小谷久美子 ピアノ音楽教室

松戸市新松戸にある 小谷久美子ピアノ音楽教室 講師 小谷久美子のブログです。
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「パリに見出されたピアニスト」と、個人的な思い出

2019年10月02日 | 映画

 

 

 

  生い立ちに恵まれず、夢を持たずに生きてきた青年マチューは、不良グループの仲間とつるんで、

  窃盗などにも加担する、すさんだ生活を送っていましたが、唯一の楽しみは、パリの北駅に置かれた

  ピアノを弾くこと。

  マチューの演奏を聴いた音楽学校のディレクター、ピエールは、マチューの才能に強く惹かれ、

  ピアニストとして育てることを提案。乗り気ではないマチューでしたが、実刑を受け刑務所に行くかわりに、

  音楽学校での奉仕活動を命じられ、渋々「女伯爵」の異名を持つピアノ教師、エリザベスの

  手ほどきを受けることに。

  周囲との格差や環境の壁に直面し、何度も挫折を繰り返しながらも、次第に音楽に真摯に

  向き合っていく姿を描いています。

 

  ストーリー的には「ありえへん」の連続でツッコミどころ満載ではありますが、

  冒頭、北駅に置かれた一台のアップライトピアノで、おもむろにバッハの平均律第1巻 第2番、

  ハ短調のプレリュードを演奏するところから始まり、曲目はそんなに多くないけれど、

  リストのハンガリアンラプソディー第2番やショパンのワルツなど、私が学生時代に取り組んだ

  曲が登場し、一気に学生当時の思い出がよみがえりました。

 

  なかでも、国際コンクールに向け、必死に挑むラフマニノフのピアノコンチェルト第2番は、

  私も大学生の時に、確か1年生かな?2年生かな?、学内オーディションの課題曲がこの曲で、

  私は出場したい気持ちなんてこれっぽっちも、本当に皆無だったにも関わらず、

  しかも恥ずかしながらこの曲を知らず、師である先生からの指示で、半ば強制的に参加することに

  なってしまいました

 

  映画に登場した楽譜と全く同じ楽譜で、その年のゴールデンウィークは練習に明け暮れたことを

  覚えています

  

  旅行のついでに立ち寄った両親に、泣きながら「やめたい」と訴えたことも。

  

  

  最初は本当にさっぱり音楽がつかめなくて、どんな曲なのか弾いていてもわからない状態でした

  が、オーディションの一週間前、セシル・ウーセというピアニストの演奏を聴いて、初めて

  「何といい曲なんだ」と初めて感じ(遅すぎ)、ようやく本気で練習したのでした。

  もちろん、オーディションは落ちましたけど、先生に、「君、よく出たなあ~

  と言われました。  せ、先生…

 

  映画にも出てくる、「ピアニストの自由は、楽譜に忠実に従った先にある」(だったかな…)は、

  すごくいい言葉だと思いました。

  ストーリー自体はハッピーエンド

  半グレ友達、最後はいい奴だったし

 

  最後に一つ言わせて頂くと、鬼教官「女伯爵」、全然優しいですよ………

 

  


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