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くっしーの徒然日記

無線、天文、修理、剣道、体調他について書いてます。修理や改造記事のマネに関してはあくまでも自己責任にてお願いします。

富士山に再挑戦 その2 (M31/M45/M42)

2011-09-24 | 天体観望・撮影(遠征地)
さて、M33を写した後は、やっぱりM31アンドロメダも押さえて
おかなければ!昨日はアンドロメダを撮る所で、夜露にやられたが
今日は、ヒータの効果も有ってか、まだ鏡は問題ない。一度アンドロ
メダ座のβ星ミラクに望遠鏡を移し、アイピースを40mmに替えて、
光軸とピントを合わせ直して、M31アンドロメダ銀河を写した。

【↑M31アンドロメダ銀河】SM-R125S/D:130 f:720 PL40mm 18倍
LPS-P2使用 IXY 30S ISO:3200 S:64秒 F:2.0 f=4.9mm 20コマ
撮影日:2011/9/24 22:52-23:38 撮影場所:静岡県駿東郡
Registaxでコンポジット→JTrimでトリミング→YIMGでかぶり補正・彩度
                      ・レベル・サイズ調整
三鷹では、中心部とその後ろの暗黒帯辺りが、ギリギリ見える位
だったが、やっぱり山の上は違うね~!アンドロメダ銀河の円盤部分
の腕がはっきりと写っている。残念なのは、手持ちのアイピースと
鏡筒では、多少画角が足りなくて、両サイドが切れてしまっている事。
でも、銀河の中の暗黒帯もしっかり写り、M32、M110も銀河として
それらしく写っている。いや~これが良く見るアンドロメダ銀河の
写真だよね~!もう少し広視界のアイピースが有ればベストなんだが、、、

アンドロメダの写りはカメラのモニター越しにもはっきり銀河が
判る物で、モニターを見ながら『これこれ、これだよ~!』と
思いながら、時折掛かる雲を避けながら撮影した。

アンドロメダを撮影した後は、東の空に高度を上げてきた、M45
プレアデス星団(すばる)を狙ってみた。暗い空の元では、
その星の回りの青いガス星雲が写るはずだ。

M31からそのままM45へ自動導入を掛けて、すばるをモニターに写す。
位置を調整して、いざ64秒で撮影すると、モニターにはしっかりと
星の周辺に青いガスの輝きが写っている。よしよしと思いつつ撮ってると
何故か、ぶれた写真が撮れて、少し位置がずれた。ちょっと何かが
動いたのか?手動で位置を合わせ直して撮影を再開すると、
『あれ、何これ?』↓何やら光条が各星から出てる、、、

【↑変な光条がでたM45プレアデス星団(すばる)】

もしや?と思って、主鏡を覗き込むが、夜露は無し。ひょっとすると?
と今度はアイピースを外して斜鏡を覗き込むと、ありゃ~、斜鏡に
夜露だよ、、、、斜鏡の夜露対策はしてなかったのだった。

でも、今日は対策は万全で、もう一本13cmを持ってきている。
と言う事で、鏡筒をR130Sに替えようと準備を始めたら、辺り一面、
またたく間にガスに覆われて、全く夜空が見えなくなった。

と言う事で、ここまでに撮ったM45、5枚をコンポジットした。

【↑M45プレアデス星団(すばる)】SM-R125S/D:130 f:720 PL40mm 18倍
LPS-P2使用 IXY 30S ISO:3200 S:64秒 F:2.0 f=4.9mm 5コマ
撮影日:2011/9/24 23:51-24:04 撮影場所:静岡県駿東郡
Registaxでコンポジット→JTrimでトリミング→YIMGでかぶり補正・彩度
                      ・レベル・サイズ調整

星の回りにガスの輝きで青く輝いてはいる物の、ガスの独特の形が出て
いるのは、メローペの下辺りで、ほかは星がガスで輝いていると思われるが
そのガスの独特の様子までは上手く写せていない。やはり多少雲の影響か
透明度のせいで細かいところまで写って無い感じである。もう少し露出
時間を稼げるとそれぞれの星のガスの様子まで写るのだろうか?

