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カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

自分の持っているマジックの道具をカップを中心に紹介。

Fruit Cup and Caffeinated Cups & Balls by John Carney

2025-07-25 09:11:00 | マジシャン別

 今回はJohn Carney氏の「Fruit Cup」と「Carney's Caffeinated Cups & Balls」の紹介です。John Carney氏は1958年生まれのアメリカのクロースアップマジシャンです。マジックキャッスルの年間最優秀マジシャン賞を7回も受賞し(史上最多?)、1988年と1991年にはFISMで受賞(「マイクロマジック」部門)するという実力派マジシャンです。

 Wikipediaではヴァーノンに師事したとありますが、松田さんの「世界のマジシャン・フーズフー」では「ロジャー・クラウスに師事するが…」と書かれており正確なことは私は把握できておりません(;^ω^)。ジェイミー・イアン スイスの記事にもヴァーノンに師事と書いてありますし、写真にあるように氏の本の表紙には切り絵があり、このような切り絵を表紙に持ってくるのはバーノンの切り絵の可能性が高いので、深い交流はあったと思われます。

 何冊かの本や何本かのDVDが出ています。現在ではなかなか(特に日本では)入手は難しいかと思いますが、いくつかの商品は氏のweb storeで購入できます。

CarneyMagic | Laughter and Astonishment

Laughter & Astonishment John Carney is a unique hybrid of Comedian, Actor, and Sleight of Hand Virtuoso. His approach is smart, engaging, and often...

 

 映像はダウンロードできるものが多いですが、本は絶版で入手難しいものもあります。

写真にある「John Carney's Carneycopia」は1991年にL&Lから出版されて長らく絶版でしたが、去年(2024年)再販がされて、ダウンロード版も販売されています。

マジックショップ MAJION

【ダウンロード】John Carney's Carneycopia (e-Book)-マジックショップGIN

Description:Beautifully written by Stephen Minch, this book has been acclaimed by critics as one of the best magic books of all time. Within these pages are ...

マジックショップGIN

 

「John Carney's Carneycopia」の後に出た「The Book of Secrets: Lessons for Progressive Conjuring」も名作(のよう)ですが、現在は入手が難しく、高い値段でebayなどに出ています…

The Book of Secrets: Lessons for Progressive Conjuring

367 pages • Hardcover • Foreword by Jim Steinmeyer • Available only by direct order from the publisher (Carney Magic) • Not available through dealers • 2002

 

 さて、本題(?)に入ります(笑)。私が把握している氏のカップ&ボールに関する手順は、「Fruit Cup」と「Muscade Magic」そして「Caffeinated Cups & Balls」です。「Muscade Magic」は「The Book of Secrets」に収録されており、私がその本を所有していないため、紹介できません(T_T)(ヴァーノン・ルーティンから観客の関与部分を省いた手順のようです…)ので、残り2つについて紹介します。

<Fruit Cup>

 1つの借りたコップと借りた紙幣を使ったカップ&ボールの手順です。まずは動画をご覧ください。



 実質1分ちょっとくらいの非常にコンパクトな手順です。観客から借りた紙幣でボールを作ります。カップも借ります(もちろん用意しても良い)。握ったボールが消えて、カップに戻ります(2度)、ポケットに入れても戻りますが、最後はレモンが出てきます。レモンを切ると観客から借りた紙幣のボールが出現します。

 チョップカップのような手順ですが、チョップカップではありません。もちろん、以前紹介したCraig Petty氏の「Chop」を使った方が観客の手のひらの上に落ちるなど、より不思議でクリーンな現象はできますが、こちらは借りたカップと借りた紙幣でできますので、レモンを出したりするのに事前準備は必要ですが、お手軽といえばお手軽にできます。

Chop by Craig Petty - カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

 解説は「Carneycopia」にありますし、動画ですと「Classic Carney」に収録されています。

 1800年代前半ボスコがティーカップと角砂糖を使ったカップ&ボールのワンカップ版を披露しており、ワンカップルーティンは古典であると言えます。同様にビルインレモン(ビルインカード)も古典であり、「Carneycopia」では、これら古典2つををJohnが融合した、と書かれています。この2つの融合は今から思うと非常に自然なことで、John Carney氏の発表が初めてであったとすると意外と最近であることに驚きます。

