ハムスターのモコちゃん(1)

2018-05-20 09:31:00 | 童話
僕達3年2組では、教室で3匹のハムスターを育てています。
友達の家で生まれた赤ちゃんハムスターを、みんなが当番で世話をするという約束で、先生の許可をもらったのです。

僕達は、3匹にモコとコロとピーという名前を付けました。
僕達は先生との約束を守って、みんなで大事に育てていたので小さな赤ちゃんハムスターも大きくなりました。
僕が当番の日に、1匹のハムスターがケガをしているのを見つけました。モコがケガをしていたのでした。
僕達はモコを医務室へ連れて行き、消毒をしてもらいました。

しばらくして、当番の友達が、モコがまたケガをしているのを見つけました。
僕達はモコばかりがケガをしているので不思議に思いました。
僕達が小屋の掃除やエサをやっている時は3匹仲良く遊んでいるのです。
不思議に思った僕は、世話をする当番の時、ハムスターに見つからないようにして、3匹を見ていました。すると2匹がモコを追いかけて、噛み付きました。僕が見に行くと2匹は噛み付くのを止めました。

僕が、このことを他の友達に話すと、友達も
『僕も見たよ。』
『わたしも見たわよ。』
と言いました。
先生にそのことを話すと
『それはイジメだね。どうしたらイジメを止めさせられるか、当番のみんなで考えてごらん。』
と言いました。

当番のみんなで、どうしたらモコに対するイジメが無くなるかを話し合うことにしました。
『僕は、噛み付いた時に、噛み付いたハムスターを叩けば良いんだと思います。』
『わたしは、モコ1匹だけを別にすると良いと思います。』
『僕はモコが、他のハムスターのエサを取ったり、何か悪いことをしたんだと思います。』
『私は、モコが他のハムスターにいつもオシッコをかけて、いたずらをしているんだと思います。』
みんなからいろいろな意見が出ましたが、みんな見たことがないので分かりません。
僕らの3年生では、ウサギを飼っているクラスと、モルモットを飼っているクラスがあるので、当番の僕達は、ウサギの当番とモルモットの当番のみんなと話し合いをすることにしました。