【目眩く儚い日々はこんな】第拾肆夜 2009年10月06日 19時11分40秒 | 小説系 霊(たま)の十日間4 健介は、暗い洞穴の中から、疫幽儚(えきゆらはかな)の体を運んで来た。 儚の体を車に乗せる。 そして石動家(いするぎけ)に帰る、その途中。 『ちゃんと居るねぇ。ただ予定外。状態が不完全だ』 疫幽家の前を通っただけ。 ただそれだけで、儚の魂が現世にあることと、魂が欠けて不完全であることが、彼には解ったようだった。 『もしかしてきみ、あの子の破片を宿してる?』 . . . 本文を読む