ロケットの子供(2)

2018-05-18 06:00:41 | 童話
人工衛星が僕の頭の中に入れられて、テストも終わったので、僕の頭にカバーが付けられました。
部品も全部付けられた僕は、たくさんの車輪の付いた大きな車に乗せられて、僕を起き上がらせる機械の所へ動かされました。

そして、たくさんの赤いランプが回転し始め、ブー、ブー、ブー、ブー、とブザーの音がして、長い時間をかけて僕はまっすぐに起こされました。
『わぁ~、高いなぁ。』横になっている時は、あまり高くなかったのに、まっすぐに起こされたら、すごく高いのでビックリしました。

そして、僕のお腹に燃料がいっぱい入れられて、お腹が検査されました。テストをしていた人が
『うん、順調だね。』と言ったので、僕は
『良かったね。』と言いました。
だんだん宇宙へ飛んで行くのが近くなってきたので、僕はワクワクしています。
今度は、立ったままロケット発射台という場所に動かされました。そして、いよいよ、最後の総合テストというテストが始まりました。
たくさんの人が、
『ロケットエンジン異状無し。』
『燃料タンク異状無し。』
『通信アンテナ異状無し。』
『人工衛星カバー異状無し。』
次から次から、たくさんの装置の異状が無い事を確認しました。