M45の撮影途中で夜空が霧に包まれた時、時刻は概ね1時に成っていた。
先ほどの隣のお兄さんも、斜鏡が夜露にやられたので、今日は諦めて
撤収するとの事。私は、予備鏡筒が有るので、もう少し粘って見る。
しばらくお兄さんと話して、『時たま雨が降ってくる事もあるので気を
付けた方が良い』との事。と言うわけで私も赤道儀と三脚以外を一旦
車内に一時退避させた。

隣のお兄さんが撤収した後、何組かの天文屋さんも撤収していった。
そんな訳で、すっかり寂しくなった駐車場。私も一旦車の中に入り、
晴れるまで仮眠する事にした。なかなか寝付けなかったが、2時半頃から
30分位寝られただろうか。3時過ぎに目が覚め、外を見ると、多少
ガスが晴れて来て、夜空の見える方向もチラホラ出てきた。

急いで起きて、機材の再セットアップ。北極星が出るのをしばらく待って
極軸を再セットし、東南の空が晴れるのを待った。そう、今まで遠征先で
まともに撮影した事のない、M42オリオン大星雲を狙うためだ。

しばらくオリオン方向は雲の中だったが、やがてオリオン方向にも
晴れ間が出て、オリオンが覗きだした。薄明かりまではもう幾らも
時間がない。

16秒、8秒、4秒、32秒と露出時間を少しずつ変えて、雲の合間を
縫いながらの撮影となった。最後に64秒で撮影した時には、完全に
明るくなって、背景が真っ青になってしまった。

【↑薄明かりと64秒で真っ青のオリオン大星雲】

と言う事で、ここまで撮影できた内の4秒と32秒を合成したのが
↓下の絵

【↑M42オリオン大星雲】SG-R130S/D:130 f:650 PL40mm
16倍 LPS-P2使用 IXY 30S ISO:3200  F:2.0 f=4.9mm
S:4秒 6コマ、32秒5コマ 
撮影日:2011/9/25 04:08-04:30 撮影場所:静岡県駿東郡
Registaxでコンポジット→YIMGでかぶり補正・トリミング・彩度
              ・レベル・サイズ調整
              
オリオン大星雲の鳥の羽を広げたような大きな羽の淡い部分まで
かなり良く捕らえられただろうか?昨年は三鷹の明るい空で、
光害による飽和で、薄い部分は写せなかったが、やっと暗い場所で
オリオン大星雲を写せた。もう少し早めに64秒のカットが写せていたら
さらに淡い所まで写せただろうか、、、、

この日の予定は、可能なら馬頭星雲まで写したかったのだが、今日は
途中でガスってしまったので、時間切れ。馬頭星雲は次の機会まで
お預けとなった。

取りあえず、1時にガスに包まれた後に何とか晴れて、オリオンを
写せたので、撤収せずに頑張っていた甲斐があった。しかし、昨日も
今日も天気がかなり不安定で、かなり気を使いながらの撮影で疲れた。

【↑予備鏡筒のSG-R130Sも出動】

ちなみに、余談だが、オリオン撮影中の4時頃に、近くに車が来て
駐車したのだが、なかなか電気を消してくれないし、その後もルーム
ランプを付けて何やらしていると思ったら、明るくなって来て、
カメラマンとタキシード姿の新郎とウエディングドレス姿の新婦が
出てきて駐車場の端で、撮影を始めた。新郎新婦はシロートっぽい
感じだったし、カメラマンも女性の方で、どこかのスタジオの
カメラマンと言った感じ。結婚式用の記念写真?新婦のウエディング
ドレス姿は、この気温では寒くて厳しいのでは?と思いつつも、
なんか珍しい物を見たと言った感じ。


【↑再び雲海が上まで上がってきた隙間の朝焼け】

と言う事で、5時過ぎに撤収して山を下り自宅には7時頃帰り着いた。
疲れたけど、結構撮れたので、まずまず満足の行く週末に成った。
2011.9.24-25(9/30)

富士山に再挑戦 その1 (M101/Garradd/M33)

