YB&YBRダイアリー

中国ヤマハのYB125SPとYBR125でバイクライフを満喫するブログ
(自己責任を伴う整備・改造を多く含んでいます)

クラッチフリクションの代替品

2014年09月07日 | YBR125整備

先日ちょっと面白い“つぶやき”を見て驚いたよ。
「YBR125にAPEのクラッチディスクを流用したらジャダーが収まった」と言う感じの内容だった。

ホンダのAPE(エイプ)シリーズは伝統の縦型エンジンで、古くはCB50から採用されてる。
当然年式や車種で少しずつ内部の変更はあるにせよ、今でも現役で作られてるエンジン
でもある。

つぶやきには眉つばものも多く、「~~らしい」は時には勘違いや嘘もあるので注意が必要なん
だけど、具体的な結果まで書いてるなら本当だと思う。

でも、この目で確かめて見たいのが俺の性格なので、手持ちのYBR純正フリクションプレートを
持ってホンダのミニバイク部品を在庫してる用品店に足を運んだよ。

APEコーナーにAPE純正は置いて無かった代わりにキタコの強化クラッチセットが有った。

重ねあわせて比較した結果、本当に同じ寸法だったぞ!!

クラッチ滑り修理やジャダー対策にはフリクションプレートを別の物に交換する方法があるのを前に
記事にしたけれど、怪しい中国製部品を輸入する手間までするなら国産部品を国内で調達した方が
はるかに楽で安心だ。
しかし、何で同じ寸法なのか想像してみた。
工業製品ってやつは全て自社設計開発製造してるわけではなく、部品単位で見ると下請けや協力会社で
メーカー間に物理的寸法の互換性がある部品は多い。
例えばブレーキパッドだったりOリングだったりベアリングだったり。
YBRの燃料コックの中のパッキン類なんかスズキやカワサキの物と同じなんて具合で、クラッチ関係も
これに似てるんだと思うよ。
もちろんメーカー独自の要求仕様に合わせて材料や品質に違いはあるだろうが、物理的な共通ならば
製造行程や製造装置の共用ができてコスト面で有利。
こんな感じなんだと思う。

あやしい中華フリクションプレートでさえ、YBR用として買った物も細部が違う。

俺の買った物は偶然にも摩擦部の山の面積が広くて食付きが良くてスパッっとつながるから、安かろうが
ラッキーって感じだった。
一方、ホンダの体験ではCD90にモトクロスレーサーのCR80用フリクションプレートを入れた場合でも
クラッチ滑り改善が出来た経験があるので面白い。

さて、ホンダの他の部品も店で探したらXR100やCBR250RRのフリクションプレートがYBRの物と同一
寸法であるのを発見した。
この意味は実に大きくて数多い社外品の強化番フリクションプレートも使えると言う事にもなる。

参考:流用可能な純正部品の車種や部品番号、1枚の税込み価格

・ヤマハXTZ125 、TT-R125、DT50, DT125 フリクションプレート 598-16321-01 1,274円
 (他にTDR50/80やSDR200も可)

・ホンダNSF100/XR100 22201-GBF-B40 840円

・ホンダCBR250F/R/RR,ジェイド,ホーネット250、NSR50/80、CR80(~95) 22201-MR8-000
 1,108円

*CB125JX系エンジンから派生したNX125、XLR125R、TL125、CBX125F、CBF125、XLR200R、
 SL230、FTR223、CB223S等も使える可能性が高いので、もしも手元に余剰部品があれば試して
 みるのも良いだろう。(←だろう って事で保証しませんw)

フリクションプレートは4枚必要なので、お試しならばNSF100/XR100用がお買い得だね。
なんだかんだで廃版車種の保守品よりも現役に近い車種の方が安い。

このNSF/XR100用とCBR系の実物は目視の範囲内で摩擦部の面積は同じに見えたし、画像の謎フリ
クションプレートに近い摩擦部面積であった。(細かい材質や摩擦係数、耐久性の違い分からない)

タオバオでまとめ注文する時にフリクションプレートを紛れ込ませて出費を抑える考えもあるが、めったに
開ける事の無いエンジンを開けるならば、しっかりした品質の国産部品で代替する方法が得策と思う。
もちろんヤマハのTT-R125用でも構わないだろうが、XTZ125Eのジャダー対策で苦労したねこのす管理
さんの記事を見てるかぎりでは、思い切って摩擦部が違うであろうホンダ製で試した方が博打としては勝て
そうだ。
またネット通販を探すと社外強化クラッチセットの在庫限定特価品が物によっては3,000円台でも見かけるの
で、フリクションプレート4枚、クラッチプレート3枚が確保できるセットを探してみる方法もある。

ところでフリクションプレートは俺がこの目で確かめて来たから問題ないけれど、クラッチプレートはどうなのか
は自信が無い。
例のつぶやきでもこの事には触れて居ないのだ。

そこで手持ちのクラッチプレートとネットの転がってたNSF100用の画像を見比べてみよう。

外周と内周はクラッチハウジングの構造上同じでないとならないので問題なさそうで、しかも内側の歯の
数も24個で一致した。
まあエクストリームな走りばかりしてクラッチプレートも摩耗させるYBR乗り以外は、クラッチプレートまで
替える事無くフリクションプレートのみの交換で済むだろう。

後日、実際に現物調査したところ、上記のホンダ車のクラッチプレートは完全互換
だとわかった。
さらに中国産CBF125やCG125用のも使えるのは実車で証明できている。

という感じで国内調達が容易でクラッチジャダー対策にもなりそうなクラッチフリクションプレートの代替品の
お話でした。