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クロカメ日記

カメを中心に読んだ本のこと、見た映画のことや日々感じたことを書いていきます。

同志少女よ敵を撃て 逢坂冬馬 著

2023-08-10 05:13:00 | 読書
旧ソ連の第2時世界大戦当時の女性兵士、然も、狙撃隊の話。この女性狙撃隊は、赤軍とら呼ばれるロシアではなくその他のソ連諸国の人が中心となった、所謂最前線専門の軍団の中にある。つまり、最前線の危険な戦場には、ロシア以外の国があたらせる、今と全く変わっていないのが読み取れる。


ブラックボックス 砂川 文治 著

2023-07-12 21:43:00 | 読書
自衛を除隊後、自転車でメッセンジャーとして働いている主人公。自転車好きの若者かと思いきや、徐々に彼の心の真っ黒な部分が現れて来る。彼の心の闇は、時に爆発し、彼自身では、どうする事も出来ない。
かなりの遠回りをしたが、彼は最後気付けたのだろうか?

52ヘルツのクジラたち 町田そのこ 著

2023-07-04 08:29:00 | 読書
52ヘルツで話そうとしても、他のクジラには聞こえない。でも、同じ傷を持つクジラには聞こえるらしい。人間も同じだ。同じ悩みを持たない人には全く見えない事が同じ悩みを抱えた人には見える事がある。
人は、逆境に立った時、なぜ自分だけと考える。恐らくクジラで言う、この52ヘルツの叫びを聞き取り、手を差し伸べる為ではないだろうか?

関ヶ原 岡田秀文 著

2023-06-26 08:41:00 | 読書
関ヶ原の合戦の武将達の心の中を中心に描かれている。弱気で小心者の家康に対して、大雑把で、思い込みが激しく、意外に雑な三成。この性格が悪い印象を与え、人の心が離れていく。逆に、弱気さ故に家臣の意見を求め、これが人の心を惹きつけまとまりが生じる。これが結局勝敗の別れ目となったのではないだろうか?

街とその不確かな壁 村上春樹 著

2023-05-29 14:42:00 | 読書
さあ困った。どう書いたらいいだろう?村上春樹さんの小説は、音楽なんだと思う。恐らくその根底にあるのは、ビートルズ。でもこの小説からは、僕は、クイーンのボヘミアンラプソディを思い浮かべた。一見別の曲が幾つか繋がっている様な。しかし、味わって行くうちに、曲間の違和感が溶けて1つの曲になる。
時間がある代わりに限りがある世界と時間が無い代わりに閉ざされた世界。一見何の繋がりも無い2つの世界だけど、この2つの世界の架け橋となっている人の存在によって2つの世界は繋がっている。