靴達のおしゃべり(4)

2014-12-10 21:09:40 | 童話
すると、家の中の方の食器棚の中から、おちゃわんとお箸が、
『僕も毎日使ってくれているんだよ。』
『私も毎日使ってくれているわよ。』
と言って自慢しました。

そして、さっきよりもワイワイガヤガヤの声が大きくなっていったのです。

そこに男の子がやってきて、
『僕は、いろいろな物を大事にするから大丈夫だよ。お父さんもお母さんも妹も、みんなを大事にするからね。』
『わぁ、うれしいなぁ、うれしいなぁ。』

そして、小さくなって履けなくなった靴や、古くなって破れた靴を捨てる時に、男の子と女の子が
『靴さんスリッパさん、今までありがとう。』
と言いました。

お母さんは、小さくなったが、まだ履けるきれいな靴を、靴を買えない外国の子供に贈る活動をしている所へ持って行くことにしました。