藤原京の広さが思い浮かぶ。
***産経ニュースから保存のため***
奈良県橿原市の藤原京跡で出土し、7世紀末~8世紀初めの国内最古級の唐三彩(とうさんさい)であることが20日明らかになった枕の破片は、神武天皇陵と綏靖(すいぜい)天皇陵に挟まれた藤原京の西端付近で見つかった。調査した市教委は、この地域にあったとされる幻の古代寺院「山本寺」に関連する遺物の可能性があるとみている。
発掘調査は県立医大新キャンパス予定地に通じる東西方向の市道拡幅に伴い、昨年7~11月に実施。調査地の西端から藤原宮期(694~710年)の瓦や土器のほか、唐三彩の枕の破片が見つかった。
現場付近で、大規模な邸宅や役所の存在をうかがわせる遺物は見つかっていない。一方で、神武天皇陵の東側にある宮内庁管理地内では寺院跡と考えられる礎石が出土。このため、「山本寺」と呼ばれる謎に満ちた古代寺院の推定地となっている。その実態は不明だが、唐三彩が今回出土した場所からは南に約170メートルの至近距離にある。
官寺である大安寺の旧境内(奈良市)からは、40個以上の唐三彩の枕が見つかっており、橿原市教委の杉山真由美主査は「破片は山本寺に関連した遺物の可能性がある」とみている。
破片を見た大阪市立東洋陶磁美術館の小林仁・学芸課長代理(中国陶磁史)は「唐三彩は本来、古墳の副葬品で、今回の破片は河南省の鞏義窯(きょうぎよう)で焼かれたものだろう。当時の都、長安の市(いち)では唐三彩が売られており、遣唐使が買って日本に持ち込み、寺院などに納めたことも考えられる」としている。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます