方に進めばいいのだろうと、林道分岐を吉沢方面とは逆に進む。道はしっかりしていたが、どんどん細くなる。不安になってきた。薄暗い杉林が竹林へと変わる。沢に沿った道だが、ところどころ崩れ、「竹の子一本千円 管理者」の手書き看板で行き止まりとなった。どこで間違えたのだろう。また分岐に戻る。吉沢方面に進むと民家が見える。これではタクシーを呼ばなきゃいけない。そしてまた分岐に戻る。沢の向かい側に「新栃木線126号に至る」の表示を見つけ、ここで間違ったのかと判断し、表示がある道を登っていくが、しばらく行くと鉄塔に着いてしまい、その先にはまた道が無い。この時点で、ようやく自分はアホなことをしていることに気がついた。「新栃木線~」はてっきり林道名称かと思っていた。鉄塔「126号」に向かう巡視路であることにようやく納得した。

 またまた下って分岐に至り、さっきの竹林に向かう道を行く。ここから本日一番で間違った鉄塔125号を目指して行けば、無事に家に帰れる。右上に125号のある明るい尾根が見えるので、杉林の中を這い上がろうと実行してみたが、一昨日の雨で斜面はぬかるみ。ちっとも先に進まない。今日は用心してゴム長で歩いてきたが、今までは良かったものの、これでは余計に滑る。正午のサイレンが聞こえる。歩き始めは9時40分。随分と無駄な歩きをしてしまった。

 結局「竹の子」からヤブこぎをするしかないか。取りあえず「竹の子」までまた行って見る。ヤブの中にはうっすらとして踏み跡があった。杉林になり、ようやく尾根に出た。まさしく、125号のある尾根。しっかりした巡視路を見て、再会の喜びに浸りながら一服。山ヤの用語では「一本」というらしい。こんな俗語には背筋がぞくぞくする。後は迷うことなく駐車場に着いた。ここで迷うようなら山にはもう行かない方がいい。唐沢山から1時間半もかかってしまった。これも、ムダ足を踏まなけりゃ40分だったろう。

 一応は太田から唐沢山には登ったものの、少々の悔いが残る。やはり菅塩沼~236m峰経由でなけりゃ。そして、今日のルートの下りに石祠があるのに気づかなかったこと、溜池から続く林道の先がどうなっているのか、鉄塔ではなく電波塔近辺の様子が気になる……。これからの課題だろうが、唐沢山ばかりに気にとられてもバカみたいだし。世代が少し上の方々は百名山、二百名山にと足繁く通っているというのに、太田の里山にオタクっぽく足止めくらっているわけにもいくまいに。


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1 コメント

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はじめまして (すずき@東毛)
2007-04-25 10:20:18
同じようなところを、この冬、彷徨しておりました。山中でお会いしましたら、よろしくお願いします。
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