タヌキとキツネと人間と(3)

2021-12-07 11:12:21 | 童話
キツネとタヌキは、
「今度は2匹で、もう一度アイスクリームを買いに行ってみようよ。」
「そうしようか。」
そして、今度は2匹がそれぞれ左手に小さな石を持って、その上を右手でポンと叩きました。そうすると、手の中の石が、100円が1個と5円が1個と1円が3個になりました。

キツネが、
「ここに108円有りますのでアイスクリームを1個ください。」
と言い、タヌキも
「ここに108円円有りますのでアイスクリームを1個ください。」
と言いました。
すると、お店の人が
「はいはい、ありがとうね。」
と言ってアイスクリームを1個ずつくれました。
そして、キツネとタヌキは2匹でアイスクリームを食べようとしましたが、タヌキのアイスクリームだけが木の枝になっていました。
タヌキが
「あっ、人間に騙された。」
と言うと、キツネが
「僕のは、おいしいアイスクリームだよ。」
と言ってアイスクリームを食べました。
「どうして僕だけ人間に騙されるのかなあ?」とタヌキが言うと、
「どうしてかね?」
とキツネが言いました。
しかし、なぜだか分かりません。