幻想伝説エッセイ

早く船を完成させて、大海原に飛び出したいのよ。

おもしろさへの誘導

2005-03-17 19:47:59 | エッセイ
自分が一番最初にプレイしたシナリオはASKのシナリオだったのですが、普通にプレイしてもおもしろい事には変わりありませんが、ある程度カードワースに慣れて初めて気づくことがあります。
具体的に言いますと、『鳥の歌が聞こえない』でラッツにキーコードを使ったり『教会の妖姫』で布の切れ端を使ったりすることですね。
自分がこの事に気がついたのは随分と立ってからでした。

紙と鉛筆を渡して好きなようにしても良いと言ったとして、人によっては絵を描いたり文章を書いたり、さらには譜面を書いたりと色々と自由に遊ぶ者がいると思いますが、人によっては何をしたらいいかわからないという者も出てくるかと思います。
そういう者に対してはどうすればいいのかといいますと、こうすればおもしろいんだ、こうすれば楽しいんだという事を教えてあげなければなりません。

ドラゴンクエストの作者である堀井雄二氏が何かの雑誌のインタビューで、遊びというのは遊ぶ側に遊ぶための技術が必要というような事を言っていた記憶があります。
そういう意識があるからこそ当時あまり知られていないRPGのおもしろさを一般のユーザーに伝えるために、初心者プレイヤーでも取っ付きやすくする作りをすることが出来た一因でしょうね。
またドラゴンクエストをきっかけにより高度なRPGに入っていってほしいということから二作目にはパーティー制を導入し、三作目では職業制を導入と段階的に遊ぶための技術を高くしていっています。
四作目からはそういった方向性はなくしてしまった印象はありますが、日本にRPGを普及させた意義というのは万人が認めるところでしょう。

ASKのシナリオは初心者でも十分に楽しめる作りになっていますが、ユーザー作成のシナリオには自分でも取っ付きにくい物がありますので、こういった姿勢というのはもっと意識してもいいかもしれません。
ちなみに自分が取っている手段としては、始めは飛行といったキーコードをはっきりとシナリオ内で使うと明言すること。
次の段階としてここで何かを使うぞと明言すること。
次には何か思わせぶりなセリフなどを言わせたりすることです。
次回作では少ない情報量からプレイヤーに何かあるのではと気がつかせることを考えています。
実際に作ってみたら全然別物になってしまうかもしれませんが(汗)。