 レモンの準備さえしていれば、レストランなどで気軽に行える手順ではないでしょうか。ナイフをウォンドとして扱い、それで最後にレモンを切っているのも合理的ですね(;^ω^)


<Caffeinated Cups and Balls>

 次に紹介するのは,「Caffeinated Cups and Balls」という3つのコーヒーカップを使ったカップ&ボールの手順です。PVを示します。


 単品で販売されており、DVDなら$35、Vimeoなら$30です。最近ではカップ&ボールの手順単体での販売も珍しいですが、さらにこの値段での単品手順の販売も珍しいと思います。その分、内容はしっかりしており、カップ&ボールの歴史的な話をわりとしっかりした後、手順の実演、手順の解説、そして、一般的なバーノンの手順のいくつかの現象について氏のやり方などを解説しています。全体時間は70分以上あり、ワンテーマですが十分のボリュームです。

 このカップ&ボールの最大の特徴は取っ手の付いたカップを用いることです。このカップは(口を上にした)スタックもできなくてはいけませんし、薄い焼き物のカップは割れてしまうかもしれないことを考えると、適切なカップを選ぶのにすこし時間がかかるかもしれません。取っ手の付いたカップを用いることで、ウォンドを必要としなくなっています。また、取っ手に指をかけてクルっと回してひっくり返すという動きもできます。ただし、一般的なカップ&ボールのカップで用いるような口を下にしたスタックはできません。

 コーヒーカップを使った本格的な手順はチャーリー・ミラー(Charlie Miller)が初めて(もしくはかなり初期)のようです。また、マイケル(マイク)・スキナー(Michael Skinner)も師匠であり、友人であるミラーの影響を受けてかコーヒーカップを使った手順を行っています。

 この手順では使われるボールもすこし変わっており、ブドウの実(もちろん偽物)を使っています。マイク・スキナーがチェリーを使っていたことに影響を受けているようです。(ちなみにマイク・スキナーは「Carneycopia」の序文で推薦文を書いています)ブドウは完全な球体では無いので、取っ手付きのカップ同様使える動作に少し制約ができると思われまれますが、両方ともその辺にある自然なものという印象を与えることは強みでしょう。また、ブドウを使うことで、「手から消えてカップに戻る」のではなく、「食べたのにカップに戻る」という演出が可能となります。このことはウォンドを使わなくて済む一つの手段となります(う~ん、よく考えられている…)。

 手順は(おそらく)6段からなっています。さすがに上手いです!無駄な動きがなく、非常になめらかです。これまでのカップ&ボールに比べて特別派手な現象はありませんがコーヒーカップを上手く使い、あれっ?と思う現象を起こしています。

 非常に興味深いのはこの手順が2017年にリリースされていることです。こんなことを言っては失礼極まりないかもしれませんが、FISMで受賞したのが1990年ごろ、その後、多くの本やDVDを出して、出し切った感があってから10年以上経ってからこの手順が販売されていることです!いくつになっても前に進めるって凄いですね…。

 ちなみに2017年といえば日本でカーニー氏がレクチャーを行った年でした。この手順を日本でのレクチャーでもされてます。レクチャーを詳しく紹介いただいている「教授の虚言」サイトを示します。

John Carneyレクチャー - 教授の戯言

 DVDでは、手順を解説した後、バーノンの手順のいくつかのポイントというか氏のやり方、考え方などを解説しています。この時は、ティーカップではなく、普通の(?)カップを使っているのですが、ポール・フォックスタイプではなく、ロス・バートラムタイプでした。チャーリー・ミラーカップでしょうか…。そっち派なんですね(笑)と思いました。

 カーニー氏が影響を受けたというマイク・スキナーの手順の映像を見つけましたので紹介します。さすがにスライドハンドの名手、きれいなバニッシュですね。手順としてはバーノンの手順の部分的なものに少し違うシーケンスが入った感じです。私などはどうしても同じ手を使ってバニッシュを行いますが、このように少し手を入れ替えると変化が出ていいと思いました。


 チャーリー・ミラーのコーヒーカップを使った実演映像は見つけられませんでしたが、このDVDの中でカーニー氏が「Great Secrets of the Master Magicians」の中にあると言ってましたので、古本屋で購入しました。

