千人の月見の宴
10月4日(水)枚方公園下車徒歩5分 淀川河川敷
https://www.makuake.com/project/stagekids/
クラウドファンディング残り20時間だそうです。
誰でも無料で観ることができる河川敷での薪能と、宇崎竜童さんのコンサート。
最後にお見送りの時にフルートを演奏させていただきます。
昨年は、5千人ほど集まったそうです。
無料で鑑賞できますが、協賛頂ける方はぜひ❣️
協賛桟敷席は、豪華お弁当付き。
他にも枚方の物産の返礼のあるコースなど、お選び頂けます。
重要無形文化財の宝生流のシテ 辰巳萬次郎さん、今年の演目は「黒塚」
安達ヶ原の鬼女のお話しです。
巡礼の山伏祐慶一行は、陸奥の国の安達ヶ原(福島県二本松)で、一夜の宿を老婆に借ります。
老婆は一行の世話をしているうちに、部屋に置いてある枠枷輪について尋ねられます。
それは、糸巻きの道具で、貧しいものが生きるために使う道具だと苦しい身の上を紡ぎながら舞います。
やがて、「自分の寝所は、絶対に覗かないように」と言い残し、薪を取りに行きます。
残された一行は、我慢できずに寝所を開けてしまいます。
すると、そこにはおびただしい白骨が。
さては、安達ヶ原に住む鬼女のことかと、一行は慌てて逃げ出しますが、気づいた鬼女が怖ろしい形相で追ってきます。
祐慶が、数珠を擦って調伏すると、鬼女は本来の姿に立ち戻り、恥じ入りながらさっていきます。
能の「黒塚」は、室町時代に作られたそうです。
鬼女物と言われるもののひとつで、当時の能を鑑賞するのは、貴族や、将軍を取り巻く上流階層の人々。
下克上や、繰り返される戦乱の中、ひどい貧困の中に生きる人々や、ささいなことで貧困に沈む女性の存在は、現実の中ては上流階層の数倍も多かったのだと思います。
死んでも救われない武士に比べると、貧困の中、人肉を食べて生きざるを得ない鬼女は、人間に立ち戻り、人の心を取り戻します。
まなざしが意外に温かいのは、すぐ隣にある飢餓や貧困を、能楽師たちが、なんとか為政者に届けようとしたからではないかと思うのですが、本当のところはわかりません。
しかし、救われない女の貧困を描いた能が数百年残ったのは、やはり、時代時代の能を観た人の共感があったから、そして、やはりあいも変わらず貧困と格差が存在したということでは。
今の時代はそんな問題どこにも無いから、わからない?
そうかな?