今回のタイトルマッチは
前哨戦において、
かなり熱い戦いが交わされていたので、
とても関心を持たれていたと思います。
かく申す私も、興味津々で、
当日の試合を今か今かと待っていました。
というのも、
井上選手は今回スーパーバンタム級に初挑戦になるわけです。
それに対して、
チャンピオンのスティーブン・フルトン選手は、
これまた技術的にも最高の選手だと評価されている。
そして、
何よりも井上選手よりも身長が4センチも高くて、
井上選手よりも体格がかなり大きいというのです。
やはり、
階級的に体格差や体重差というのは、
致命的なのではないかという不安感。
それが今回の前評判では、
かなり大きく取り上げられていました。
ですから、
井上選手は負けるとか、不利だとかいう声もあったようです。
私はその点、
素人ですから、何とも言えないんで、
あの強い井上選手が負けるなんてことがるんだろうか?
もし負けるようなことがあれば、
これは大変なことなんじゃない?と、
一人で悶々としていたのです。
そして、
彼のことを調べてみました。
当日の運気としてはどうなんだろうかと、
当日のタイトル戦の運気は有利に働くのか、
それを見たわけです。
すると、
どうでしょう、今年一年の全体運としては問題ないのですが、
当日の7月25日の運気については、
少々不利なものがあったわけです。
前前回のドネア戦で、
井上選手はドネア選手の左フックに、右目眉の下を切りましたね。
そして、
その切ったところから流れ出る血のために、
右目がほとんど見えないというハンディを抱えながら、
それでも戦って見事勝利をおさめました。
私は井上選手を本当に素晴らしい選手だと感激したわけです。
負けるかも知れないと心配させた井上選手が、
それでも戦い方を柔軟に変えて、
足を使ってヒット&アウェイのポイントを稼ぐ戦い方に変更した。
それを見て、
私は本当にすごい選手だと私は感心したわけです。
あのとき、
本来ならば、普通の選手ならば負けていたと思うんです。
ところが、
その危機をまさに頭脳を使って切り抜けた。
これはなかなかできるもんではないんですね。
ですから、
今回もどうやって、その不利な逆境を跳ね返すか、
そこに私は興味を持って観ていたのです。
案の定、前半はかなりジャブの応酬ということで、
試合のペースを握ることで、
試合を自分のものにしようという井上選手の考えがあったようです。
そして、
チャンスが8ラウンドに巡ってきたところを逃さず、
井上選手はフルトン選手の右ストレートが顎にヒットしたのを逃さず、
ここぞとばかりに一気呵成に襲い掛かって、
そのチャンスをものにして勝った。
ところが、
翌日、井上選手の写真を見ると、
右目の下に青あざができていたんですね。
つまり、
井上選手も見えないところで、フルトン選手のパンチをもらっていた。
そういうことですね。
それを見て、
私は直感したんです、ああやっぱりね!
前回のドネア選手のように怪我というほどではないにしても、
傷を作るのではないかと思っていましたので、
その予想が当たったわけです。
しかしながら、
その程度で済んで良かったなあと思いますね。
井上選手の場合は、
怪我が心配なんです。
後々の後遺症ですね。
それにしても、
今回の試合は、
改めて井上選手のモンスターぶりを証明した試合でした。
ただひとつ気になったのは、
フルトン選手の行動についてです。
フルトン選手は初めから、
タイトルを井上選手に渡すつもりだったのではないかとさえ思えるような
そういう行動だったですね。
チャンピオンなのに、なんでわざわざ日本に来るのか?
という素朴な疑問。
そうでしょう、チャンピオンならば、
ここまで取りに来いという態度でいればいいわけです。
それをわざわざ不利なアウェイの日本に来るんですから、
フルトンは少々魔の時期にでも入っていたのかと。
そう感じたんですね。
すでに、
フルトンは戦う前から負けていたと思う。
とにかく、おめでとう井上選手!