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くっしーの徒然日記

無線、天文、修理、剣道、体調他について書いてます。修理や改造記事のマネに関してはあくまでも自己責任にてお願いします。

FlatAideを使ってみた

2012-03-11 | 画像処理
今日は、夕方からだいぶ雲がとれて、宵の空に浮かぶ金星と木星の
ランデブーを観る事ができた。もうだいぶ近づいて来て、双眼鏡の
7度の視野円に入って来ている様だ。

【西の空に仲良く並ぶ木星(左)と金星(右)】
2012.3.11 18:59 IXY 910is ISO 400 S=5秒 F=2.8

そんな訳で、宵のうち8cmを引っ張り出して、金星、木星、火星、トラ
ペジウムなどを少しだけ眺めていた。(大きな月がでる頃には撤収)

もう春も直ぐそこと言った感じで、外にいても、それ程寒くなくなって
来ている。シーイングの方はイマイチだったが、、、

さて、前置きはこれ位で、本題のぴんたんさんの所で公開している
FlatAideを使ってみた。

内容的には、撮影した画像から、自動的に星や星雲を検出して、それを
消して、残ったバックグランドをぼかして、フラット画像として使って
元の画像を補正しようという内容の物である。

詳細な使い方は、最近立ち上げられたHPの方に詳細が書かれているので
そちらを参考にして貰うとして、使った感想と結果のレポートなどを少し。

先ず、先日撮影して光軸のズレで画面の濃淡が気になった↓M37の画像

【↑1/29撮影のM37、画像の右側が少し暗く、左側が少し明るい】

使い方のページに沿って、フラット補正を実施したのが↓この画像

【↑1/29撮影のM37、FlatAideにてフラット補正実施】

上の画像と比べると画面の左右で少し明るさが違っていたのがしっかり
補正されたのが判る。ちなみに、使い方にはどの段階で使うのが
良いのか書かれていなかったので、
1.YIMGのバックグランド補正をする前
2.YIMGのバックグランド補正後、トーンカーブ調整前
3.トーンカーブ調整後、と試してみた。
結果として、1.だと、三鷹の光害のかぶりが酷いせいか、暗目の星と
かぶりを識別しにくい様で、星検出が余り効率的に出来なかった。
2.と3.は同じ程度、星検出されたのでそれぞれ作業してみたが、
2.のトーンカーブ補正前に使った方が、トーンカーブ調整がFLAT具合に
左右されずに出来るので、今の所、2.のポイントでの使用が良さそうで
あった。(上の画像は2.でFLAT補正した物)

ちなみに、前回の最終画像を使った3.での補正の画像は↓以下の通り

【上記の3.の所でFLAT補正した物】
FLATには成ってるがトーンカーブの調整がFLATを取る前にやってるので
調整時点で明るさムラが目立たないようにしているので、大幅な調整
(強調処理)が出来ていない為、少し星の明るさが暗めになっている。
FLAT処理後にもう一度トーン調整をすれば同等になるかも知れないが、、、

と言う事で、1/29撮影のM35の画像も、明るさのムラが有るので↓

【先日掲載の、1/29撮影のM35、画面の右が少し暗く、左が少し明るい】

同じように、FlatAideのを使って、再処理してみた。

【FlatAideを使ったM35、M37程ではないが、前画像の明るさムラが取れた】

ちなみに、星検出は自動で行った後、手動で残ってる星を消すんですが
意外に残る星が多くて、ちょっと修正するのにいくらか手間がかかる
感じではある。もっともカメラを付け替える度に、Flat具合が変わる
コリメート法には、その手間を差し引いても有効であろう。


【↑1/26三鷹で撮影の、前回掲載のM42、右と左で明るさが異なる】


【FlatAideでの処理を入れた物。明るさの左右差は無くなった】
(トーンカーブの調整が一律でないので、色味が異なるし淡い所も
多少異なる。なんか薄くなった?1.で使った方が良いかも、、、)

