お絵描き日記~イラストレーター照井正邦

職人、照井正邦の似顔絵、意匠など。画力の向上を目的に練習しています。

「アフォーダンス理論-固定観念の打破」研ナオコ(マニアック似顔絵雑記)

2017-03-17 15:37:51 | 雑記
【注意】非常にマニアックな話です。似顔絵ビギナーはスルーしてくださいませ。

「アフォーダンス理論を用いた似顔絵を描けないか?」
という欲求があって考えてみたのですが、逆に似顔絵はアフォーダンスだらけのような気がしてきました。

例えば、「似顔絵は顔の輪郭から描いたほうがよい」という基本があります。
けれど、一度顔の輪郭を決めてしまうと、描かれる目鼻口のパーツのサイズや描き方なりが、輪郭によってアフォード(提供)されてしまっているのではないか。
描く以前から、決められてしまっているのではないか、と思うようになりました。

自分の似顔絵が固定化される理由が二つ浮かびました。

一つは画材。
画材によって、描く似顔絵がすでに決められてしまう。細いペンだったら、細い線の似顔絵になる。パソコンだったら、パソコンの似顔絵になる。

もう一つは、描き方。
「輪郭から描く」というような、自分の描き方の癖が、無意識に完成までアフォードされてしまう。

これは、逆にアフォーダンス理論を打破するような似顔絵を描いたほうがよいのではないか。
アフォーダンスには、固定観念という意味でも用いられるようです。

この固定観念を取り去ることができれば、また今までとは違った似顔絵が描けるのではないか。
実験的な似顔絵に関しては、理論を利用するのではなく、打ち破るくらいの気持ちが大事だと思いました。

研ナオコの似顔絵
モデル:研ナオコ

目がはなれているのではなく、顔が小さいだけ。

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