2011-09-24 | 天体観望・撮影(遠征地)
昨日は、夜露とあまりの寒さに、泣く泣く満点の星空を後にし悔しい思いを
した。家に帰って、鏡を外して洗い、光軸調整をし、夜露対策用ヒータの
配線をくっつけて、準備万端で、防寒着と共に再挑戦に向かった。

【↑少し晴れてきたところ】

作業もあったのだが、なぜか3時間ほどで目が覚め、布団に入っていても
色々と考え事をして更なる睡眠が取れないので、諦めて2時半頃に自宅を
出発。途中眠くなることもなく、5時前には須走五合目に到着。

しかし五合目は、ガスに包まれていた。駐車場には、天文屋さん?
らしき人は1名か2名ぐらいいる感じだが、機材はまだ出していない様だ。
駐車場の一番奥に車を止めて、ガスの様子を見ながらしばらく車の中で待つ。

その内暗くなる頃に少しガスが引いてきたので、三脚の下に敷く板と
赤道儀を広げて設置場所の確保をした。すると野田ナンバーの車の方が、
『撮影ですか』と話しかけてきた。聞くとその方は昨日から泊まりで
来ているらしい。ただあまりに寒かったので、多少体調が良くない事も
あり、しばらく暗くなってくる空を眺めていたが、高い所に雲が残って
いる事もあり、今日は引き上げるとの事で、帰っていった。

空には多少高い位置に薄雲が残る感じで、昨日に比べて空の透明感は
ちょっと乏しい感じ。それでも三鷹の空に比べればはるかに良いので
昨日のリベンジとばかりに、機材をセッティングして、北の空が晴れるのを
待って極軸を合わせた。

今日は先ずは、まだ山に沈む前のM101とM101に現れたスーパーノバ
(超新星)を撮ろうと、望遠鏡を北斗七星に向けた。多少薄雲が残ると
言っても、やはり富士山。ファインダーで見える星が多くて、北斗七星を
導入するのにも苦労する始末。星が見えすぎるのも考え物だな(笑)

ミザールから自動導入でM101を導入。初め眼視で見るが、何となくM101が
有るかな?程度で、ちょっと良く判りにくい。やっぱり今日は多少透明度が
低いか、、、そんな事は気にせず、IXYで撮影する。が、どうもピントが
甘い感じ。5枚ほど撮影した所でピントを合わせ直して自動導入をもう一度
掛けるが、今度は何故か基準星設定でサーチエラーが出る。
何度か電源再投入して再設定するが結果は同じ、、、何かがまずいんだろうな
と思いつつ、この状態で眼視に切り替えて、手で導入する時間も無いので
M101はここで諦めた。

そんな訳で、多少ピント外れの4枚をコンポジットしたのが↓下の絵。

【↑M101回転花火銀河と超新星2011fe】】SM-R125S/D:130 f:720 UW15mm
48倍 LPS-P2使用 IXY 30S ISO:3200 S:64秒 F:2.0 f=4.9mm 4コマ
撮影日:2011/9/24 19:32-19:42 撮影場所:静岡県駿東郡
Registaxでコンポジット→YIMGでかぶり補正・トリミング・彩度
            ・レベル・サイズ調整

矢印の先にある少し明るめの星が超新星2011feだ。ちょっとピンボケ
気味だが、M101ともどもしっかりと捕らえる事ができた。回りの星の
明るさと比較すると10等級位の明るさだろうか?今の所、増光した
レベルを保っている感じだ。これは、いつまで見られるのだろうか、、、

また、M101もくっしーは初めて撮影した。今まで富士山の麓でも、
ほとんど見た事がなかったのだが、さすがに五合目。ちょっとボケながらも
しっかりとその銀河の腕を確認できる。回転花火と言われる、その腕の
様子もしっかり写っている。しかし眼視では、かすかになんかあるかな?
程度にしか見えなかった。多少薄雲の影響も有るが、やはりかなり淡い
銀河なのだろう。

