けんちくブツブツだいありー(新館)

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どくしょ習慣

2006-10-28 08:52:02 | 通勤図書室

住所がある市に 65万冊の書庫を抱えているので、書評や個人推薦の本の約6~7割は 手元に届くことになっています。また 勤務先の島原図書館や、県立図書館もたまに使うので、仮想蔵書数は100万冊ですね・・・ウフフフフ。

さて「銃・病原菌・鉄」が面白かったので、ダイアモンド博士の「文明の崩壊」に手を伸ばしてみました。

前著に流れで、環境負荷と文明のつながりから、絶海の孤島で繁栄し やがて崩壊したイースター島、グリーンランドから撤退したノルウェー人、島の東西で極貧(ハイチ共和国)と富める国(ドミニカ共和国)に分かれているイスパニヨーラ島など失敗例が紹介されています。

逆に人口増大にもめげず繁栄した江戸時代の日本や、景観を守るために投機の対象となった農地を買い集めるアサナジ@USAの話が紹介され、持続可能な社会の方向性を考えるヒントが、山盛りです。世界には笑えるほど(失礼)奇妙に似通った失敗例が、数多く残っているものです。

隠された証言」は20年前に起こったJALの御巣鷹山事故報告書が、ある内部資料にある生存者の証言から、でたらめだとするノンフィクションです。

著者は国際線パイロットでもあり、また社内の事故調査プロの立場から、証言を当時の機内の状況にフィードバックさせ、報告書が事故原因とする「減圧」はありえない話だと結んでいます。また米軍や自衛隊、警察、それに消防等の各機関の連携が上手く行き、現地での救出活動が早かったなら、たった5名しかいなかった生存者は数倍になった可能性もあったと、悔やんでいます。まだまだ 新事実が出てくる予感がします。

最近 チェチェン紛争をテーマに報道していたロシア人ジャーナリストが暗殺されましたが、「あらかじめ裏切られた革命」では、暗殺・賄賂・国有財産の私物化の話がわんさか出てきて、あの国では「さもありなん」と思えてしまいます。

外務省のラスプーチンといわれた佐藤優氏が語るロシアと、この著者の取材対象は、どちらも政府高官には違いないのですが、アウトプットが天と地ほどの落差があるのが凄すぎます。なんだかよく分からない底が抜けた国・・・という印象を持ってしまいました。実際お邪魔できる日が来るのを、楽しみにしておきます。

・・・というわけで、どくしょ習慣は続くのでした。

 

コメント
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