京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

握手でおはよう

2008年09月03日 | 日々の暮らしの中で
知人Mさんの第二の目は「左の人差し指の先」にあります。

数年前急に生じたしびれが右手にまでおよび、将来を見通せないまま不安な日々が続いていると言います。
日常的なことの一つだったPCのキーをたたくことも、点字での読書も、「今だからできることか?」と思いだすと、毎日が今までとは違った時間の流れとして身にしみると語ります。

「今日もよろしく!」
ある朝、奥さんの前に手を差し出したそうです。

コミュニケーションの一つとして、朝、握手から始めよう!と実行に移したのだという。今まで人の思いを汲むことも、自分の感情を表現することも十分ではなかったと。まだタッチ程度の握手なのだと笑います。照れくさいのでしょうか。
やがては「健康を確認し合う」瞬間として変わっていくのでしょう。
家人に感謝し、日々の時間をいとおしむMさん、大きな幸せにつつまれているのを感じます。

あいさつは人間関係の基礎となる文化的行動として身につけてきたものでしょう。
ないがしろにされたり、おろそかにされがちな昨今。
双方が相手の心に歩み寄る、心と心のチャンネルを合わせられるような心の動きを身につけたいものです。
幼い子供の社会性を培う「はじめの一歩」は、家族の在りようか、と感じたりもします。

愛犬の、足の長い彼女との「ゆっくり散歩」、そして秋の夜長の読書、すべてが変わらず日常のひとコマでありますように。

  村のお祭りです...ひとの縮図
コメント (6)
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