恐れていたことが起きてしまいました。
辛い、辛すぎる。
9/25、センターに衰弱して保護されたハヤブサ、その後死亡が確認されたんだけど
検査の結果、高病原性鳥インフルエンザ(H5N1高病原性)が検出されました。
簡易検査で陽性が出た時点で、センターは封鎖、立ち入り禁止、
29日に環境省の検査機関で陽性との最終結果が出て、その日のうちに
神奈川県の基準に沿って、センター内全ての鳥獣が殺処分となりました。
高病原性鳥インフルエンザ(H5N1高病原性)、人間への被害は、糞などに
大量に触れるなどが無い限り、大丈夫だけど、家禽、特に養鶏にとっては
命取り、一度に何万羽ものニワトリが殺処分されたというニュースは
見ていると思います。
依って、被害が拡大する前に、殺処分が行われたのです。
私は、今回の事の重大さは、解る。
また、生き物と関わる以上、時と場合によっては、安楽死も否定はしない。
でも、解っていても、辛い、辛すぎる。
傷ついて保護されて、懸命な治療で命が助かり、野生に戻れないけど
センターのケージで、余生を暮らしてる子達がいる、。
野鳥が、ケージの中で生きることへ疑問を唱える人もいるけど、助かった命、
最期まで全うさせてやりたいとの思いから、私達ボランティアは必死になってる。
母親と死別した幼獣を、交代でミルクで育て、野生へ戻す訓練を積む。
森の中の大木を駆け上がって、後ろも振り向かず去っていく姿が見たいから。
その子達が、一瞬で命を無くしてしまう。
いかに人間は弱いんだろう、たった一つのウイルスにさえ、こういう形でしか
立ち向かえない弱さ、口惜しさ、悲しさ。
この5日間、どうか陽性の確定が出ませんように、陰性でありますようにと
センターで傷病鳥獣に携わる全員が願ってきた・・・けど。
ハヤブサが保護された伊勢原市を中心に、その近郊全てが、要注意地域に指定され、
鳥の大量死、不審死は必ず報告するよう県が呼びかけています。
そして、センターのみならず、神奈川県内全ての施設が、傷病鳥獣の受け入れを
ストップしました。
我家で預かり中の チョウゲンボウ
我家に居たため、殺処分を逃れた一羽になってしまった。
秋のイベントシーズンを前に、「据え」の訓練を始めてたけど出番はないかもね。
いや、大切に育てた子、安全宣言が出るまで出したくなんかないよ。
そして、今一番後悔していること。
保護された時から気にはなっていたんだけど、
預かる決心がつかないままになってて、今回命を失わせてしまった。
多少の無理をしても預かって来れば良かった。
何とかなっただろう、私としたことが、なぜ躊躇ったんだろう。
私達の力では、全ての命を助けることなんか到底出来ないけど
一歩踏み出せば、一つの命を助けられるということを、改めて思い知らされた。
辛い、本当に、辛い。