飛べない妖精(3)

2014-12-03 21:12:41 | 童話
『あなたはだぁれ?』
『私はフィンランドから来た妖精よ。』
『本当に妖精なの?』
『ええ本当よ。』
『あなたには羽根が無いし、大人でしょ。』
『ええ、そうね、妖精も大人になるのよ。そして大きくなると羽根が無くなるのよ。』
『ふぅ~ん。それでは今すぐ、ここで虹を出してちょうだい。』
『ええ、いいわよ。』

妖精の私が手を左から右へ大きく振ると、女の子の目の前に虹が現われた。

『わぁすごい、本当に虹だわ。』
『きれいでしょ。』
『うん、すごくきれいね。』