※「インド経済は10%以上の成長が可能」リーマン・ブラザーズ
米国の大手投資銀行リーマン・ブラザーズは10月16日、インド経済の展望に関するリポート「成長のためのすべて(India: Everything to play for)」を発表した。その中で、インド経済は今後10年、10%あるいはそれ以上の成長率を維持することが可能との見通しが示されている。
このリポートは経済・社会状況に関する広範な調査を基に、インドの持つ潜在能力を分析。今後の経済発展の持続のため、インド社会全般にわたる構造改革の必要性を説いている。
特に、脆弱なインフラ、官僚主義的な行政、流動性のない労働市場、金融市場の活性化などに改革の余地があると指摘。金融改革が成功すれば長期的にはGDP成長率を1-1.5ポイント押し上げる効果が期待でき、10年以内に380億-2,000億ドルの純資本流入を促進すると分析している。リポートはまた、労働人口の60%は農村部に存在し、全人口の半数が25歳以下と若いため、潜在的な成長の原動力は将来にわたって担保されていると見ている。
インド社会の歪みに関しては、社会全体が成長するため、教育・福祉政策の拡充、農村部の振興策が不可欠で、多くの若者の雇用機会を創出するために労働市場の改革が達成できるか否かが重要な課題となると予測。経済発展の下地として、宗教間の宥和を進めるなど社会安定のための施策も必要と分析する。
インドの経済成長は南アジア地域の政治的安定に寄与するのみならず、経済成長と並行して貿易自由化や気候変動といった世界規模での問題に対処していくよいモデルになると、リポートは結ばれている。
●記録として残しておきます。
米国の大手投資銀行リーマン・ブラザーズは10月16日、インド経済の展望に関するリポート「成長のためのすべて(India: Everything to play for)」を発表した。その中で、インド経済は今後10年、10%あるいはそれ以上の成長率を維持することが可能との見通しが示されている。
このリポートは経済・社会状況に関する広範な調査を基に、インドの持つ潜在能力を分析。今後の経済発展の持続のため、インド社会全般にわたる構造改革の必要性を説いている。
特に、脆弱なインフラ、官僚主義的な行政、流動性のない労働市場、金融市場の活性化などに改革の余地があると指摘。金融改革が成功すれば長期的にはGDP成長率を1-1.5ポイント押し上げる効果が期待でき、10年以内に380億-2,000億ドルの純資本流入を促進すると分析している。リポートはまた、労働人口の60%は農村部に存在し、全人口の半数が25歳以下と若いため、潜在的な成長の原動力は将来にわたって担保されていると見ている。
インド社会の歪みに関しては、社会全体が成長するため、教育・福祉政策の拡充、農村部の振興策が不可欠で、多くの若者の雇用機会を創出するために労働市場の改革が達成できるか否かが重要な課題となると予測。経済発展の下地として、宗教間の宥和を進めるなど社会安定のための施策も必要と分析する。
インドの経済成長は南アジア地域の政治的安定に寄与するのみならず、経済成長と並行して貿易自由化や気候変動といった世界規模での問題に対処していくよいモデルになると、リポートは結ばれている。
●記録として残しておきます。