今の所、撮影した画面を一杯使う散開星団等で特に有効である。
ただ、小さな銀河等は、トリミングして使っているので、それ程明るさ
ムラが気にならない所では、効果はあまり多くないかもしれない。

ケースバイケースで使うようかな。

2012.3.11(3/11)

ダーク減算のテスト

2012-01-29 | 画像処理
今週末(27~29)は、そこそこ晴れ空が見えている様で、遠征に行きた
かったのだが、23日に車検に出したら、ちょっとしたトラブルで、
今週末は車が使えなくなって、遠征できなくなってしまった(泣)

と言う訳でもないが、先週末に、PowerShotS90が動く様になったので
実際にコリメート撮影で使う時にダーク減算を後から行って綺麗に
処理できるか?についてCHDKでRAWパラメータの中のダーク減算を
off↓にしてテストしてみた。

それとS90は、元からRAWでの出力が可能なので、この辺りの状況も
確認しておく必要がある。

先ず今までIXY30Sでは使えなかった、2分露出(ISO3200、露出128秒)
でダーク減算有り、無しでJPEG+RAW記録にて数枚ずつ撮影。


ダーク減算無しだと盛大にかぶりが見られる。ダーク減算を行った方は
128秒でも問題ないレベルで減算処理されている。

次にYIMGに、ダークファイルとして、減算無しのRAWファイルを読み込み
同じ画像をライトフレームとして読み込むと、ちゃんとダーク減算して
黒い画面になった↓


YIMGはダークファイルを4枚まで指定できるので、減算無しで撮影した
1枚目から4枚目までのRAWファイルをダークとして登録して、5枚目の
減算なしのRAWファイルをライトフレームで読み込んでみた↓


どうも、これだとうまく行かないような感じである。

試しにダークファイルは1枚だけにして、ダークとは違うRAWファイルを
ライトフレームで読み込んでも症状は同じであった。

う~ん、うまく減算できてない感じだな、、、、

試しに、減算ありのRAWファイルをYIMGに単独でライトフレーム
として読み込んでみると、JPEGファイルと違って、
ちゃんと黒くなっていない↓


あれ、うまくRAW現像?できてないって事??

試しに、S90に付属のSOFT『DPP』で読み込んでみるとちゃんと黒く見える


YIMGで見た画像と比べると、どうも各ピクセルのデジタル情報を色情報に
変換する時の係数?が有ってない?或いは、各色のピクセルの補完の
仕方が違う?いずれにしても、DPPで読んだ時と、各色の見え方や
そのレベルがうまく合っていない感じに見える。キャノンの専用SOFTと
汎用SOFTによるデフォルト設定の違いなのだろうか?

YIMGには、『RAW現像設定』と言うのがあって、各色毎にレベルやガンマを
設定できるようである。↓


この辺りを調整すれば、ダーク減算有りのRAWファイルが、DPPと同じ様に
黒く見えるのだろうか?こいつを設定した状態でならダーク減算は
うまく行くのであろうか?

先ずはRAW現像設定を色々試してみて、それからだな。
DPPでダーク減算出来る機能が有れば速いのだが、、、、

という事で、現時点でダーク無しの盛大な色かぶりの画像では、バック
グランド補正をするにしても、かなりの色情報が失われそうなので、
うまくYIMGでダーク減算が出来るようになるまでは、S90での撮影は
ダーク減算有りでやらないと駄目かな。

しかし、露出時間が長くなればなるほど、ダーク減算は後でまとめて
やりたい所なのだが、今しばらくは我慢するしかないか。

ちなみに、S90のダークでのかぶり具合は、910ISの物と比較的似ている。
A570もダークを撮影してみた↓が、同じ様な感じのかぶり具合である。


IXY30Sは、これらとは違う感じのダークノイズである。
感度も露出秒も異なる(比較的よく使う設定でテストした)ので
一概には言えないが、傾向が全く異なる感じである。
この辺の違いは、ひょっとして撮像素子がCCDとCMOSで違うから
起こっているのであろうか?それとも単に機種の違いなのだろうか?

素子の違いだとすると、S100はCMOSになるから、ノイズは少なめに
なるだろうか?ちょっと期待しておこう。
2012.1.22(1/29)

ダーク減算を試す

2011-11-15 | 画像処理
IXY30S、910is共にCHDKを導入して、64秒まで露出できるようになったが
1枚撮影するたびに、ダーク減算を同じ秒数カメラが行うので、1枚撮影
するのに、2分強掛かってしまう。コンデジのISO3200のデータは、ノイズが
多目なので、出来ればコンポジットは最低でも10枚以上行いたい所だ。
とすると追尾エラーや風によるブレ等も考えると、1天体当たり20枚程度
は最低でも撮影したい所だ。とすると時間にして50分位掛かってしまう。
導入等を考えると1時間に1天体がやっとと言う事になる。
と言う事で、何とかデジ一みたく、後でダーク減算できないか検討してみた。

【↑CHDKのRAW parameterのメニューでダーク減算offを選択】

YIMGにも、ダークフレームを指定しておくと自動的にダーク減算してくれる
機能が有るが、残念ながら、RAWデータでしか行ってくれない。現時点で30Sも
910isもRAWが今一つなので、なんとかJPEGのままでやりたい。

先ず上の写真の様にCHDKのメニューにてダーク減算無しにして、
64秒で撮影したダークフレームとカメラで減算した物を比較してみた。


【↑左がダーク減算無し 右がカメラで減算↑】ISO3200/64秒/22℃
画面の左上隅を等倍で切りだした物だが、減算無しの物は赤いノイズが
出ているのが判る。

減算無しの画像を2枚撮り、YIMGのバックグランド補正→画像指定で
減算した物とカメラで減算した物を比較してみる。


【↑左がYIMGでダーク減算 右がカメラで減算↑】ISO3200/64秒

多少ノイズが残るが、JPEGでも何とか使えるレベルと思える。

同様にIXY910isでも試してみる。


【↑IXY910isは、ノイズで左上の色が変わっている】
全画面をリサイズのみ、ISO1600/64秒/22℃

同じように左上隅のみを等倍で比較してみると以下の通り

【↑左がダーク減算無し 右がカメラで減算↑】ISO1600/64秒

元のダークノイズが大きいせいか、カメラで減算した画面もかなり
ノイズの多い画面である。この辺のノイズの差はカメラの個体の差
なのだろうか?それとも裏面CMOS(30S)とCCD(910)の差なのだろうか?
或いは技術の進歩なのだろうか?(IXY910:'07/9発売、30S:'10/5発売)

でもって、同様に2枚撮ったJPEGダークを使ってYIMGで減算してみる。

【↑左がYIMGでダーク減算 右がカメラで減算↑】ISO1600/64秒
カメラで減算したより何故かノイズが少ない。ダーク画面上で見る
限りは、特に問題なく行けそうな感じである。

と言う事で、試しに11/4の富士山で、撮影開始時にダークを撮影して
から、ダーク減算無しで各天体を撮影してみた。IXY910isの方も減算無し
連続64秒露出で流星を狙って星景撮影をしてみた。

この時のダーク画面は、IXY910は、事前試験と同様の感じの画像だが
IXY30Sは、前回よりはるかにノイズの少ないダークが撮れた。

【IXY30Sの富士山でのダーク画面(左上隅等倍)】ISO3200/64秒/3℃

前回の赤っぽいノイズが無く、多少白っぽいノイズが出ているが、
コリメート撮影の画像にとっては、そう問題にならないレベルと思われる。

と言う事で、11/4の撮影の天体は全てダーク減算無しの処理として

↑UPしてある

今回は、気温も低かったので、ダーク減算無しでも、そこそこの画像に
なったが、もう少し気温が高いとノイズも増えて、減算した方が良いと
思われる。

但し、そのままYIMGでバックグランド補正機能で減算すると、ダーク減算
ではなく、フラットの減算扱いと思われ、引かれたノイズの所の平均化が
行われないので、返って虫食いに成りそうだ。もし減算するなら、他の
SOFTでJPEGでもちゃんとダークとして減算してくれるSOFTでやる必要が
有るだろう。

あと、IXY910で撮った星景だが、残念ながらこれは、当日撮ったダークで
減算しても、カメラで減算した場合に比べて、全体に紫になった所の
色は完全には均一にならなかった。


【上がダーク減算無し 下がYIMGでダーク減算】ISO1600/64秒

カメラで減算した時はこんなに部分的な変色はしないので、IXY910の様に
かなりダークノイズが出ている物は、JPEG画像だと上手く行かないの
だろうか?というか、減算したところを隣の色で補完してないので
その分、色が無くなって、黒くなってる感じのようである。

と言う事で、11/4の記事の最初の星景写真は、撮った減算無しの画像を、
YIMGのバックグランド補正→バックグランドデータ生成→引き算補正
の機能でダークノイズをバックグランド(フラット?)扱いで

補正した画像↑と成っている。

まあ、流星目当てに減算無しで連続撮影して、流星が写ってるフレーム
だけバックグランド補正を行って使えば使えない事もないかな?と言った
感じだろうか、、、

と言う事で、これからのシーズン、ダーク減算無しで撮影しても何とか
なりそうな感じではある。

でも早いうちに、ちゃんとJPEGでダーク減算してくれるSOFTを探さないと。


かぶり補正・画像処理について

2011-11-04 | 画像処理
先日、スタパに行った時に、かぶり補正はどうしていますか?と言う
質問に、余り的確に答えられなかったので、現時点でくっしーがやっている
かぶり補正・画像処理について簡単に説明することにしました。
私ごとき初心者が書くのもためらわれるのですが、まあ、初心者なりに
ダークもフラットも使わずに、簡易的な方法でこんな感じでやってますよ
という紹介位に受け止めて下さい。

現時点では、CHDKでのRAWで正しい色に成ってないので、元画像はJPEGを使っています。
また、ダーク減算は、毎回カメラ任せ、フラットも、コリメートなので、カメラを
付け外しする度にフラットを撮るのも大変なので、使わずにsoft任せで、バック
グランドの補正処理をしています。コンポジットはREGISTAXを使用していますが、
この辺は善し悪しも有りますので、皆さんのお好みの方法でどうぞ。

1.コンポジット:撮影したJPEG画像でブレの少ない物を選び、REGISTAXで
         コンポジットします。操作は、以前の記事に記載したので
         そちらを参照願います。
  
2.かぶり補正:基本的にYIMGで以下のように行っています。
        この方法は、YIMG作者のHPや、ヘルプにも記載されている方法の
        1つですので、不明な所は、そちらも参照下さい。(説明HP
        以下の説明は、YIMGを起動して、エクスプローラーから、コン
        ポジット画像のファイルをつかんで、ドラッグ&ドロップで
        YIMGの画面上に落として、読み込んだ後の操作です。

-1.画像切り出し:画像上で右クリックをして画像全体が見れる適当な大きさで
      表示しておき、編集→領域コピーを選んで、必要な領域を対角線状に
      ドラッグして望遠鏡の視野内のみを切り出します。


     注:コリメート撮影だと、どうしても丸い望遠鏡の視野ごと写って
      周辺が黒く残ります。このまま周辺の黒い部分が有るとバック
      グランド補正が上手く出来ないので視野内だけ切り出しています
      
-2.切り出した画像を2枚コピーして、各コピーにa)又はb)の操作をし、a)の方を
     RGB画像、b)の方をL画像として作成します。


  a1).バックグランド補正→バックグランドデータ生成を選び、引き算補正に
   チェックを入れてバックグランドデータを引き算したRGB画像を作ります。
   この時、星雲や大きな銀河等は、背景検出領域を大きな値に設定します。


   (くっしーは対象の大きさにもよるが、100~200位の間をよく使います。
    星団の時は、デフォルト値のままで使っています))


  a2).画像処理→シャープ/スムーズを選び、平均値の範囲を半径:2に
    平滑化の強度を50にしてOKを押します。これをRGB画像とします。


  b1).もう一枚の画像を、画像処理→白黒化で白黒画像にします。
    この時、赤い星雲の時等で、少し赤を強調したい場合は、RGBの比率を
    2:1:1にしています。(三鷹で撮影した、かぶりの強い画像でよく使います)
    その他は、デフォルトの標準のままで白黒化します。

       
  b2).バックグランド補正→バックグランド補正(ポイント指定)を選び
    開いたウインドの引き算にチェックを入れてOKします。

       
  b3).出たメッセージをOKして、画像上の銀河や星雲の掛かる所は避けて
    バックグラウンドと思われる所を左クリックで指定していきます。
  
  b4).バックグラウンドと思われる部分を、概ね均等にポイントし終わったら
    画像上で右クリックして、選択終了します。


   
    (あんまり沢山左クリックすると選択し終わらなくても、設定値を
     超えてしまう為、勝手に選択終了になりますので、全体的に大きく
     選択してから間を埋めるように選択する方が良いでしょう。
     
     しばらく(2.8GHzデュアルコアCPUで2~3分)待つと、補正が終わり
     ますので、これをL画像とします。
    
-3.画像合成→L+RGB合成を選び、a)で作った画像をRGBに、b)で作った画像を
 Lに設定して合成します。

 
-4.次に好み(or必要?)に合わせて画像処理→彩度/色相調整で彩度を+20~50
  にして、彩度を上げます。(三鷹撮影のかぶりのひどい物は使ってます)


  かぶりが少ないと、それ程必要ないと思いますが、かぶり補正によって
  大幅に元の色が減退してしまった時等に使っていますが、多少不自然な
  色に仕上がる事も多いので、山で撮影したかぶりの少ない映像では
  あまり使っていません)
  
-5.画像処理→レベル補正を選択して、入力の最小を、ヒストグラムの山の
  一番下の部分が欠けない所まで上げます。
  同時に最大を適当に下げます。

  
  この時に最大を下げすぎるとバックが白くなってしまうので、対象が
  はっきり見えて、バックが余り白くならないレベル(多少グレーになる位?)
  の値に、カットアンドトライで値を選びます。
  
  また、アンドロメダ銀河の様に中心部が極端に明るい場合は、入力の
  最大を下げると中心部が飽和してつぶれてしまうので、この場合は、
  最大は少しだけ下げて(200以上)、レベル補正画面中のガンマを
  少し上げる(1.2~1.5位)事で、中心部が明るく成りすぎず、周辺の
  淡い所が浮き出るようになります。
  但しガンマで補正した場合、黒い部分が白っぽくなり易いので、
  入力の最大との兼ね合いで適当な値をカットアンドトライで決めて
  下さい。
  
-6.最後に、あんまり追尾エラーや星像のぼけ等が目立たない程度の
  大きさにリサイズして出来上がりです。

   
とまあ、現時点ではこんな感じで、他のHPの画像を参考に、それらに近づく様に
処理しています。他にも色々やり方や便利なsoftも有るようなので、今後色々
試してみたいと思ってます。

【 同サイズの元画像↓        補正後の画像↓ 】

  
でもその前に、ダーク減算とか、フラット補正とかをJPEGのままでやって上手く
行かないか?とか試してみたい事も色々ありますが、なかなかやれてないのが
現状です。
(コリメート撮影で、フラットを使うには、カメラを取り付ける毎に撮らないと
意味が無さそうなのでちょっと手間が掛かるな~なんて思ってますが、、、)

また、先日の記事で書きましたが、画面の半分以上を占める様な大きな星雲
の場合、上記-2.~-3.のバックグランド補正を行うと、星雲がバックグランド
として処理されてしまい、色が出なくて黒くなったり、変に白っぽくなったり
する事も有りますので、その場合は、背景領域の指定を最大にしてみて下さい。
最大にしても不自然な感じになる時は、この方法でのバックグランド補正を
使わない方が上手く行く場合もありますので、前回記事を参考に試して下さい。

しかし画像処理は、なかなか難しいな~、、、
2011.11.4


バックグランド補正

2011-11-01 | 画像処理
先週、先々週の週末に撮影したバラ星雲と北アメリカ星雲。
どうもなんか、他の人の画像とずいぶん違う感じがする。
Nikon8cmさんにも指摘されたので再処理をしてみる事にした。

いつもはコンポジットした後、YIMGで回転・切り出し後の画像を2枚コピー
して、L画像とRGB画像として、それぞれバックグランド補正機能を使って
かぶりの補正をした後、L+RGB合成で1枚に戻して、そこからガンマや
レベルをいじってトーンカーブを調整する手法を使っている。

バックグランド補正はRGB画像は↑上の画像のバックグランドデータ生成
引き算補正で行い、L画像は白黒化した後、バックグランド補正ポイント
指定にて作成している。


↑は先週の記事に載せた北アメリカ星雲の画像で、上記の方法で処理して
いるが、どうにもしっくりこないというか変な感じである。
なんか、他の人の画像を見るともう少し大陸の中の方も赤くなってる感じ
なのに、変に上の方が隙間だらけだし、白っぽくなっている。


↑これは、昨日の記事のバラ星雲だがこれも似たような感じで、なんか変に
白くなってるし、他の人の画像に比べて、赤い所の虫食いというか、黒く
なってる部分が多いような気がする。

ここで、RGB画像に使ってるバックグランドデータ生成だが、設定画面を
見ていただくと判る通り、背景検出のサイズ設定がある。↓


両画像とも星雲部分が大きいので、この検出範囲を最大にして使うのだが
それでも、なんだかバックグランドと星雲を上手く区別できてない様な
感じに見受けられる。

と言う事で、思い切ってバックグランド補正をやらずに、回転・切り出し
後の画像をいきなりガンマ補正でトーンカーブ調整をしてみた。

【バックグランド補正無し↑で再処理のバラ星雲】

上の画像と比べて、変に中で黒く抜けている所もなく、また星雲中に
妙に白くなる所も無くなった様で、だいぶましに成った様な気がする。

同じように、北アメリカ星雲も再処理してみた。

【バックグランド補正無し↑で再処理の北アメリカ星雲】
こちらも、大陸の上の方がまだらに黒くなってたり、白っぽくなるのが
無くなり全体に赤くなって、よそのHPで見る北アメリカ星雲の画像に
近い物に成ったと思う。

但し、バラ星雲は余り目立たなかったが、北アメリカ星雲の写真は
画面左側(メキシコ半島の左側)が明るく、右側少し下側が暗くなって
しまっている。たぶんコリメート時の光軸のズレによる明るさの差に
よる物だと思われるが、バックグランド補正がされていないので、
この部分の明暗差が上の補正をした物に比べて顕著に出ている感じだ。
まあ、バックグランド補正をしていないので、けられ等による明暗差は
補正できないので仕方がない所か。

ちゃんとフラットを撮ればいいのだが、コリメートの場合、フラットを
使おうとすると、カメラをセットする毎に光軸が微妙に異なるから
毎撮影時、アイピースを換える毎、或いは電池交換で外した時や、
眼視確認で外す度にフラットを撮る必要が有るからなかなか現実的では
無いかも知れない。何か上手い手は無い物だろうか、、、

ちなみに、従来使っていたバックグランド補正を使う手法も、今回の様に
画面の7~8割が星雲と言う画像でなければ、それなりの効果が得られる
ので、大きな星雲の場合だけ使わない方が良いと言う事になるだろうか。
ちなみに、同様の違和感を馬頭星雲の時にも感じたので、そちらも使わない
方がいいのかも知れない。でも馬頭星雲の場合は、色々な色とサイズが
入り交じっているから一概には言えないかも知れない。馬頭星雲単独なら
効果が有るかも知れない。