もう少し透明度が高くピントもしっかり合わせられれば、かなり
はっきりと銀河の形を捕らえられたのでは無かろうか?
次回もう一度、山の上で再挑戦したい物だ。

M101と超新星を撮影した後は、高度が低くなる前に、
『今日のギャラッド彗星』を撮ってみた。

【C/2009 P1 ギャラッド彗星】SM-R125S/D:130 f:720 UW15mm
48倍 LPS-P2使用 IXY 30S ISO:3200 S:64秒 F:2.0 f=4.9mm 14コマ
撮影日:2011/9/24 20:42-21:26 撮影場所:静岡県駿東郡
Registaxで彗星基準コンポジット→YIMGでかぶり補正・トリミング・彩度
              ・レベル・サイズ調整
今日は、↓この辺りを飛んでいるらしい。

先週よりだいぶヘラクレス座方向へ移動したようだ。年末位には宵には
見えなくなり、今度は明け方に見えるようになるらしい。

撮影の途中で、天文屋さんが一人来て、『撮影中ですか』と話しかけてきた。
隣のスペースで撮影したいとのことで、撮影の合間だったので、その旨を
伝えると、彼も隣りに陣取って機材を設置し始めた。結局駐車場内を
見渡すと私を入れて3~4組程度の天文屋さんがいるようだ。

ギャラッド彗星を撮影した後は、昨日、もう一つの出来だった、
M33に再挑戦してみる。アンドロメダのミラクから自動導入を掛けて
M33を撮影する際に、ふっと気が付いた事がある。今まで、15倍ズーム
状態で基準星でピントを合わせた後、ズームを戻して、撮影対象に
向けていたが、ピントの合ってる奴と会ってない奴とがあり、
よくよく考えてみると、ピントのあった奴は、15倍ズームでピント
合わせをした後、撮影対象の近くに少し明るい星があり、それを目安に
もう一度撮影倍率(広角側一杯)でピントの再調整を行っていた。
どうやら、15倍ズーム状態で合わせたピントが、広角側に動かした時に
ずれているような気がする。

と言う訳で、M33の撮影前の基準星でピントを合わせる時にズームを
効かさずにピントを合わせて撮影したのが↓下の絵

【↑M33さんかく座銀河】SM-R125S/D:130 f:720 UW15mm 48倍
LPS-P2使用 IXY 30S ISO:3200 S:64秒 F:2.0 f=4.9mm 15コマ
撮影日:2011/9/24 21:51-22:36 撮影場所:静岡県駿東郡
Registaxでコンポジット→YIMGでかぶり補正・トリミング・彩度
              ・レベル・サイズ調整

ズーム広角側でのピント合わせは、星が小さくて、合わせ難いのだが、
それでも前回撮影の時より回りの星の形はいびつではなくなった。
銀河本体もピントがはっきりしたぶん、腕の様子がかなり細かく
判る様になった。

【2011.11.3再処理画像追加 ↓ 】

再処理記事はこちら

そうか~、IXY30は、ズームの広角側と望遠側で、望遠鏡と合わせた時の
ピント位置が変わるんだな~!どうりでいくら合わせても満足のいく
ピントにならなかった訳だ、、、、

と言う事で、夜も段々更けて来た所で続きはその2へ

2011.9.24(9/28)


富士山、なめてました、、、(Garradd/M33)

2011-09-23 | 天体観望・撮影(遠征地)
今日は祝日だが、うちの会社は、輪番休業の関係で7月にこの休みの分を
既に消化しているので、今日は出勤日。でも星空指数は結構良さそう。
GPVの予報はちょっと微妙?明日の土曜の方がもっと良くなりそうな気配も
あるが、迷っているならダメ元で行ってしまえとばかりに、仕事が終わって
から、富士山須走口5合目に行った。

【↑夜半過ぎの富士山と天の川】IXY30S ISO3200 F2 S:15秒 f=4.9mm
しかし、途中の中央高速では、雨も降ってくる始末で、ちょっと不安を
感じつつ、『いや、きっと5合目は雲海の上だ』と言い聞かせて五合目
までやってきた。

いざ着いてみると、やっぱり、曇りがちの天気。でも既に9時なので、
かなりの天文屋さんがきている。当然奥の方はふさがっているので
仕方なく入り口に近い所に場所を確保するしかなかった。

