タヌキとキツネと人間と(8)

2021-12-13 10:38:57 | 童話
「これからは、キツネ君は神社の近くにあるお店で、タヌキの僕はお寺の近くにあるお店でアイスクリームを買うことにしよう。」
「それが良いね。」

キツネが神社の近くにあるお店でアイスクリームを買う時に、人間がキツネに手を合わせるのに気が付きました。

そして、タヌキがお寺の近くにあるお店でアイスクリームを買う時に、人間がタヌキの頭を撫でるのを見ました。

そして、キツネがお寺の和尚さんに「人間はタヌキと同じように、僕を騙さないでほしいなあ。」と言いました。
すると、和尚さんが
「キツネとタヌキが石のお金で人間を騙したのではないか。人間は優しいから友達のタヌキには騙されてやったのだよ。」
と言いました。
キツネは
「そうだね、僕たちが騙したんだね。」
と言いました。