山の巨人(3)

2014-12-25 21:15:15 | 童話
次の日、巨人がいつものように、右の足で山の頂上にポン、今度は左の足で次の山の頂上にポン、そして、右足左足と山の頂上をポンポンポンと跳んでやって来ました。

そして、町に着くと巨人は小さくなったのですが、小さくなり過ぎて大人の手のひらに乗る大きさになったのです。

小さくなり過ぎた巨人は、町の人の足で踏みつぶされないようにして歩きました。

『さっき豆粒みたい物が走って行ったね。』
『そうだねぇ、あれは何だったのかねぇ。』
『もう来ないのかなぁ。』

そして、巨人は食堂に入ったのですが、お店の人は気がつきません。

巨人は小さくなり過ぎたのに気が付き、誰もいない所で大きくなって大人と同じ大きさになり、いつものように、町の食堂でお昼ご飯を食べて、お買い物をして、山に帰って行きました。

もちろんいつもの巨人のように大きくなって、右の足で山の頂上にポン、今度は左の足で次の山の頂上にポン、そして、右足左足と山の頂上をポンポンポンと跳んで帰ったのです。