取りあえず機材を出して設置だけすませる。まだ、北極星も見えないので
極軸も合わせられない。仕方なく、しばらく他の人の様子を見ながら
駐車場内をブラブラ。

しばらく奥の方の人たちとお話しした後、やっと北極星が出てきたので
急いで極軸合わせ。ここは下が土の駐車場なので、ちょっと三脚が安定
しないが、何とか極軸を合わせて、雲の晴れてきた空に望遠鏡を向ける。

まず初めは、高度が下がりかけたギャラッド彗星を狙う。時々雲が
かかったりする合間を見ながら何とか15枚ほど撮影したが、結局まともな
カットは6枚程でスタックしたのが下の絵↓

【↑C/2009 P1 ギャラッド彗星】SM-R125S/D:130 f:720 UW15mm 48倍
IXY 30S ISO:3200 S:64秒 F:2.0 f=4.9mm 6コマ
撮影日:2011/9/23 22:29-22:57 撮影場所:静岡県駿東郡
Registaxでコンポジット
→YIMGでトリミング・かぶり補正・彩度・レベル・サイズ調整

先日の写真と比べて、多少、尾が長く写っているが、本体の青緑色が
薄いような感じの写りである。前回より露出時間を長くしたので、
中心部が少し白飛び気味なのだろうか?或いは晴れるのが遅かったので
仰角の下がった10時半頃の撮影のせいだろうか、、、、

その後、また雲が出てきて一面空が見えなくなる。わずか1時間位で
夜空が顔を引っ込めてしまった。

しばらく外で晴れるのを待つが、この日は、かなり寒い。寒いだろう
とは思い、色々着る物を持ってきたが、それを全て着込んでも寒い!
まだダウンジャケットは要らないだろうと、持ってこなかったのは
大きな敗因だった!この時期の富士山がこんなに寒いとは、、、、

あまりにも寒くて、外にいると風邪引きそうである。空も曇っているし
風邪を引かないように、しばらく車の中で空が晴れるのをまつ。

1時間程待っていると、やっと又晴れてきた。今度は、三鷹でかすかに
しか写らず、先週は月が近くて見送った、M33さんかく座銀河を狙う。
こちらも、雲に隠れたり出たりしながらの撮影で、1時間ぐらい掛けて
20枚程撮影したが、雲の少ない使えるカットは7コマしかなかった。
それをコンポジットしたのが↓これ。

【↑M33さんかく座銀河】SM-R125S/D:130 f:720 UW15mm 48倍
 IXY 30S ISO:3200 S:64秒 F:2.0 f=4.9mm 7コマ
撮影日:2011/9/24 00:02-00:56 撮影場所:静岡県駿東郡
Registaxでコンポジット
→YIMGでトリミング・かぶり補正・彩度・レベル・サイズ調整

う~ん、なんかピントがいまいちで、周りの星が変な形をしている。
あれ~なんでちゃんとピント合わないの、、、、

でもピントを除けば、さすが富士山の五合目。しっかり銀河の腕の
部分が写っていて、写真で見て、上下方向に多少長い、その楕円状の
形もはっきりと捕らえられている。フェイスオンの上から見た銀河は、
淡い物が多く、M33も比較的淡い銀河であるが、その姿をコンデジで
きっちり捕らえられたのは、2000mの標高と、雲が多くて、下の街明かり
が雲海状態で遮られているせいであろうか。

ここまで、雲ったり晴れたりだったが、段々晴れ間が多く成ってきた。

さて、次なるターゲットは、三鷹でさっぱりまともに写ってくれない
M31アンドロメダ銀河。と思って望遠鏡を動かすが、何やら視界が暗くて
なんにも見えない。あれ?どうしたの??と思いつつ、鏡筒を覘くと
『ありゃ~曇ってるよ~!夜露だ~!』(泣)