Great Secrets of the Master Magicians by Elliot, B.(コピーライトは1953年の本です)

 この本では最後の章に何人かのマジジャンのカップ&ボールの手順が解説されており、その中に確かにチャーリー・ミラー氏のコーヒーカップ(またはティーカップ)を使った手順が解説されてました。ここまでしっかり氏の手順が書いてあるのは珍しいかと思いました。ちなみにこの本には当時のアメリカのマジシャンが行うTOP20が書かれていました。カップ&ボールは入っていました(笑)





SORA×JONIO 国民的マジックショー@大坂に行ってきました。

2025-07-13 00:48:00 | 日記

 先日(2025/07/06)SORA氏とJONIO氏のマジックショー(@フレンチドロップ)に行ってきました。会場には20人くらいの観客がいて、2列でショーを観る形でした。私はチケット販売が始まってすぐに購入したので、前の方かと思ったのですが、2列目でした(;^ω^)。関東から来ている人も何人かいらっしゃって、人気の凄さを感じました。

 観客層としては、いかにもマジックマニアという方は少なく(なぜわかる、とは聞かないでください(笑))、女性やカップル、親子連れと、レクチャーなどとはちょっと違う雰囲気でした。

 お二方のマジックを拝見して最も感じたのはやはり、観客が非常に楽しんでマジックを観ているということでした。「うまい」とか「すごい」というより、「不思議」「楽しい」という感じでした。とにかく「笑い」が多い。しかもその笑いが品がいいところが気持ちよかったです。私はSORAさんの意外性のあるマジックと小刻みに入るちょっとした笑いがとても楽しかったです。キャラが立っているというのはそれだけでいいですね。JHONIOさんは、本当に体だけというか、余分なものをほとんど含まないマジックで、純粋なマジックを体験させて頂きました。

 いろいろ素敵なマジックがあったので、紹介したいところですが、これからお二方のショーをご覧になる方も大勢いらっしゃると思うので、1つだけ具体的なマジックについて少し詳細に感想を書かせて頂きます。このブログの中心的な演目である、SORAさんが行っていたカップとさいころのマジックです。

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一部の現象が書かれていますので、まだご覧になっていない方で今後観る機会がありそうな方は読まないことをお勧めします。

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 例のテレビ番組でもされていたマジックです。テレビを観た時、正直この定番マジックで2回戦の勝負をするんだ…と思いました、が、逆にカップと玉(サイコロですが(;^ω^))の強さを改めて感じることができました。カップ&ボール好きにとってはうれしいことです。

 SORAさんが使っていたのは、外側が黒(レザー?)で中が赤(フェルト?)のカップで後で出てくる大きなサイコロの色などからしても、おそらくCubismのカップかと思われます(違ってたらすいませんm(_ _)m)。Cubismにもミニサイコロは付いていますがちょっと小さすぎるのか、SORAさんは日本製の小さいながら付属のより少し大きなものを使っていると思います。なぜ日本製だとわかるのかというのはトークで出てきます…(笑)

 現象としては、まず、十分調べてもらったカップとサイコロ(ダイス)を2つを使って、ポケットの中に入れたはずのダイスが指を鳴らすと戻ってきます。ちなみにふつうは1つのサイコロを使って行うことが多いと思いますが、2つのサイコロのうち、1つをポケットに入れて、指を鳴らすとそれが増えて2つになる、、、という演技です。

 途中、小さなサイコロが出てきて、さらに、大きなサイコロが出てきて、最後はカップいっぱいのサイコロが出てきます。それだけではありません、それらを片づけようとカップに入れますが、入りきりません、、、どっからそんな量のサイコロが、、、というマジックです。

 以前のブログの記事で何回か、この手のマジックについては触れてきました。私の手順なども紹介しました。今回の手順、概要だけを書くと、一般的なCカップの手順のように見えますが、勉強になることが多い手順でした。

 一番勉強になったのは「カップとボールの手順で取り出した大ボール(今回は大ダイス)を消す」という発想です。ちなみに大サイコロの改めのところのギャグも面白いですね。(笑)。カップとボールでのこのアイディアがSORAさんのオリジナルなのか元があるのかは存じ上げないのですが、少なくとも私は知りませんでしたし、そこには至りませんでした。まあ、技術的にも大ダイスを消すということが難しいというのもありますが、この発想はやはり凄いと思います。

