山の上のロックの永~い旅(2)

2014-08-05 21:04:48 | 童話
僕達兄弟は、お父さんとお母さんにくっ付いて暮らしていたが、永い年月が経って、雨と雪で少しずつ隙間が広がってきた。

お父さんが、僕たち兄弟に
『いつでも自分で行動できるようにしていなさい。』
と言った。

しばらくして、兄弟の中で僕が一番早く離れる事になった。

雨が強くなってきたが、僕はみんなと離れるのがイヤで、しっかりとくっ付いていた。

そして雨が止んで虹が出た。

『お兄ちゃん、虹が綺麗だね。』

『そうだね。』

その時、僕はふあっと身体が浮かんだ。

そして、今度はドスンと何かにぶつかった。

その後は目が回る位ゴロゴロと転がり始めた。

うわっ、う~わっ、止らないよ。