なんと、主鏡が完全に夜露に包まれて全然星の光を反射してこない。
まいったな~。まさかこの時期から夜露対策が必要だったとは、、、、
こんな事ならヒータ持ってくれば良かった。どうやら寒さと言い、
夜露と言い、富士山をなめていたようだ。まだこの時期平気かと思って
いたが、さすが標高2000m寒さも、夜露も半端じゃなかった、、、、orz

【↓東の空に昇ってきたオリオン座】IXY30S ISO3200 F2 S:10秒 f=4.9mm

と言う事で、時間はまだ1時を回ったばかりで、↑夜空も安定して出て
きたと言うのに、これではどうしようもなく、寒さも有るので、あえなく
撤収する羽目と成ってしまった。

ちなみに、駐車場の奥の方に沼尻さんがいたので、ご挨拶をして、
満点の星空に昇るオリオン座を前に、泣く泣く撤退したのであった。

くそ~!明日も晴れそうだから、早速明日はリベンジだ~!
2011.9.23(9/27)

久しぶりの遠征 その2(Garradd/M27/M56)

2011-09-18 | 天体観望・撮影(遠征地)
久々の遠征で、東名側から富士山に来たが、月は20日なので、月が
出るまで、あと1時間ぐらいしかなくなってきた。

次なるターゲットは、三鷹でかろうじて捕らえた物の、その尻尾までは
何となくしか捕らえられていないギャラッド彗星を写すことにした。

わし座のζ星を基準星にしようとするが、星が多すぎてファインダーで
上手く導入できない。しょうがないので、α星のアルタイルを導入して
そこから、自動導入でζ星を捕らえて、これを基準に赤径・赤緯を入力
して、そこからギャラッド彗星の赤径・赤緯を入力して捕捉する。

本当は眼視で彗星を確認したかったのだが、月の出るまで残り時間も
少ないので、ζ星を導入した時点で、カメラを取り付け、光軸調整、
ピント合わせを済ませて、彗星に移動したので、残念ながら眼視で
確認していない。

が、カメラの液晶画面上からもはっきりと彗星と判る画像が映し
出されている。これ又、にんまりしながら撮影を続けたのが下の絵↓

【↑C/2009 P1 ギャラッド彗星】SM-R125S/D:130 f:720 UW15mm 48倍
LPS-P2使用 IXY 30S ISO:3200 S:50秒 F:2.0 f=4.9mm 11コマ
撮影日:2011/9/18 20:58-21:24 撮影場所:静岡県御殿場市
Registaxで彗星基準コンポジット
→YIMGでトリミング・かぶり補正・彩度・レベル・サイズ調整
                
緑の本体の発光と、そこから写真左上に伸びるその尻尾がはっきりと
捕らえられた。う~ん、やっとまともな、いかにも彗星!って写真だ!

ちなみに同倍率での、ステラリウムではこんな感じ↓


星座上では、↓こんな位置だ。


そう、昨日よりまただいぶ動いたのね。

ギャラッド彗星を撮り終える頃には、水平線から月が顔を出して
来ていた。仰角が低いので、もう少し位写せるだろうか?

せっかくだから、三鷹で捕らえられない銀河をと思って、M33とM31を
探すと、月とかなり近い方向。う~んこれでは、せっかくの暗い空が
生かせないし、まともに移らないかも知れないので、月のない方向で
撮影対象を探す。

で、次に撮ったのは、月が昇ってきても写りそうな比較的明るめの
M27を撮影してみた↓

【↑M27アレイ星雲】SM-R125S/D:130 f:720 UW15mm 48倍
LPS-P2使用 IXY 30S ISO:3200 S:50秒 F:2.0 f=4.9mm 5コマ
撮影日:2011/9/18 21:32-21:54 撮影場所:静岡県御殿場市
Registaxでコンポジット
→YIMGでトリミング・かぶり補正・彩度・レベル・サイズ調整

初めて、M27のラグビーボール状というかレモン状の淡い部分も
捕らえられた感じである。これがM27の全貌なのね。今まで、私の
ブログでは写りが薄くて、この全貌をお伝えできなかったが、
やっと全貌をお伝えできた感じである。

