YB&YBRダイアリー

中国ヤマハのYB125SPとYBR125でバイクライフを満喫するブログ
(自己責任を伴う整備・改造を多く含んでいます)

油水分離器

2017年10月01日 | YB125SP改造

やっとデータ取りが完了したので温めていたネタを書いてみるよ。
この謎の部品について。

タオバオを徘徊した時に偶然見つけた油水分離器。
ID番号 534448630859 19.5元(約400円)
説明書きを見ると、どうやらエンジンに付けてブローバイガス中の
水分を分離してエンジンオイルの乳化(エマルジョン)を抑えて
オイル寿命を伸ばし、エンジン保護に役立つらしい。

ちょっと眉唾物な部品だと思ってたら、中国のバイク乗りが
水分が溜まった排水パイプの画像を公開していたのを見つけて
速攻で輸入したのだ。w

実物を手に入れた。

想像したよりも大きい部品で、これ本当に付けられる空間はあるのか?

興味津々で内部を見てみる。

観賞用水槽のフィルターと同じような物が仕込まれていた。

エンジン側から来るホースの受け部分。

何か意味がありそうな格子状構造になっていた。

なるほど、さっぱりわからん!

問題はYB125SPのブローバイガス還元ホースの径で、この製品
のホースだと太すぎてガバガバになって付けられない。
こういう訳で数週間放置してたけれど、ある時ふと思いついた。

エンジン付属のブローバイガス還元ホースの上にかぶせるように
すればどうにか付くのではないか?

善は急げで実行してみたよ。

偶然純正ホースと同じ径の物がジャンク箱にあったから、長さ20mm
に切って太さ合わせに使う。

エンジン側。


エアークリーナーボックス側。

これで何とか行けるかな?

できた!

差し込み部分が入りやすいようにシリコンオイルを塗ってから
装着し、固定バンドでちゃんと気密保持に成功したよ!

フィッティング。

排水ホースも少し切って位置合わせしてみた。

排水ホースがぶらぶらするのでタイラップで固定。

分離された水分がここに溜まる予定。

もしも水が溜まったら適当なタイミングで止水栓を外して捨てれば
良い。
なんだかワクワクしてきたぞ!w

せっかくなので、エアークリーナーボックスに標準装備されている
ドレンキャップも掃除しておくことにした。

あ、少しオイルが溜まってる。

環境によってはここに水分も溜まってオイルが白く濁る乳化と
いう現象(エマルジョン)が目視できる。

エアークリーナーボックス内も確認。

ブローバイガス中の油分がこの小さな穴から出てくるので、定期的
に確認と清掃をすると良いらしい。

他者だけど実際にエマルジョンを起こした例。

短距離シビアコンディションや豪雨の中の長時間移動で調子が
悪くなり、開けてみたらこの状態だったとの事。

キャブレターの吸気側を見てみた。

霧化して入り込んだエンジオイルで少し汚れていた。
エアクリボックスと共の掃除して閉じた。

さて、この分離器を装着して約1ヵ月運用をしてたので、その
効果を確認してみたら・・・

排水ホースの一部に薄っすらと水滴を確認。
夏の終わりごろの急な寒波と今にも雨が降り出しそうな天気の日に
湿度で結露したエンジン内の水分が、ブローバイガスと共に排出
されて分離・落下してきたようだ。

エアークリーナーボックス内の様子。

やはり霧化したオイルが入り込んでいるけれど、前回と比べて
量が少ない。

キャブレターの吸気側も確認。

これも前回より汚れが少ない。
油水分離器の位置関係で霧化オイルがエアークリーナーボックス内に
入る前に阻止されているのだろう。
でもまだ半信半疑なのだ。

って事で、今度はエンジンオイルの乳化で悩んでいた読者様の
P氏のYBR125に装着実験をする。

太さの補正ホースに市販の耐油ホースを使ってみた。

内径9mm、外径13mmの燃料用耐油ホースで、ホムセンのホース
売り場でよく見かけるタイプ。10cm単位の切り売りが可能だった
ので20cm買っておいた。
これを先ほどと同様に20mm切って使う。

P氏のYBRに装着。

問題なし。

油水分離器を組み付ける。

排ガス浄化用AIS機構のパイプが装着されている状態でも
問題なく油水分離器を付ける事が出来たよ。

YBRのサイドカバーとの干渉は大丈夫?

ギリギリ収まってる。
少しホースを押している感じだから、気になるならサイドカバー
の干渉部分を5mmくらい切ってあげれば良いと思う。

さて、これを施工し1週間が経ち、P氏の排水ホースを目視。

すごい! 水分がしっかり分離されて溜まってる。w
1週間中、長距離+通勤雨天日1日の運用の約400㎞でこの量が
分離されていたのだ。

止水栓には水溜り。
これがドンドン溜まって行って、適当な時期に排出させれば
良いのだ。
押入れの除湿剤の溜まり具合みたいに楽しめるだろう。w

P氏の運用事例では通勤1.5kmの5分程度の繰り返しによる
超短距離シビアコンディションで、エンジンの暖気が済む前に
停止させるの繰り返し。
結露水分が蒸発・燃焼する前に停止するから分離水が多いの
だろう。
通常の構造ではこの水分の一部がエンジン内に戻ってしまうた
めに、シビアコンディション車の冬季運用時はエンジンオイルが
カフェオレ色に乳化しやすくて、その潤滑性能が著しく低下する。
だから短距離シビアコンディションは夏季よりも冬季のオイル
交換サイクルを短めにするように、整備士が助言する事が多いのだ。

怪しい油水分離器の効果が二例確認できたから、中国のバイク部品
界は凄いなあ・・・って思っていた所、市販車に採用されている例を
発見した。

建設ヤマハのメイト系の車種。
タイカブのWAVEシリーズのようなスポーティな感じの車種で、
別件でパーツカタログを眺めていたら見つけてしまった。

つまりタオバオで見つけた油水分離器はバイクメーカーが正式に
採用している機構なのだった。

これで安心して運用できる。
低温・高湿な日に結露が起きるであろう冬季運用時は、キャブヒー
ターと共にこの油水分離器が効果を発揮できると良いなあ・・・
って思ったしだいであります。

ところで、この製品を眺めているうちにこんな部品で簡易的な
油水分離器をつくれないか?って思ったのだ。

ホース用のT型ジョイントで各種径は売られている。
(実は手元に1個買い置きしてあるw)

そして、こんな感じに設置してはどうか?

分離の原理が良く分かっていないが、製品を見る限りではブローバ
イガスをどこかに衝突させると、そこに水分が張り付いて水滴に
育って自重で落下するんじゃないかな?
ならばT型ジョイントやエアクリの穴周辺の壁などで水滴を捕獲して
落下したものを下で受け止める感じ。

こんな話をしていたら読者様が以前から実行してるとの報告を
受けた。
実際、排水がけっこう溜まったらしい。

T型ジョイントはホムセンのホース売り場や園芸用品関係で見かける
ので入手は楽だけど、問題は耐油・耐高温のゴムホースの入手性と
適度に曲げる加工の難易度。
これは色々調べた結果、やはり完成品を流用して長さや方向などを
工夫した方が楽で早いと個人的には思うけれど、工夫する楽しみや
適材が自宅に転がってるなら簡易油水分離器も面白いだろうね。

ホンダの現行原2エンジンに簡易分離器を付けた人が居るけれど、
やはり単純な分岐ジョイントでも効果は出るようだ。

冬季のエンジンオイル乳化が激しいらしくて、その界隈では既に
流行っているらしい簡易油水分離器。

追記
オイル交換の時期が来たので廃オイルを目視してみた。

綺麗な飴色でエマルジョンによる濁りは皆無。
粘度もまだあって、もう1000㎞くらい使っても良かったかな。
これが油水分離器の効果なのか不明だけど、プラシーボ効果とし
ては下手な低燃費オカルト部品よりも目で分かって嬉しい。w

このページを公開してから幾人かが試してみて、その結果が続々
と舞い込んできたよ。

押入れの除湿剤みたいに溜まるのを楽しんでいるようだ。w

さらにエアクリの穴を広げると良い結果が出たから、こちらも
ご覧ください。
リンク 分離水の様子


いかメンチ定食

2017年10月01日 | YB125SPツーリング

あれ? もう10月になっちまったよ!

ちょっと用事を済ませに出かけたついでに以前行った事がある
大衆食堂に寄ってみたら、今日は営業していた。
ここ数週間、諸事情で不定期営業だったらしい。

お昼すぎなのではらぺこ。

頼んだのは「いかメンチ定食」。

前回来た時に気になっていたメニューなのだ。

自家製の烏賊入りメンチカツでサクサクのプリップリ!

ご飯、大盛りを頼んだら良かったと後悔するほどパクパクめしが
ススム。

腹いっぱいになって満足して帰宅した。