依頼メールのフォルダー分けを行いました。
ご質問などへの返答が
どうしても、後になってしまうので
出来れば、あらかじめ質問していただけると助かるのです。
と、いうのも、
例えばですが
OH代金の見積もり・・・
これを事前にわかっていてくだされば
依頼の是非を決められると思うのです。
ところが、
依頼します。見積もりをください。
と、なると
お待たせしてしまった上に
見積(多くは実績ですが)をみたら
予想と違っていた。・・・・
これは、今回は辞退しよう・・・
などと、いうことがあり得ます。
問い合わせにおいても、
何件かお答えしたのですが
予想とちがっていたのか、なしのつぶて…になりました。
断るのは、いくら断ってくれて
かまわないのですが・・・
なぜ、こういう「予想と違う」ということが起きるのか
考えてみました。
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問い合わせでよくあるのが、
「修理してください」
と、いう物です。
この場合は、お断りしています。
と、いうのが、
修理というのは、(メーカーなど、一般的に)
「不具合が出てきている(見えている)ところしか、対応しない」ものなのです。
ところが、実際の機器は
半田クラックをおこしていたり
(なんともない)コンデンサを外してみたら
足が腐食していたり、腐食がパターンまで浸食していたり
と、いう
機器の命に係わることがあるとともに
くたびれたコンデンサ・くたびれた半田では、
もうまともな音が出てこないのです。
対処療法的な「修理」を行っても
この先20年~30年機器が健康を維持できないわけです。
なので、初めて依頼される機器については
OH前提(不具合対応含む)という形にて
依頼をお受けしています。
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そして、隠れ不具合や部品交換(消耗部品)などが
無い状態であれば
20年~30年 OHしたものは
状態良く使えます。
ーそのためにも、常時通電がカギになりますー
つまり、修理だけを行っていたら
例えば、コンデンサで隠された部分の腐食が進み
不具合をおこします。
これを修理でなおしても、
他の場所でまた、腐食があれば進行して
不具合を起こします。
その不具合の状態によっては
(あるいは原因-環境的な)
本当に機器を壊してしまうという結果になることもあるのです。
このため、OHで、全コンデンサ交換・全半田増し・・ということを行う事で
コンデンサで隠れていた腐食なども、全部手当てできるわけです。
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いわば、人間ドッグにはいって、全機能をチェックし
修復するということが叶うため
OHだけでも、(半田の質もあげますし、コンデンサも質をあげます)
新品時より良い音になります。
ーたぶん、基盤や他の部品(IC・抵抗などなど)のエージングが
進んでいるところに、質の良いものを投入することで
新品時より良くなるのだと考えますー
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元に戻って
なぜ、こういう「予想と違う」ということが起きるのか
考えてみます。
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答えは単純明快です。
ー修理とOHの違いが、認識されていないー
と、いうことと思います。
おかしなもので、
トラアンプは多く、
コンデンサ(できるだけ、オリジナルかオリジナルに近いものの新品)
に、交換する。(ようである)
半田は?どうかな・・・
きちんと全半田増し・全コンデンサ交換を行っているところは1件しかしらないし
他のところは、開示してない。(全半田増しをおこなっていない?)
