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けんちくブツブツだいありー(新館)

ネタを探して徒歩通勤中です(^^;)
★寝坊した朝、パソコンが家族に占拠された日は休刊★

海よりもまだ深く ☆☆☆

2016-05-22 00:35:25 | 映画館


是枝監督の家族ものは、「そして父になる」より前に公開された実家と疎遠な息子がテーマの「歩いても歩いても」が大好きです。

今日観た「海よりもまだ深く」は、「歩いても」と同じ阿部ちゃんが冴えない主人公を演じ、「あん」で好演している樹木希林を揃えていたので、とても期待してました。

どうしても「歩いても」と比べるのですが、食べ物を作るところ、食べる場面のリアリティがうまい表現で関心しきりでしたが、ストーリーはパッとしないし、わざわざ台風を連れてこなければ成り立たない映画になってるのが、とても残念。よく練られてないという印象です。

ところで、樹木さん、マダム小林聡美さん、真木よう子さんの女性陣は、だらしない主演の阿部ちゃんを、ますます底辺に突き落とす素晴らしい演技で、その部分は見応えがありました。

スポットライト 世紀のスクープ

2016-05-02 00:37:52 | 映画館


尊敬を集めるカトリック教会の、タブーを報道した実話に基づく作品で、記者たちの取材と、葛藤を丁寧に描いています。

作品に、凄惨な映像が出るわけでも、木で鼻をくくったような老獪な大人が出てくるわけでもなく、まして取材する記者たち自身は、もちろん被害者でもないのですが、真実かどうかわからない人物たちの話を、足で稼いで廻ります。
彼ら彼女らを動かすのは、始めは真実を知りたい、世間に知らせたいという使命感だったのですが、大スクープを手にしただけでは満足しない編集者が、もっと深掘りして、二度と同じスキャンダルが起きないためにできること、さらに記事にする時期を慎重に探る場面の描き方は、感心しました。

実話なので、活字でも読めるかもしれませんが、様々な関係者が織りなす構図は、映像ならではでした。☆☆☆☆だと、判定(^。^)しました。

セッション ★★★★★

2015-06-07 23:23:15 | 映画館
なかなか長崎まではたどり着かない予感がしたので、有楽町で観てきました、セッション。



ドラムの演奏も凄いが、主人公の浮き沈みが激しくて、強烈なハゲコーチを凌ぐほど。

コンサートや、セッションなんて、所詮予定調和の定食メニューさ、なんて思っていると、期待を裏切られる、ドロドロした舞台が、毎回展開して息もつけませんでした。

高価なセット、3Dや、SFXがある訳でもないけと、人の成長だけでこんなに興奮出来るの?と考え直した作品でした。
作ってくれて、ありがとう。

『サンドラの週末 ★★★★』

2015-06-07 23:09:52 | 映画館

世界一の美女!とも称される、コーティヤールが、職場をクビにならないよう、泥臭く仕事仲間を訪ね回るロードムービー。

なんでこんな綺麗なひとに、不幸な境遇を演らせるのさ!とも思わないでもないが、演技もピカイチで、本当に本人が鬱病なんでは?と思うほど、真に迫ってます。

派遣切りに遭った主人公が、社会へ復讐する『予告犯』とも共通点があるけど、話が飛躍しないところは、好感持てます。

最後の社長とのやり取りで、もうこの人は大丈夫、次のステップへ踏み出してる!と、わずかなハッピーエンドな作品で、ワザワザ足を運んだ甲斐があったなあ思ったのでした。

コーティヤール、次回作も楽しみです(≧∇≦)

リトル・ダンサー ★★★★

2015-04-29 21:56:10 | 映画館
午前10時の映画祭の中で、特に楽しみにしていた『リトル・ダンサー』を初めて見ました。


2000年の上映作品とは後で知りましたが、ストーリーは1984年、イギリス郊外の炭鉱町で展開します。

『幸せの黄色いハンカチ』に出てくる、廃墟のような夕張の木造の炭住とは全く異なつた町並みですが、住んでる人の意識は似たりよったり。
バレエに興味を持った男の子は、炭鉱のストや家庭の事情、更には固定的な男女の役割が、蔓延する世界から、最後は家族の応援を受け、ロンドンのロイヤルスクールへ合格します。

踊りが楽しいかったから、夢中になって続けた男の子と、それに最初は反発していた炭鉱夫の父親の演技が、退屈で停滞している田舎町で展開されますが、その人間ドラマに、何度ももうダメかな?と思いながら観ている方も、ハラハラドキドキもの。

親は、子供のどこを、どんなふうに応援するのかの手本を、全編で示される、稀有な映画だと感じたのでした。



ソロモンの偽証 後編

2015-04-19 13:22:27 | 映画館
前編を観たので、当然後編も観に行きました。前編のスリリングな展開と較べ、今回の裁判の展開のなさが、とても退屈でした。
ストーリーも意外性がなく、正直期待はずれで、一万人から選ばれた新人ヒロインが、次回作で全然違う役に恵まれて、飛躍することを願います。


リトル・フォレスト 冬、春編★★★と0.5

2015-04-12 21:19:45 | 映画館
例によって、予備知識ZEROで観に行きましたこの映画。橋本愛さん主演だという事くらい。

映画の舞台は小森地区⇒リトルフォレストということかもしれませんが、中身は大自然の産物を、できるだけ人出をかけて、美味しくいただく?という展開で、進みます。



たまに、主人公の感想や、ちと複雑そうな家族関係が覗きますが、田舎って暖かいなあ!?という感想しか持てないのが残念でした。

映画の中で、こんな田舎なのに、なぜか数人の同級生としか関わらない主人公や、ほとんど生活臭のない狭い家は、どうなんだろうと思いつつも、どこにも引っ掛からずサラッと観られる作品でした。

シェフ ★★★と0.5

2015-04-05 23:36:14 | 映画館
プロの料理人は、味で人を幸せにするものだ!と、信じるシェフが、経営重視のレストランオーナーから、首を宣告される。

そのくらいはよくある話なんだけど、その後、何故かマイアミに行き、美味しいキューバサンドを作ってフードトラックで大陸を縦断しながら売りまくり、以前酷評されたブロガーと対決。
この作品、随所に洗練されたキッチンや、調理方法が出てくるので、興味津々のチビと見に行きました。
言葉遣いは下品でも、ロードムービー大好きな僕は十分満喫できた作品です。
一番の謎は、何故デブな主人公が、モデルのような奥さんを射止めたのか?ということくらいでしょうか。

ソロモンの偽証 前編 ★★★★

2015-04-05 00:00:50 | 映画館
チビがかなり観たいというし、僕も興味があったので、すでに後編の公開が次週に迫るタイミングで、出かけました『ソロモンの偽証』。

知識は予告編程度でしたが、前編だけでもかなり見応えがありました。
まずストーリーがしっかりしていて、話もあちこち飛び過ぎず、かつ、何気ない伏線がたくさん織り込まれています。
主演第一作目の中学生女子は、肝が座っていて、余計な不安感を与えず、物語に集中出来るよう、シッカリと鍛えられてました。

先月、長崎の五島の中学生がメインの『くちびるに歌を』のほのぼの感とは、同年代を巡るストーリーとして好対照です。どちらかというと、ソロモンの方が、現実に近そうで、真に迫ってました。現に五島でも、いじめが問題になってるくらいですから。

ともかく、このミステリーは後編まで見通さないと解けないので、また、今月観に行きます。あゝ忙しい(^_^;)

イミテーション・ゲーム★★★★★

2015-03-22 21:27:51 | 映画館
長崎の上映予定はないので、花金(死語)で賑わう日比谷で観に行きました『イミテーション・ゲーム』。

先日読んだ『フェルマーの最終定理』にも登場する、天才数学者 アラン・チューリングが、ドイツ軍の暗号機械エニグマを解読する話です。
『フェルマー~』を書いたサイモン・シン氏には、『暗号解読』という著書もあり、その中でどのようなアプローチで解読が進むのかが、分かりやすく書かれ、映画でも同じような手がかりで、決定打になります。
シン氏によれば、21世紀の戦争は、数学の戦争で、情報を制するものが勝つことを示唆しており、WW2でも一部は情報戦だったことが、この映画で分かります。
もし戦争が起きず、チューリングがコンピューターの原型となる発明をする必要に迫られなければ、今のぼくらは、まだ、郵便や電話に頼っていたかもしれないと思うと、なんだか複雑な気持ちになります。
ところで、主演のカンバーバッチも、キラー・ナイトレイもスクリーンでは初めてお目にかかり、すっかり惹きつけられたので、彼らの次回作も心待ちにする楽しみまで増えました。

妻への家路 ★★★★

2015-03-15 23:48:55 | 映画館
必ず冠をつけて呼ばれる、チャン・イーモウ監督の最新作で、長崎ではしばらくお目にかかれない為、有楽町で見て来ました。

文化大革命の時、僻地へ下放された旦那と、心ならずも党の方針に従い、脱走した旦那をかくまえなかった妻や、娘の姿が、恐らく当時のママを再現して丁寧に描かれています。
フランス文学の教授だった旦那が、どれほど過酷な目にあったのか、中国の人ならピンと来るのでしょうが、僕らにはよく分からないところで、もう少し深く描いて欲しかったとは、思います。

ところで、背景で感動したのは、当時の生活スタイル、例えば公用電話、人民公社、人民服などが、経済発展を遂げた今の中国の姿と、全く重ならないほど、不衛生で、政治はメチャクチャだけど、素朴で、支え合いの残る暖かい国だったと作品に語らせているところです。
結局、最終的に分かりあえなくても、幸いのカタチに納まった、ホンワカする作品に仕上がっていました。

アメリカンスナイパー★★★★★

2015-03-15 23:12:53 | 映画館
チビには、くちびるに歌を見せている間に、大人はようやく『アメリカンスナイパー』を鑑賞しました。

イーストウッド監督の戦争関係映画は、硫黄島シリーズ依頼ですが、今回も、表面を撫でただけでない凄まじい戦場が描かれていました。



実在の人物で、少なくともアメリカでは英雄とされ、二年前に元自国兵士から殺害されたクリス・カイルは、敵であるイラク人を狙撃し続けるます。派兵回数が増えるに連れ、段々とメンバーは自分だけになり、作戦が変更され、九死に一生を得る場面が増え、また、米軍の攻撃で虫けらのように殺されるイラク人の屍を見て、自分のホントの居場所はイラクなのか、自問自答を始めます。
この映画が、好戦的だ、反戦的だとの議論もありますが、イーストウッドは淡々と事実を重ねて行き、答えは出しません。
『ゼロダークサーティ』を見た時も感じましたが、これ程大掛かりで圧倒的な力の差がある国どうし、大義も実りも無い戦争をするのは、誰でもおかしくなりうると考えさせられました。

ISとの闘いでも、同じことが繰り返せれないよう祈ることしか出来ませんが。

『くちびるに歌を』

2015-03-01 23:57:52 | 映画館

昨年も長崎が舞台の作品はありましたが、ペコロス以外はみんなハズレだつたので、今回は、かなり期待して見に行きました。
舞台は五島の小さな島ということで、青い海、コンビニなどない素朴な暮らし、洗濯物に、サビだらけの車が、アチコチに映っていました。カメラワークは、あの島がこんなに綺麗に撮れるんだーと、感心しきりです。
全般的に、普段から雑音の少ない離島にピッタリの、ピアノや合唱、夏の夕日と、これ以上ない背景を存分に活かしきった、青春ストーリーで、クールなガッキー先生の抑えも効き、不満の少ない作品でした。
ところで、ガッキーの演じる臨時講師が、なぜピアノを弾けないのか、いつ弾くのかが大きなテーマですが、結局大した原因ではないことと、ガッキー先生が離任の船を見送るのに、五島独特の紙テープがひとつも出てこないのは何故かな?とは思いました。
平成の二十四の瞳とならなかったのは、悪役が少なすぎたからでしょうか。そこだけが残念でした。
★★★と★半分という感じです。

『幕が上がる』

2015-03-01 23:44:57 | 映画館

ももクロのメンバーをひとりも知らずに見に行った客は、ボクだけ?という感じの館内でした。
演劇部のやらされ部長に、ろくな指導もしない顧問が、あるアドバイザーを迎えて、万年予選突破出来ない集団を変えていく話です。
高校の部活というと、甲子園など華やかな世界ばかりしか知りませんでしたが、演劇って麻薬のように彼女たちを捉え始め、最後はそのことしか考えられなくなるほど成長していく様子が、とても丁寧に描かれています。
自分達は何がやりたいのか、次々に課題を見つけて乗り越えていく様子は、とても胸に迫りました。
チビにも勧めて、見せたいなぁと、久しぶりに考えた作品でした。
追伸
黒木華さんも光っていて、貫禄ありました。という訳で★★★★です。

フューリー

2014-12-21 09:27:57 | 映画館
最近の作品は、どれもターゲットを絞り込んでいて、ちびに見せたいなあと思っても、R15とか、18とかで、なかなか連れていけません。ちなみに今回はR12だったのと、本人の希望もあり一緒にシネコンへ行きました。

第二次世界大戦末期のドイツが舞台。
悲惨な戦闘の他にも、敵が自国民に向けた傷跡や、怯えて暮らす市井の母子など、目を覆う場面がたくさん出てきます。職業軍人の主人公は、軍人には容赦しませんが、そうでない市民には
穏やかに接します。そんな中、絶体絶命の状況が彼らに訪れてしまうのですが。
この映画は戦場で何が起こり、そこで何を思うかをリアルに再現して、観る人に考えさせる作品です。個人的には★★★★でした。