M27を撮り終わる頃には、月もかなり高くなってきた↓


そんな訳で、ぼちぼち撤収する時間だが、なかなか名残惜しくて、
最後に月の反対方向で、はっきり写りそうなM56球状星団を撮影した。


【↑M56球状星団】SM-R125S/D:130 f:720 UW15mm 48倍
LPS-P2使用 IXY 30S ISO:3200 S:20秒 F:2.0 f=4.9mm 11コマ
撮影日:2011/9/18 21:54-22:18 撮影場所:静岡県御殿場市
Registaxでコンポジット
→YIMGでトリミング・かぶり補正・レベル・サイズ調整

多少月明かりの影響も有るが、それでも富士山の透明度の高い空で
撮ったので、かなりかぶりの少ない画像が撮れた。

本当はもう少し倍率を上げて撮りたかったが、アイピースを替える
時間も惜しかったので、そのままで慌てて撮ったので、ちょっと
小さめになって全体に像が甘くなったが、それでも、三鷹で撮る
球状星団よりはるかに良く撮れていると思う。

そんな訳で、月が出て多少時間を超過したが、M56を撮影した所で
機材を撤収。撤収直前に撮った、富士山方向(西北西方向)の
夜空の写真↓【IXY400 ISO400 S:15s F;2.8 f=7.4mm】


本当は朝まで撮りたい気分だが、それは新月期までお預け。

明日から1週間は、また天気が悪そうだから、来週の週末はまた
微妙な感じかな。

2011.9.18(9/25)

久しぶりの遠征 その1 (M20/M16)

2011-09-18 | 天体観望・撮影(遠征地)
今日も昼間から良く晴れている。月も20日になって、多少は月の出が
遅くなった。とはいえ、9時には半月以上の大きな月が出てくる。
月の出る前にどこかへ出かけて撮影し、月が出たら早々に引き上げれば
良いかとGPVをみて遠征地を探すが、相変わらず、はっきりしない感じの
予報である。それでもなんとなく冨士山方向が多少雲の少ない時間も
多そうな感じなので今日は久々に富士山に出かけることとした。

夏場はなるべく標高を稼いだ方が良いらしいが、この時期まだ登山者が
多いとの情報もあり、今日は東名側から比較的登山者の少ない所へ行った。

自宅を3時半頃に出て、着いたのは6時を回っていた。来る途中の道路で
気温20度なんて出ていて、着くとさすがに富士山涼しい。駐車場に降りて
方角を確認すると、北西方向に富士山が来る形だ。まだ明るい内に、
駐車場をぐるっと回ると、天文屋さんらしき人も3組ほどいた。

今日は、夏に撮れなかった、南天のM20を是非撮りたいと、なるべく南側
が低仰角まで見える様に駐車場の比較的入り口側に近い所に止めた。

13cmを設置して、先ずは極軸合わせ。まだ薄明かりの内に、北極星で
極軸合わせを済ませて、射手座方向へ望遠鏡を向ける。富士山の上とは
いえ、まだ暗く成りきらない内はさすがに星が見えにくく、双眼鏡で
一生懸命星の位置を確認して、なるべくM20に近い星を基準星として
基準星の南中を待って、M20を導入。

いざ撮影しようとするが、南の低空は多少雲が出てきてしまった。
しばらく様子をみながら、なかなか雲が引かない。月が昇るまでに
余り時間もないので、目標を変更しようかと思っていたら、多少雲が
切れ始めたので、雲間を縫いながら撮影したのが下の絵↓

【↑M20三裂星雲】SM-R125S/D:130 f:720 UW15mm 48倍 
IXY 30S ISO:3200 S:32秒F:2.0 f=4.9mm 12コマ
撮影日:2011/9/18 19:16-19:44 撮影場所:静岡県御殿場市
Registaxでコンポジット
→YIMGでトリミング・かぶり補正・彩度・レベル・サイズ調整

カメラの液晶モニターで、その名前の『三裂』の通り、赤い星雲を
暗黒帯が分断する様と、その上の青い星雲までが確認でき、
『いいぞ!いいぞ!』と思いつつ撮影を進めた。

しばらく雲に隠れたり出たりをしながらの撮影なので、かなり撮影に
時間が掛かってしまった。それに32秒露出でダーク減算も毎回実施して
いるので、1枚の撮影に一分以上掛かってしまう。月が出るまで、時間が
少ないので多少焦りながら撮影を進めた。

それと、富士山とはいえ、下の町の灯りや上の駐車場のナトリウム灯の
光も有るせいか、ISO:3200、F2で30秒も露光するとかなり画面に
かぶりが出てくる。光害フィルターを付けた方が良かったか?

