山の巨人(2)

2014-12-24 21:18:32 | 童話
ある日、巨人が山から町にやってきた時に小さくなるのを忘れて、巨人のままでした。

みんなは巨人の足しか見えないので、巨人だとは気がつきません。

『今、大きな足が通り過ぎていったね。』
『そうだねぇ、大きかったねぇ。』
『ドスン、ドスン、ドスンと大きい音がしていたね。』
『もう来ないのかなぁ。』

巨人は食堂に入れないので、小さくなるのを忘れていたことに気が付き、誰もいない所で小さくなりました。

そして、いつものように、町の食堂でお昼ご飯を食べて、お買い物をして、山に帰って行きました。

もちろん帰る時は、また大きくなって、右の足で山の頂上にポン、今度は左の足で次の山の頂上にポン、そして、右足左足と山の頂上をポンポンポンと跳んで帰ったのです。