まあ、当方は、全部、高橋が治しますし、OH~改造・改善しますので
他所に出すことが無いので、判りませんが・・・
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なのに、CDPになると、
何故か、全コンデンサ交換とか、
全半田増しを行う方は1件くらいで、
ほとんどが、コンデンサを交換しません。
(が、音質改善はされていないようですね)
ー一つに、それだけでも、代理が書いたように
新品時以上の音になるため、改善はしないというか・・・
その音で、十分と考えてらっしゃる(聴こえてる?)のかもしれません。ーー
そして、コンデンサを全交換しない理由をいくつか
述べられている修理屋さんがいます。
ーメーカーが作った音が一番良いー
と、いうのが、一つ。
これは、勘違いしています。
まだまだ、伸びしろをもっている機器がほとんどなので
その伸びしろをどう叶えてやるかを考えると
くたびれたコンデンサ、旧態のコンデンサを一新するしかないわけです。
ーオリジナルを変えると音が変わる。オリジナルは手に入らないー
一部分の交換は(防爆していたり・・)止むをえないとなるのですが、
全部、交換するなど、とんでもない・・
と、いう考えのようです。
これも、おかしなことです。
それは、本来引き出せる音質を
色付けのあるコンデンサで、音質を減衰させているということに
気が付いていらっしゃらない。からです。
一件、全コンデンサ交換されるところは
ここが、よく判ってらっしゃるということでしょう。
さらに、もう一つは、
お客様の方からの誤解が拍車をかけていると見えます。
「オリジナルコンデンサに交換してください」
と、いう方が当方にもいらっしゃいましたが
お断りしました。
全コンデンサを交換するにしても、
コンデンサを厳選していきます。
そのチョイス(耳)と技術を信じられないのであれば
当方の方から、お断りしております。
所が、
あやふやなチョイス・技術・適材適所・・・など
経験が無い方には、何処をどうやっていいか判らず
お客様から
「こんな音じゃ、嫌だ」と、言われるならまだしも、
下手をやれば、機器の破損。
最悪、弁償しなければならなくなり
それ以上、お客様もそこで施工されないでしょうし
もう2度と頼まない…ということになります。
ならば、安全策として
「音が変わりますからやりません。お薦めできません」
と、いう方向にいってしまうのでしょう。
実際は、きちんと「良い音」にできない
何処をどうすれば良くなるか
本来の音を引き出す(伸びしろ)を叶える方法が判らない
のと、技術的にも追いつかない。
と、いうのが、事実なのでしょうが
そんなことを言う修理屋さんはいないでしょう。
この変な刷り込みが浸透してしまい
大物がなにかいっても、通じない。
某先生が「コンデンサの全交換が望ましい」
と、までは、おっしゃっていたようですが
コンデンサのチョイスとか
半田増しのことまでは、言及していなかったと思います。
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そして、世の中に、
OHできる技術者(特にCDP)はほぼ居らず
さらに、音質改善などとなると、
ICなどの扱い方考え方まで
判らない人が多く・・・
(と、言うより、本当にわかっている人は
大きな会社で、働いている・・と思います)
まず、的を得た改善を行っていません。
その的を得る・・ということのためには
一番最初のOHが重要なわけです。
仮に・・・
くたびれた半田・くたびれたコンデンサで
クロックを付けたとします。
くたびれた音を素早く鳴らしてみたところで
元々はくたびれているので
ピントがずれた音になっています。
(が、きちんとした音質改善を聴いていない為
ちょっと、良くなった(ちょっと、ましに成った)だけで、
すごく、良くなったと感じてしまいます)
そして、次に起きるのが
ようやく、耳慣れした人が
「音質改善しても、いまいちだ」
と、いう評価になることです。
それは、OHもせずに改善していることに
他の要素(伸びしろを引き出す方法が判らない・・など)も重なり
やがて、気が付かれてしまう事でしかないのですが・・・
問題は、
それが、今までの常識になっている、と、いうことです。
なので、当方の改善に対しても
「キンキンした音になりませんか?」
とか、そんな不安を持たれる方がいます。
「それは、改悪であって、改善ではありません
当方は、ー自然―(本物)の音に近づけています。」
と、言う風にこたえるわけですが
その自然な音というのも、
実際には、叶えている人・修理屋さん?はいないのではないかと思えます。
すると、想像するも、実際の音は判らない。
そこで、尻ごみする人も居れば
「えいや!!」という、半分賭けみたいな気持ちで
施工される方もいると思います。
そして、
「やって良かった」
と、いうことになるのですが
どういうんでしょうね。
最近は良くインプレを拝借するのですが、
(生の声として)
此方が改善の音を説明しても
ふと、みると、
何も施工もOHもしていないWADIAとかのオークションの説明に
「臨場感にあふれ」
「実在感があり」
ん?
それは、こちらもいうことです。
が、その内容は雲泥の差があるのですが
「言葉」は一緒なのですね。
と、なると、
もう、よくよく、ブログを読んで
吟味されるか・・・
一か八かぐらいの気持ちで
「えいや!!」で、行く。
(無責任な言い方に聴こえるかもしれませんが)
まず、期待を裏切ることはありません。
長くなってしまいました。
依頼メールの質問回答に戻ります。
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