らびおがゆく Vol.3

山形県を中心とした演奏活動等

佐藤敏直 弦楽四重奏のための「モルト アダージョ」(1970・1981改訂) 

2010年02月19日 23時45分41秒 | クァルテット
 いよいよ明日、山形Qの新しい活動が始まります。

 酒田市在住の医師黒木氏~フルートを吹かれる音楽家でもあります~が開業しています「くろき脳外科クリニック」内のジョンダーノ・ホールで、とうとう山形Qの庄内演奏会シリ~ズが始まります。

 記念すべき「Vol.1」ですよ!!

 黒木氏の音楽に対する情熱は、尊敬すべきもので、自分のクリニック内にホールをつくってしまうという~これまた山形にプロオーケストラをつくってしまった村川千秋先生を思い出させる「音楽馬鹿!」(失礼!)~音楽愛好家なのです。

 黒木氏は自分のブログでも語っているように出身は九州で、仙台の高校を出てから山形に縁があり住みつき、そして一念発起して酒田に自分の医院を開設したのでした。そしてアマチュアオケの雄~酒田フィルでフルートを吹きながら、庄内地方の演奏会の実行委員やら色々多忙を極めている人物です。

 その彼が、自分のホールで定期的なサロンコンサートを開催して、広い人脈を使い音楽家達をそのホールに招聘しているのでした。その中に我々山形弦楽四重奏団も含まれたことは、光栄です。

 さて、明日のプログラム中、佐藤敏直氏の弦楽四重奏のための「モルト アダージョ」(1970・1981改訂) が含まれています。佐藤敏直氏は山形県の庄内地方~鶴岡市の出身で、清瀬保二氏に師事した作曲家です。兄弟弟子の武満徹氏よりも色濃くその師の影響を残している作曲家でもあります。

 このモルト アダージョを山形Qは2007.4.18に行われた第23回定期演奏会と同年6.16に藤島町明治ホールでの演奏会に演奏しました。約3年ぶりの演奏になります。

 この曲は、1970年に作曲された弦楽四重奏曲第2番の第3楽章を1981年に独立させて、改訂した作品です。

 1981年に行われた「ノーモア・ヒロシマコンサート」のために改訂した作品で、原爆を糾弾し、核兵器廃絶と人類の生存を訴えるために作曲したそうです。ピカソのゲルニカから着想を得たというその作品は、簡素ながら聴く人に深い印象を与える作品だと私は思っています。

 3年前に演奏した時の録音を聴き直しましたが、なんでこういう解釈なのか??なんでこういう演奏方法をとったのか?今の自分とはあまりにもかけ離れていて、そのかけ離れがとても興味深く、今回は新しい解釈で、演奏方法を洗い直しました。

 明日の本番が楽しみです。

 残券はあとわずかだそうです。では、あしたジョンダーノ・ホールで会いましょう!!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする