YB&YBRダイアリー

中国ヤマハのYB125SPとYBR125でバイクライフを満喫するブログ
(自己責任を伴う整備・改造を多く含んでいます)

YB125SPのピボット構造

2015年02月19日 | YBR125整備

「え?YBR125の話じゃないの?(´・ω・`)?」
いえいえYBR125にも十分関係する話であります。

読者様のM氏からYB125SPの貴重な資料をいただき、YB125SPと2015年型
YBR125
に関係するスイングアームのピボット構造が具体的に判明したのでネタに
するよ。

今までのピボット記事のようにYBR125系ではピボット構造がちょっと複雑で整備時に
難儀する場面もあったよね。
ところが机上調査してるうちにYB125SPに関しては構造が違っていてブッシュやカラーの
代わりにダンパーと名付けられた筒に置き換わっていた。
さらにYBR125の2015年モデルのパーツカタログを見るとSPと同じ構造に変わってる事
も判明した。

それでは2015年型YBR125とYB125SPはどんな違いや共通部品があるのか比較
してみると…

青色部品は共通で赤色に違いがある。
スイングアーム自体が互いに違うだけで他は共通部品番号なのだ。
3のシャフトは全年式共通部品番号だったから取り付け寸法的にはスイングアーム
互換でもある。
YBRの場合チェーンカバーの構造に若干の違いがあるので矢印部の有無にて両車の
部品番号が違うようだ。
こんな所、共通にしちゃえば管理も楽なのに・・・と机上では思ったけれどピボット部の
寸法をM氏が採寸してくれたおかげで2015年型YBRと以前のYBRとの違いがあるの
が判明したよ。

さすがにピボットシャフト部品番号はYBRシリーズ共通なのでブッシュ内径は14mm


ではスイングアーム側の内径(ダンパー外径)は・・・

27mm。
旧型YBRでは24mmなので3mmも太いのだ。

旧型YBRのカラーに相当するダンパーの全長は・・・

48mm。
旧型YBRでは44.5mmだったので3.5mmほど長い。
旧型YBRにあるスラストカバーという部品が両側に無いために寸法差が出るわけだ。
これらの事からYB125SPや2015年YBRに旧型YBRのピボット部品を使って入れ替え
整備は不可能って判断ができる。

YBR125シリーズのうち、2015年型と旧型は似て非なるものだ。

さて、ダンパーの構造を見てみよう。

二重管になってて間にゴムが充填されている。
内側のカラーはシャフトでフレームに固定され、外側のブッシュはスイングアームに圧入
固定されるからスイングアームが上下に動く時にはゴムがクニャクニャとねじれる事で
動きが発生し、なおかつ細かいショックも吸収するのだ。
旧型ブッシュ構造と違ってゴムの弾性により動きは少し阻害されるけれど反面、微振動を
吸収し構造も単純になるので悪い面ばかりではない。
ホンダ車でも一部採用されてる立派な構造なのだ。

新型のピボット構造が判明し、特にグリスアップ整備を必要とする場所は無いからYBR
125の2015年モデルとYB125SPに関しては定期的なメンテは不要と思う。
ただしM氏が分解確認したところによるとピボットにはグリスは無くピボットシャフトの
一部
にサビが発生してたとの事なので、一度はシャフトを抜いて掃除と防錆用にグリス
塗布する
と良いだろうな。
旧車・絶版車の中には何十年もピボットシャフトを整備してなかったためにサビで固着して
抜けなくなる例も多いとの事。
いざスイングアームを外さなければならない時に困るからなぁ。

なおダンパーのゴムは長年酷使するとひび割れてて役目を果たさなくなるので消耗品と
思っておくとよいだろう。
残念ながら今現在タオバオではその物ズバリのダンパーは見つからず、たぶん例の
YBR用と称する寸法間違いな模造ブッシュセットをあたかもYB125SPに使えるがごとく
出品されてる感じだw
「雅马哈中轴套」で検索すると使えそうなのはあるんだけど、こればかりは本当に博打
だと思うよ。

以上、YB125SPと2015年YBR125のピボット構造のネタでした。
Mさん、貴重な採寸資料をありがとうございました。