老後は京都で !

京都の町中(堺町六角)と東京(青山)を気ままに行き来する二地域居住を実践中。 

「小説円山応挙」(田辺栄一著)

2008年07月29日 | 江戸時代の京都
<小説>夢写楽 応挙晩景 <小説>夢写楽 応挙晩景
価格:¥ 1,631(税込)
発売日:1996-02
小説 円山応挙(下巻)
価格:¥ 1,835(税込)
発売日:1995-01
小説 円山応挙(上巻)
価格:¥ 1,835(税込)
発売日:1995-01

最近の若冲ブームにやや押され気味の感があるが、「京都に生きた画家」といった場合、円山応挙を、まず想い浮かべる人も多いのではないだろうか。

本書は、田辺栄一という方の書かれた小説で、狩野派に入門するところから晩年までの応挙の生涯を描いている。

以前、東京に戻る日の夕暮れ時、いつものようにコロコロの付いた旅行鞄を引いて、家内と堺町通りを四条の方へ歩いていると、錦市場を抜けたところにある、3階建ての銭湯で有名な「錦湯」の前で小さな夜店の古本市をやっていた。

そこで、この上下2冊本がセットで売られていたのを見かけ、よほど買おうと想ったのだが、新幹線の時間も気掛かりで、その日は結局買わずじまいだった。

ところが、その後、どうも気にかかっていたところ、八重洲ブックセンターの美術書のコーナー(8階)で発見、即、購入した。

東京では、地方の出版社の出した本は、大手の書店でもなかなか手に入らないことが多い(地方出版社の出版物は見かけたら直ぐ買え、というのは半分は真実だ、と思う)。

本書は、江戸中期の京都を舞台に、蘆雪などの門弟との師弟関係や、

若冲や蕪村との交流などが描かれているのだが、

特に、応挙と若冲の近隣の交り(応挙は四条通り、若冲は錦通り、今でいえば京都大丸をはさむかたちで、二人は住んでいた)は、

(共に写実ということにあくまでも拘った画家だけに)想像するだけで楽しい。

四条通り(南側)を歩くと、通りの反対側の大丸の斜め向かい辺りで、今でも、円山応挙旧宅跡の石碑を見ることができる。

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