 大量に出すためのギミックも専用にきれいに作られていると思います。堂々と観客の目の前に存在します(笑)。また、その一部をあのような形で処理する・利用するというのも私には考え付きませんでした。私は大量に出たダイスと一緒に片づけるということでザバッと袋に流し込んでいます。それを…ちょっと怖いですけどね(;^ω^)

 さらに、出現するダイスの大きさを様々なサイズにするという点、これも正確な容量を把握させない工夫ですよね(だと勝手に思ってます(;^ω^))、そしてテレビではカットされていましたが、最後こぼれたダイスを集める小道具とちょっとした笑いをとる演技…。今回のライブでも笑いが起こっていました(o^―^o)ニコ。この笑いで不思議でモヤモヤした頭がリセットされます。

 どのように考えてこの手順に至ったのか…最終構成までどのくらい時間がかかったのか…。直接お話を聞く機会があれば聞いてみたいです(まあ、無いでしょうけど(;^ω^))。

 というわけで、いろいろ勉強させて頂けた手順に出会えて幸せでした。SORAさん、ありがとうございましたm(_ _)m


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革製シェルと純銀製シェル

2025-05-31 13:05:00 | スリー・シェル・ゲーム

 紹介できる手持ちのスリーシェルゲーム用シェルもわずかとなりました。今回は2点まとめての紹介です(予定では残りあと2点です…)。今回紹介するシェルは商品ページやPVなどが無く、情報量が少ないため、まとめて2点の紹介ですが、両シェルとも貴重なシェルです。


<革製シェルセット>

 スリー・シェル・ゲーム(Three Shells game)用のシェルというのは金属製や樹脂製が多いのですが、こちらのシェルは少し珍しい革製のシェルです。実はこのシェルは、質の良い革製のチョップカップやコーンを作っているPizarro氏が作成したシェルなのです(以前本ブログでPipo氏のチョップカップセットを紹介させて頂いています)。

 商品はセットとなっており、含まれるのは革製シェル3つとキャップ1つ、専用グラス(ガラス製、麻の袋付き)1つ、複数の色のピー(スポンジ製?)です。既に販売は終了していて以前あった商品サイトが今では無くなってしまってます(T_T)

  シェルは、写真のような円筒の形をしており、高さがある分通常のシェルより少し大きく見えます(内径3.3cm、高さ2.8cm)。セットにはこのシェルにピッタリと合う革製の「蓋」が付いています。これにより、シェルにピーを入れてこの「蓋」をして持ち運びができるという便利なアイテムです。

 この革のシェルは円筒形なので、お猪口と同じように持つ向きを考えなくてよいですが、フラットな底面ですので、一般的なゴム製のピーでは、振動が大きくなってしまいます。それを考慮してか、テンヨーのシェルやLeo Smetsers氏のシェルで使われているような、よりソフトな素材(厳密には違う素材だと思います)のピーが付いています。ちょっと滑りやすく、手が乾いている私にはゴムピーの方が扱いやすいです(;^ω^)

 グラスはシェルが通常のシェルより少し大きい(高さがある)ので、これまた少し大きめです。

 ニーズが少ないせいか、現在は販売されておりませんが、蓋があるこのシェルは革製品好きの方にとってはいろいろ使えて良いのではないでしょうか…。つまり、シェルとしてではなく、非常に小さな革製の「入れ物」として、コインを入れたり(ハーフダラーがピッタリ入る!)、ダイスを入れたり、予言を入れたり…。おしゃれなアイテムとして使えそうです(o^―^o)






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<純銀製>

 私が所有する金属製シェルで最も高価な純銀製シェルです(;^ω^)。某有名マジシャンが自分用に少量作成した貴重なシェルだそうです。私は国語屋稼業さんに譲って頂きました(貴重なものをありがとうございましたm(_ _)m)。メッキではなく純銀製とのことなので、なかなか普段使いできず、大切に保管されております(;^ω^)。

 ゴールデンシェルに比べて少し縦の長さが短く、横が広い、丸みを帯びた形が個人的には好きです。また、底面(マットとの接触面)が広く作られており、安定して移動させることができます。一方で、その作りの特徴もあり、ゴールデンシェルのように前後には揺れません。おしりのカットもしっかりされています。底面の感じとおしりのカットの感じはテンヨー製と似ている気がします(模様の感じも似ている??…)。底面が広いと安定して滑らすことはできるのですが、外側に淵?リム?ができるため、つかんで持ち上げるときに少し滑りやすくなります。まあ、ひっくり返すときは前からか横からか回転させて中を見せれば、つかんで持ち上げるムーブがそもそも必要ないかもしれませんが…。テンヨー製とゴールデンシェルと一緒に撮影した写真を示します。

 セットとして、赤いピー(おそらくperfect pea)とかなりピッタリなサイズのショットグラスが付属していました。オリジナルで作られたそうですので想定グラスにきっちり入る大きさにされたのかもしれません(^◇^;)

 ゴールドより、シルバーの方が落ち着いた感がありますので、シャーウッドのシルバーカップのように非常にフォーマルな場所で演じる際に使いたいと思います。





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Strolling Chop Cup Mini by Michael O'Brien

2025-05-18 15:57:00 | チョップカップ(chop cup)

 紹介できる手持ちのスリーシェルがもう少しで無くなりそうなので、一気に紹介しようかと思っておりましたが、新しいカップ(チョップカップ)を入手しましたので、今回はその紹介をさせて頂きます。

 Michael O'Brien氏の「Strolling Chop Cup Mini」です。

以前、私のブログで氏の「Strolling Chop Cup」について紹介しました。「Strolling Chop Cup」と書くと手順なのかカップなのかわかりにくいですが…。両方ですね(笑)

Strolling Chop Cup by MICHAEL O'BRIEN - カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

以前「CoffeeBreak」を紹介したときに、Urbain氏が影響を受けて手順を作ったと紹介しました、MICHAELO'BRIEN氏の「StrollingChopCup」の紹介です。氏が何年にこの手順...

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 手順ではなく、このチョップカップセットの方は、私が購入した後、わりとすぐに売り切れになっていました。ところが、今年(2025年)の4月に新しく「Strolling Chop Cup Mini」を販売するという案内がきました。氏のインスタでの紹介を示します。

https://www.instagram.com/reel/DINJZoeSvnB/

 もともとの価格も50ドルと良心的で、5%引きだったというのもあり、購入しました。5月1日から発送とHPにはありますが、4月後半には届きました。そして、5月の前半には売り切れとなり、5月17日現在も売り切れ中です。

 今回のカップは「Mini」が付いているので、サイズが変わったのかと思いきや、サイズも変わってはいますが、サイズより、色や作りの違いの方が大きく変わった感があります(;^ω^)。まず、カップのサイズですが、確かに小さくはなっていますが、高さの変化はそれほどなく、口径が小さくなりました。私が普段使っている、Miguel Pizarro氏のカップ(Pipo氏の手順用カップ)と口径はほぼ同じ、高さがほんの少し高い感じです。

 色は、以前の焦げ茶色(ブラウン)から黒になり、フェルトも黒色(かなり薄いものでカップと一体感があります)、ステッチは白色となりました。革は以前同様しっかりした厚みのある革で、重さも感じられます。

 前回のカップはなんとなく「お手製感」が強かったのですが、今回はすっきりしたというか洗練された感じがあります。もちろん、どちらが良いかは好みだともいます(;^ω^)。前回のカップはトップにパーツが貼り付けてあり、中心がほんの少し下がってますので、トップにボールを置いたとき(カップ的にはひっくり返して上にボールを置いたとき)転がり落ちにくいようになっていますが、今回のカップはすっきり平らな作りになっています。まあ、氏の有名な手順「Strolling Chop Cup」は特にトップにボールを置く手順ではありませんので、その部分の形状は演技には関係ありません(;^ω^)。

