【目眩く儚い日々はこんな】第拾伍夜 2009年10月07日 19時05分45秒 | 小説系 霊(たま)の十日間5 疫幽儚(えきゆらはかな)の死んだ翌日。 健介は家を訪ねて、 「ハナちゃん、早く戻って来るといいですね。大丈夫、そのうちひょっこり帰って来ますよ」 と、愛想よく言った。 月の満ちる日までの数日。 健介は上機嫌でまた疫幽家を訪れた。 自分は儚(はかな)の体に入って大切なリハビリをするのだと、聞かされていたからだろう。 貞子に、儚の写真を見せた。 儚はも . . . 本文を読む