暇人に見て欲しいBLOG

別称(蔑称)、「暇人地獄」。たぶん駄文。フリマ始めました。遊戯王投資額はフルタイム給料の4年分(苦笑)。

【目眩く儚い日々はこんな】第拾陸夜~拾捌夜+あとがき

2009年10月13日 21時03分14秒 | 小説系
     疫幽儚(えきゆらはかな)の真実  霊(たま)の記憶から、ほとんどすべての謎が解けた。  どうやら私は、もうすぐ疫幽儚として生き返るらしい。  そのリハビリのために健介の魂の半分を私の体に込め、一日様子を見ている最中なのだ。 『そのとおり。はじめまして、健介の父の石動鉋(いするぎかんな)です』  いつの間にか闇の中にいた私に、健介のお父さんは思念波とやらでそう言った。  は、はじめまして . . . 本文を読む

【目眩く儚い日々はこんな】第拾壱夜~第拾伍夜

2009年10月13日 15時40分29秒 | 小説系
     霊(たま)の十日間1  霊の中で、記憶を探る。  私の力では十日前までしか遡(さかのぼ)れない。  と。  奥の奥、十日前の意識に入り込むことができた。  自分の中から霊(れい)が出てゆくのを霊(たま)は感じた。  玄関。時刻は夜の6時をわずかに過ぎている。  貞子は気絶してその場に倒れてしまった。残ったのは、疫幽儚(えきゆらはかな)の死体と幼なじみの健介だけである。  貞子が倒れた . . . 本文を読む

【目眩く儚い日々はこんな】第陸夜~第拾夜

2009年10月13日 02時18分01秒 | 小説系
     十日目  がら、がら、がら……と。  霊(たま)に意識を落としていた私は、玄関の戸が開くのを目の当たりにした。  そこにいたのは……  ――疫幽儚(えきゆらはかな)!!  どう見ても、疫幽儚だった。  質素な白い服に、長い黒髪。透けるような青白い肌に、細長い手足。  白い靴を脱いで家に上がり、ゆったりとした足どりで歩いてゆく。  ゆらゆらと、どこか危なっかしい動きだった。  死体が見つ . . . 本文を読む