カップの仕様は、高さ:約7.2cm、約外口径:約6.5cm、内口径:約5.5cm、重量:約47gです。

 ボールも変わっており、以前は革の白色ベースボールだったのに対し、今回は赤色のいわゆるモンキーフィストボールです。少し面白いと思ったのは、今回は「Mini」なのに、ボールは前回よりも大きくなっています(おそらく1インチ)。黒色のカップに赤の少し大きめのボールですので、コントラストもはっきりしており、観客には見やすいと思います。ファイナルロード用の大きなモンキーフィストボールも、前回の野球ボールより少し大きいです。ただし、実はこの大きなボール、カップに収まりません(;^ω^)…。強く押し込めば入らなくは無いのですが、フラットなところに置くとまっすぐ立ちません(;^ω^)。氏の手順の特徴として、テーブルを使わず、マジシャンと観客の手の上で手順が行われます(立食パーティーなどでの場で便利な手順です)。ですので、少し入りきらなくてもおそらく、問題はなく、逆に入りきらないほど大きなボールが出てきたということで、インパクトがあるかもしれません…。そこまで狙ったかO'Brien氏(笑)、いや絶対狙ってないでしょう(笑)

 Chopボールの「強さ」は程よい感じに調節されており、観客の手の上で無理なく行える強さです。ただし、前回のカップ同様反対側からの力は弱いので、付けたまま持ち上げることはできません。これは、先ほどのサドルのフラットと同じく、氏の手順でそんな使い方はしないのでこのセットとしては必要ないということでしょう。

 もちろん、「Strolling Chop Cup」のチュートリアルビデオのURLも付いてきます。実演映像を見れば、どういう手順かチョップカップをご存じな方にはわかると思いますが、シンプルで効果的な手順ですので、この手順を学べるだけでも価値はあると思います。

「Strolling Chop Cup」の実演映像です。



 というわけで、今回は、Michael O'Brien氏の「Strolling Chop Cup Mini」の紹介でした。小ぶりなサイズのしっかりしたチョップカップをお探しの方にはおすすめです。カップ、ノーマルボール、チョップボール、大ボール、解説ビデオ、キャリーバッグが全てセットで50ドルという価格もおすすめポイントになります。どうしても送料がかかり、私の場合40ドルでしたので、本体の2倍の価格になってしまうのが残念ですが…(T_T)。売り切れ中ですが、商品サイトのURLを示します。

Strolling Chop Cup by Michael O'Brien & Deuce Gala

Smile inducing surprises become explosive reactions with this simple, elegant, and nearly sleight-less routine. In this 3 phase in-the-hands historic cup and ...

Michael O'Brien

 

 写真だけで判断すると、下記商品と同じような気もします(;^ω^)。ただしファイナルロードや氏の手順はもちろんついていません。この商品にO'Brien氏が大ボールを付けたのかもしれません…(なので入らない?(笑))。また、AliExpressで同じに見えるカップが非常に安い値段で販売されていますが、ちょっと怖いので手は出していません(笑)。

https://www.discountmagic.co.uk/shop/close-up-magic/leather-chop-cup/


 最後に、氏とメールでやり取りをしているとき、「Someday I hope to come visit Japan! :)」と書かれていて、「私は大阪なら行けるけど、来るときは大阪にも来ますか?」と聞いたら「Osaka is on my list! 」と返事がきたので、かなり、具体的に考えているかもしれません。いくつかチョップカップを持ってきて販売してもらえたら、送料かからないので、お得ですよね…。写真のように直筆のお礼カードを入れてくれるなど、人柄が伝わってくるマジシャンで日本でのマジックレクチャー楽しみにしています。


---商品サイトより--

Strolling Chop Cup Mini by Michael O'Brien

 A few years ago, Michael OBrien partnered with Deuce Gala to put out an incredible walk around version of the classic cup and ball routine using fun, handmade leather props. Though the original version has been discontinued, Michael has decided to release the all new "Strolling Chop Cup Mini!" This leather cup is 2.5" tall with a 2.5" mouth diameter. It features 2 red Monkey Fist balls + 1 matching final load and bag to carry them in.