【↑かぶり補正前の絵】

途中で、上の駐車場から降りてくる車のライトや、こちらの駐車場に
入ってくる車のライトが有ったりして、多少影響をを受けながらの撮影
である。この時、くっしーは駐車場の入り口近くに陣取った事が失敗
だと気が付いた。なるべく駐車場の奥の方に陣取った方が、一般の
観光客の影響を受けずに済んだはずだ。

たぶん、撮影場所確保のセオリーとして、なれてる人には常識なの
だろうが、人の多い所での撮影が初めての経験のくっしーにはそこまで
気が付かなかった、、、次回は奥の方に陣取ろう。

雲がかかったり掛かってなかったりした為、M20は40枚ほど撮影した。
M20の次は、三鷹では、かろうじて赤くはなったが、もう一つ不満足の
M16を撮影をしようと、アイピースを9mmに変更した。
変更ついでに、望遠鏡の向きを変える前に、80倍で、もう一度M20を
撮影してみた。


【↑M20三裂星雲】SM-R125S/D:130 f:720 PL9mm 80倍 LPS-P2使用 
IXY 30S ISO:3200 S:64秒F:2.0 f=4.9mm 6コマ
撮影日:2011/9/18 20:01-20:18 撮影場所:静岡県御殿場市
Registaxでコンポジット
→YIMGでトリミング・かぶり補正・彩度・レベル・サイズ調整

さすがにこの倍率で露出を掛けて撮ると、三列星雲の暗黒帯が複雑に
入り組んでいる様子が分かるし、液晶モニターで見ても鮮やかな赤と
淡い青色のハーモニーを綺麗に画面に映し出していた。
思わず撮影結果がモニターに写るたびに見入ってしまうほどだ。

今回は、光害フィルターを追加したのと、倍率が上がって望遠鏡側の
Fが3位になったので、64秒露出してもそれ程かぶりは気にならない
レベルになった。ただ、どうも極軸が今ひとつなのか、多少追尾エラー
で流れているような感じではある。

露出が64秒でダーク減算も64秒掛かるので一枚辺り二分以上掛かって
しまうので、10枚ほど撮影した所で、M16に望遠鏡を向けて撮った。
これ又、液晶モニターに星雲の赤がはっきりと写し出されて、
撮りながら思わずにんまりしていた。

所が、撮影途中で、この日の極めつけが現れた。なんと駐車場にきて
花火をする奴が出てきた!内心『このバカヤロー、あっちいけ~』と
思う物の、文句を言う訳にもいかず、なるべく花火の光が入らない様
花火側に背を向け、カメラと望遠鏡への光を防ぐのが精一杯だった。orz

そんな、迷惑な光害を受けながら撮れた絵が↓下の絵

【↑M16わし星雲】SM-R125S/D:130 f:720 PL9mm 80倍 LPS-P2使用 
IXY 30S ISO:3200 S:64秒F:2.0 f=4.9mm 4コマ
撮影日:2011/9/18 20:26-20:43 撮影場所:静岡県御殿場市
Registaxでコンポジット
→YIMGでトリミング・かぶり補正・彩度・レベル・サイズ調整

三鷹で撮影したときより、かなり広範囲に赤くなり、赤い色にも
輝度差があって、以前の無理矢理少ない色情報を拡大した画像に
比べると、はるかに階調豊かな感じで星雲が写った。
創造の柱もかなりはっきりわかる。

いや、迷惑な花火もあったが、何とかそれなりに写った感じである。
M16の撮影が終わる頃には、月が顔を出すまで残りわずかと成っていた。

その2に続く、、、

2011.9.18(9/23)