ゆるーい嘘日記 ２月１７日

　しまった。この一週間は遊びすぎて、今日提出の課題が全く終わっていない。
　まあよい。最終期限は来週の月曜日である。今日、明日、明後日、明々後日と徹夜すれば、なんとか終わるだろう。
　なんとかなるさ。気負わずいこう。
　課題をせずに何をしていたのかといえば、小説関係のことやメール交換などをしたりしていた。
　特にここ数日は夜中に小説のタイトルをうーんうーんと唸りながら、必死で考えていた。
　しかしネーミングセンスのない私は幼稚で馬鹿にされるようなタイトルしか思い浮かばず、Ｏ氏に怒られたりしていた。
　いくつか紹介しよう。

・密室を破るはデブ
・ストレイ・ハウス
・無邪気なスーパーノヴァ
・そこを間違えちゃマズイでしょう！
・型破りなディテクティブ
・静かな湖畔の森の影から
・蒼の月を願いて
・名も無き魂
・キラー・マリオネット
・不吉の森
・探偵と呼ばないで
・招かれざるブラックマン
・薄っぺらな愛の果てに
・リアルにトキメいて

　という感じである。
　あまりのセンスの悪さにＯ氏は苦笑いを浮かべていた。
　それなら最初に決めていた「ダイイングメッセージ!?」のほうがまだマシだと言われた。
　センスのない私には判断できなかった。
　しかし辞書を調べまくった挙句、ようやくそれらしいタイトルが浮かんだ。
　助かった。

　ちなみに昨日一番のニュースは、入院していて長い間見かけなかった国語教師が久しぶりに姿を見せ、
「わたし、結婚することになりました」
　と言ったことだった。そして今年いっぱいで結婚退職するらしい。
　割れんばかりの拍手が教室に響いた。
　いつもなら反抗的な学生たちが、このときばかりは驚愕に我を見失い、手が赤くなるほど拍手しつづけていた。
　おめでとうございます。

　ところで、どうやら学生寮から追い出されずにすんだようである。
　お昼に来年度入寮許可者が発表され、幸運にも私の名前がそこにあった。
　これでホームレスはまぬがれたわけである。よかった。
　もしダメだったら、どこかの家から犬小屋を拝借してきてその中で生活するような、そういうおかしなことになっていただろう。
　人間扱いされていてよかった。
　ただし部屋のパートナーが合格できなかったので、来年度は見知らぬ誰かと相部屋になってしまう。
　怖いな。