京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

烏相撲 力士も真っ黒で

2008年09月09日 | 催しごと
     九月九日山中の兄弟を憶ふ  王維
   独り異郷に在りて異客と為る
   佳節に逢ふ毎に倍々(ますます)親(しん)を思ふ
   遥かに知る兄弟高きに登る処
   遍く茱萸(しゅゆ)を挿して一人を少(か)く

昔学んだ重陽の節句。返り点・送り仮名をつけ訓読するリズムにも魅かれた、大好きだった漢文の授業が懐かしい。最近こんな一文に出会ったばかりです。
「なぜならば、ことばのうつくしさは、そのことばによる認識のうつくしさなのだということを、漢詩の読み下しの日本語くらい、端的におしえてくれる日本語はあまりないような気がするからだ。」(長田弘氏)
こうしたかかわりを意識したことがなかっただけに心に残ります。

上賀茂神社で烏相撲の神事が営まれる今日、青空が広がる爽やかな朝を迎えました。日差しはまだまだ強いのですが、万歩計の携行を忘れることなく家を出ました。



  

こんなに小さな参拝者たちも。居並ぶ力士は二十四人、みな真っ黒に日焼けして夏休みの思い出を背負っています。小粒ぞろいでしょうか。
しかし、決め手は上手投げ、うっちゃり・はたき込み…、豪快さから計算づく?まで、周囲の歓声を誘います。
無病息災、豊年を祈って地域の協力のもとでの行事に、神様はさぞやお喜びだったでしょう。

神社をあとにし、さらに北西、「雲ガ畑」方面へ。「柊野別れ」の三叉路に立つ「柊野郵便局」の掲示板で「旅の風景シリーズ第一集 京都嵐山~嵯峨野」の切手が残っているのを知り購入。古くは「朝霧ガ原郵便局」といったらしいのです。五山の送り火の一つ舟型の山を左前方に見ながら、ひやーっとした風に吹かれ賀茂川の傍を歩いて行ったのでした。



皆さんにこれらの切手を貼って、お手紙をさし上げたい気持ちです。
万歩計の数字は「9535」を示していました。
コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする