くっしーの徒然日記

富士山に再挑戦 その2 (M31/M45/M42)

さて、M33を写した後は、やっぱりM31アンドロメダも押さえて
おかなければ!昨日はアンドロメダを撮る所で、夜露にやられたが
今日は、ヒータの効果も有ってか、まだ鏡は問題ない。一度アンドロ
メダ座のβ星ミラクに望遠鏡を移し、アイピースを40mmに替えて、
光軸とピントを合わせ直して、M31アンドロメダ銀河を写した。

【↑M31アンドロメダ銀河】SM-R125S/D:130 f:720 PL40mm 18倍
LPS-P2使用 IXY 30S ISO:3200 S:64秒 F:2.0 f=4.9mm 20コマ
撮影日:2011/9/24 22:52-23:38 撮影場所:静岡県駿東郡
Registaxでコンポジット→JTrimでトリミング→YIMGでかぶり補正・彩度
                      ・レベル・サイズ調整
三鷹では、中心部とその後ろの暗黒帯辺りが、ギリギリ見える位
だったが、やっぱり山の上は違うね~!アンドロメダ銀河の円盤部分
の腕がはっきりと写っている。残念なのは、手持ちのアイピースと
鏡筒では、多少画角が足りなくて、両サイドが切れてしまっている事。
でも、銀河の中の暗黒帯もしっかり写り、M32、M110も銀河として
それらしく写っている。いや~これが良く見るアンドロメダ銀河の
写真だよね~!もう少し広視界のアイピースが有ればベストなんだが、、、

アンドロメダの写りはカメラのモニター越しにもはっきり銀河が
判る物で、モニターを見ながら『これこれ、これだよ~!』と
思いながら、時折掛かる雲を避けながら撮影した。

アンドロメダを撮影した後は、東の空に高度を上げてきた、M45
プレアデス星団(すばる)を狙ってみた。暗い空の元では、
その星の回りの青いガス星雲が写るはずだ。

M31からそのままM45へ自動導入を掛けて、すばるをモニターに写す。
位置を調整して、いざ64秒で撮影すると、モニターにはしっかりと
星の周辺に青いガスの輝きが写っている。よしよしと思いつつ撮ってると
何故か、ぶれた写真が撮れて、少し位置がずれた。ちょっと何かが
動いたのか?手動で位置を合わせ直して撮影を再開すると、
『あれ、何これ?』↓何やら光条が各星から出てる、、、

【↑変な光条がでたM45プレアデス星団(すばる)】

もしや?と思って、主鏡を覗き込むが、夜露は無し。ひょっとすると?
と今度はアイピースを外して斜鏡を覗き込むと、ありゃ~、斜鏡に
夜露だよ、、、、斜鏡の夜露対策はしてなかったのだった。

でも、今日は対策は万全で、もう一本13cmを持ってきている。
と言う事で、鏡筒をR130Sに替えようと準備を始めたら、辺り一面、
またたく間にガスに覆われて、全く夜空が見えなくなった。

と言う事で、ここまでに撮ったM45、5枚をコンポジットした。

【↑M45プレアデス星団(すばる)】SM-R125S/D:130 f:720 PL40mm 18倍
LPS-P2使用 IXY 30S ISO:3200 S:64秒 F:2.0 f=4.9mm 5コマ
撮影日:2011/9/24 23:51-24:04 撮影場所:静岡県駿東郡
Registaxでコンポジット→JTrimでトリミング→YIMGでかぶり補正・彩度
                      ・レベル・サイズ調整

星の回りにガスの輝きで青く輝いてはいる物の、ガスの独特の形が出て
いるのは、メローペの下辺りで、ほかは星がガスで輝いていると思われるが
そのガスの独特の様子までは上手く写せていない。やはり多少雲の影響か
透明度のせいで細かいところまで写って無い感じである。もう少し露出
時間を稼げるとそれぞれの星のガスの様子まで写るのだろうか?

M45の撮影途中で夜空が霧に包まれた時、時刻は概ね1時に成っていた。
先ほどの隣のお兄さんも、斜鏡が夜露にやられたので、今日は諦めて
撤収するとの事。私は、予備鏡筒が有るので、もう少し粘って見る。
しばらくお兄さんと話して、『時たま雨が降ってくる事もあるので気を
付けた方が良い』との事。と言うわけで私も赤道儀と三脚以外を一旦
車内に一時退避させた。

隣のお兄さんが撤収した後、何組かの天文屋さんも撤収していった。
そんな訳で、すっかり寂しくなった駐車場。私も一旦車の中に入り、
晴れるまで仮眠する事にした。なかなか寝付けなかったが、2時半頃から
30分位寝られただろうか。3時過ぎに目が覚め、外を見ると、多少
ガスが晴れて来て、夜空の見える方向もチラホラ出てきた。

急いで起きて、機材の再セットアップ。北極星が出るのをしばらく待って
極軸を再セットし、東南の空が晴れるのを待った。そう、今まで遠征先で
まともに撮影した事のない、M42オリオン大星雲を狙うためだ。

しばらくオリオン方向は雲の中だったが、やがてオリオン方向にも
晴れ間が出て、オリオンが覗きだした。薄明かりまではもう幾らも
時間がない。

16秒、8秒、4秒、32秒と露出時間を少しずつ変えて、雲の合間を
縫いながらの撮影となった。最後に64秒で撮影した時には、完全に
明るくなって、背景が真っ青になってしまった。

【↑薄明かりと64秒で真っ青のオリオン大星雲】

と言う事で、ここまで撮影できた内の4秒と32秒を合成したのが
↓下の絵

【↑M42オリオン大星雲】SG-R130S/D:130 f:650 PL40mm
16倍 LPS-P2使用 IXY 30S ISO:3200  F:2.0 f=4.9mm
S:4秒 6コマ、32秒5コマ 
撮影日:2011/9/25 04:08-04:30 撮影場所:静岡県駿東郡
Registaxでコンポジット→YIMGでかぶり補正・トリミング・彩度
              ・レベル・サイズ調整
              
オリオン大星雲の鳥の羽を広げたような大きな羽の淡い部分まで
かなり良く捕らえられただろうか?昨年は三鷹の明るい空で、
光害による飽和で、薄い部分は写せなかったが、やっと暗い場所で
オリオン大星雲を写せた。もう少し早めに64秒のカットが写せていたら
さらに淡い所まで写せただろうか、、、、

この日の予定は、可能なら馬頭星雲まで写したかったのだが、今日は
途中でガスってしまったので、時間切れ。馬頭星雲は次の機会まで
お預けとなった。

取りあえず、1時にガスに包まれた後に何とか晴れて、オリオンを
写せたので、撤収せずに頑張っていた甲斐があった。しかし、昨日も
今日も天気がかなり不安定で、かなり気を使いながらの撮影で疲れた。

【↑予備鏡筒のSG-R130Sも出動】

ちなみに、余談だが、オリオン撮影中の4時頃に、近くに車が来て
駐車したのだが、なかなか電気を消してくれないし、その後もルーム
ランプを付けて何やらしていると思ったら、明るくなって来て、
カメラマンとタキシード姿の新郎とウエディングドレス姿の新婦が
出てきて駐車場の端で、撮影を始めた。新郎新婦はシロートっぽい
感じだったし、カメラマンも女性の方で、どこかのスタジオの
カメラマンと言った感じ。結婚式用の記念写真?新婦のウエディング
ドレス姿は、この気温では寒くて厳しいのでは?と思いつつも、
なんか珍しい物を見たと言った感じ。


【↑再び雲海が上まで上がってきた隙間の朝焼け】

と言う事で、5時過ぎに撤収して山を下り自宅には7時頃帰り着いた。
疲れたけど、結構撮れたので、まずまず満足の行く週末に成った。
2011.9.24-25(9/30)

コメント一覧

くっしー
Nikon 8cmさん
有り難うございます。やっと空の条件の良いところで、その能力を最大限に使ってやれたと言った感じです。
M31とM45は円形にトリミングしています。いつもは四角く切り出しているのですが、視野に対して目一杯でも入りきらないので、なるべく端まで切り出したかったので、丸く望遠鏡の視野風に切り出しました。ちなみにここだけJtrimの円形切り出しという機能で作業してます。
NIkon 8cm
http://nikon8cm.exblog.jp/
くっしーさん

これは天体写真らしい天体写真になりました。普通のコンデジでここまで写りましたか!すごいの一言です。夏の間に三鷹でいろいろと調整してきた成果が、一気に花開いた感じですね。いやあ、おめでとうございますと言いたいです。

ところでM31とM45の写真がキレイな円形なのは、これは撮影したままなのですか?それとも円形にトリミングしたのですか?
くっしー
貧スタさん
有り難うございます。やっぱり山の上は良く写りますねぇ。三鷹では、ほんとに中心の部分とその後ろに多少暗黒帯が見えるか?程度しか私の画像処理では浮かんできません。沼尻さん所の八王子から、かなり綺麗に画像処理でM31を浮かび上がらせていますが、なかなかここまで出来ません。
貧スタ
いやすごい写ってますねM31!
回転花火も!
須走五合目駐車場ですか!
私も、M31の外側のディスクと光害のコントラストを分離できないかといろいろ悩んでいるところです。
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