初心者にカードマジック教えました。

2025-05-08 08:04:00 | 日記

たまには、軽い感じの日記でも書こうかと思います(笑)。

先日、マジックを見せたことがある人(20歳くらいの女性)から、ゴールデン・ウィーク実家に帰るので親にカードマジックを見せたい、何か教えてほしいといわれました。

 トランプを触ったことはあるので、配ったり、混ぜたりすることはできる…。さて、皆さんでしたら、どんなマジックを教えますか?(とこのブログの読者を完全にマジックする人設定にしてます(笑))

 理想的には、簡単にできてインパクトのあるマジックですよね…。そんなマジックあればこっちが教えてほしい…(;^ω^)

 というわけなのですが、今回、3つのマジックを伝えました。本来ならオリジナルの出典などを示すべきなのですが、すいません、パッとどこに書かれていたのか、思い出せず、探し始めたら泥沼になりそうでしたので、もし親切な方がいらっしゃいましたら出典を示して頂けると幸いですm(_ _)m

 1つ目は、カードを1枚ずつ配っていき、いいところでストップをかけてもらいます。「ここでいいですか?もう一枚配りますか?」と聞き、指示に従います。配ったカードをさらに4つの山に分けます。「どの山か1つ選んでください」1つ選んでもらいます。一番上のカードをめくってもらうとエースが出ます。「運がいいですね、でも今日はとびきり運がいいようですね」と全部の山の一番上をめくると全てエースです!

 とても初心者向けすぎて、逆に本などに載ってないマジックかもしれませんが、私はこれをよくやります。それなりに驚いてもらえますよ(;^ω^)。配った時にちょうど4の倍数だと「ピッタリですね」と言ったり、4の倍数でないと「あと〇枚あったらピッタリでしたが、まあ適当な枚数なので、ちょうど4つには分けられませんよね」などといいます。

 初めのマジックはやはりセットものが良いと思います。いかにもセット!と思われないために、フォールス・シャッフルやフォールス・カットをするといいのですが、今回の方にはリスクが高いので、表向きにして普通シャッフルしてもいいかもねと伝えました。

 このマジックには、パケットのトップからエースが出てきて、さらにパケットのボトムからキングがでてくる別バージョンがありますよね。こちらは、一番上からエースが出てくるマジックを知ってる方や、やり方がわかってしまった方でも、少し頭を捻ってしまうと思います。この方法をどこで知ったか忘れましたが、はるか昔(笑)、これを知った時、マジックのおもしろさを非常に感じた記憶があります。

 全然違いますがカットした山から同じ数のカードが出てくるという共通点で言うとEugene BurgerのCutting Ten(オリジナルはDavid Solomon?)も好きです(o^―^o)ニコ

 さあ、エースが4枚出てきました、ということで2つ目のマジック、観客が選んだエースを当てるというマジックを教えました。これもとても有名なマジックで、マンスリー・マジック・レッスンの「ファン」のところでしたでしょうか、にもあったかと思います。初心者向けですが、やはり、効果的なマジックだと思います。演出重要ですよね(笑)。さらっと「これですね」というよりは、少し演出を加えた方が良いと思い、今回は定番の、『嘘を見抜く』ということで、全てに「これですね?」と聞いて「いいえ」で答えてもらうという演出を教えました。

 最後のマジックです。4枚から1枚を当てるよりもっと難しくするということで、1組のデックから1枚選んでもらい、返してもらいます。選んでくれたカードを当てるのは私ではなく、助手が当ててくれますといって、2枚のジョーカーを出して、デックの上下に置きます。デックを振ると、デックは飛んでいきますが、手にはジョーカー2枚と裏向きのカードが1枚残ります。それを表向けると観客が選んだカードです。

 このマジックも確かマンスリー・マジック・レッスンにあったような気がします。トリとなるマジックですので、これは少し練習してもらいました。カードはグリンプスを使い、キーカードで見つけます。そのあと、ジョーカーを探して抜き出すという過程で、所定の位置に持っていくという方法を伝えました。

 はじめは、エースつながりで、使っていたエースを戻してシャッフルし(観客にも混ぜてもらい)、1枚引いて、戻した後、好きなエースの色を教えてもらい、その2枚のエースを取り出して、挟むという演出を教えていましたが、本人がジョーカー使いたい(人が捕まえる的にしたい)というので、それもいんじゃない、ということでそうしました。


 これがうまくいったので次も!と言われたら正直、う~ん、となってしまいます(笑)。上記以上の「簡単かつインパクト」のある技法ほぼ使わないカードマジックって…

いやいや、いくらでもあるだろう!といわれそうですが、私の勉強不足もあり、単品なら好きな名作はいくつかあるんですけど…。まあ、言われたら言われたとき考えますか(笑)