紅蜀葵咲く地の影に暑を残し 石原八束
赤い花でも涼しさを感じさせるモミジアオイ。この猛暑日はいつまで続くのだろうか。
台風への備えも気にかかりだした。
幕末の世(政)情の変化激しい時代に、
十代で南画に出会い、世間という拒み切れない魔物に振り回され回り道をしたが、煩わしい日常と馴れ合わずにきた女の強情。
「強情と強靭な精神は紙一重」としながら、画家になりたいという夢を枯らさない、己を貫く強さを持った一人の女性を描いてみせてくれた。
人はさまざまに心に不自由を抱えているものだが、「繊細な心と情熱があれば、人は丁寧に生きてゆくはずである」。タイトル『冬の標(しるべ)』には、そんな思いを読んだ。
一人の女性の情熱と心の揺れを通して、生きる意味を読んだ。さまざまな両極端を身にからみつかせつつも生きる、人の自由さ。これも文学かな。
派手さはないがじっくりと読ませてくれた。
書店で『序の舞』が平積みされたのを目にし、どなたかのブログでキレンゲショウマを見たことが偶然重なったことで、2022年1月に買い求めたままになっていた宮尾登美子さんの『天涯の花』のページを開くきっかけができました。
テレビでの放映、田中美里さんと田中邦衛さん。
一弦の琴もだったと記憶。
文庫で買って読みました。
実際に見た方からの話しも聴けて。
好きな作品です。
少し前に「序の舞」を古本で読んだのですが、
今また再版?増刷?なのでしょうか。
2年半ほども買い置いたままにした『天涯の花』、
ようやくです。
これも縁? 今がそのときと思い、
剣山には到底登れませんし、キレンゲショウマとの作中での出会いを楽しみにします。
作品を読まれ、花のお話も伺えたりしますと印象も深まるでしょうね。