YB&YBRダイアリー

中国ヤマハのYB125SPとYBR125でバイクライフを満喫するブログ
(自己責任を伴う整備・改造を多く含んでいます)

フルメタルクラッチしてみた

2015年04月18日 | YBR125改造

タオバオで見つけた謎のメタルフリクションプレートとクラッチプレートを使ってYBR125
の純正4枚(フリクションプレート数)仕様から5枚仕様へ強化実験してみたよ。

とにかくクラッチカバーを外してクラッチユニットのプレッシャープレートを外した。
ここでクラッチシャフトの穴に入ってるスチールボールが知らぬ間に出てきて紛失すると
クラッチがまったく機能しなくなるので要注意だ。

試しにスチールボールを出して観察。

ついでなので寸法測定。

規格3/16インチ(4.7625mm)が近似値であり、ヤマハ純正は部品番号
93503-16824 で入手可能。
緊急時にはロードレーサーなどを扱ってる本格的な自転車屋さんに駆け込んでみると
シマノなどの自転車部品で同じサイズの3/16インチスチールボールがベアリング用
として置いてあるかもしれない。(この方が安いけれど余るほどの複数個単位)
精度を要求しない場所なので捨てるような中古ボールでも代用可能だ。
もしも紛失したりボールの割れ故障が起きた時のために覚えておくといいかも?

メタルクラッチに入れ替える。

それぞれ入れる順番はこの通りで特に問題なく収まった。

余談だけど、この手のプレス打ち抜き製法の部品には裏表がありクラッチに関しては、
エッジが滑らかな面をエンジン側に装着するのが基本だとの事。

逆だとつながり感触が悪くなったり滑る場合もあるとか。

換装実験なのでクラッチスプリングにはM10小型(小丸)平ワッシャーによる強化シムを
付けずに新品のクラッチスプリングだけを装着した。

ついでだからクラッチプレッシャーアジャスターも調整したよ。

ロックナットを緩めてからアジャストスクリューを回す。
クラッチレバーを軽く握って“遊び”が無くなって重くなる境目の位置でクラッチアームの
出っ張りとエンジン側の凹んだ所が合うように調整する。

適正位置が出たらアジャストスクリューを固定したままロックナットを締める。
ロックナットの指定トルクは8Nm、仮締め後にトルクレンチで本締めするか手加減で
判断して締めすぎに注意の事。

何度かクラッチを入り切りさせ違和感の有無を確認後、作業忘れが無いか再確認して
クラッチカバーを元通りに組み立てた。
最後に忘れてはならないのがエンジオイルでホンダのG2 10W-30を投入した。

暖気を行いながらクラッチケーブルの遊びを再調整してからいざ発進!

「・・・・・」
なんの違和感も無く極めて普通にクラッチが繋がった。w

いきなり全開とか無理をしないでトコトコといつものコースを試走しつつ様子見したら予想外
な事に気づいた。
発進時にギアをニュートラルから1足に落とすとシフトショックが少し増えた事と、停車時に
少しニュートラルへシフトしづらくなった感じがする。
この傾向は暖気直後のオイルが硬い条件でハッキリし、温まるにつれて緩和された。
まだハウジングとのアタリが出てないからクラッチを切った時に十分に離れてないのか、
枚数が増えた事でエンジンオイルがビスカスカップリングのような振る舞いをし、クラッチを
若干引きずってるのかもしれない。
この辺は正直なにが原因なのか特定できない。

だけど発進時の半クラが非常に滑らかでジャダー(引っかかり)もまったく起きないし異音も
起きない。

「なんかいいかも?」

十分に温まったところでいろいろ無理をしてみた。
激しくシフトダウンさせてエンブレを確認してみると滑らずに後輪の減速抵抗が伝わる。
上り坂は高回転(約7000~8000回転)でシフトアップしてもしっかりクラッチが受け止める
感触がした。
ところが一旦停止後、ロケットスタートのごとく8000回転でスパッと繋げてアクセルを開ける
と滑りが起きたよ。

これじゃフリクションプレートが1枚増えても強化とは
言えない。


純正クラッチスプリングが元々4枚仕様向けにギリギリの強さになってて、しかもキャブ改造
してる関係でパワー負けしてるのかな?
俺のYBRの仕様では5枚化しても強化シムと兼用したほうが良さそうだ。
つまりクラッチスプリングの強化と兼用した方が良いという感想だ。

急坂で停止して坂道発進をしてみると・・・

すっごく滑るよ~!(泣)

「フルメタル化したら強化できるって言っただろ?」


とりあえず今回は実験としてネタにしたけれど手放しでオススメできない。
安いのでついでに輸入してみたが、この特性ならノーマルクラッチに
例の強化スプリングシムを追加したり、さらにペーパー式フリクション
プレートに変えてみたり、評判が良い5枚化クラッチセットに入れ替えた
方がまだ良いと思う。
どうしても試してみたい方は最初から強化スプリングシム追加か最後に
入れるクラッチプレートに取り外した純正クラッチプレートを1枚追加して
外側が二枚になるようにしてプレッシャープレートの圧力を上げる工夫を
しないとダメだと思う。

いやあ~、怪しいと分かってて実行した
からいろいろ笑わせてもらいましたよ!

このままじゃ俺も困るので早急に次なる策を行う予定だ。