作家で2007年に発表した「私の西域、君の東トルキスタン」が今年7月のウルムチ騒乱の予言の書となってしまった王力雄氏が来日して講演が行われることを知った。
王氏の当作品はWeekly読売(廃刊)で知ったが、そのときは著者の言う「新疆パレスチナ化の可能性」にはまさかと思っていた、しかし今年の騒乱でかなり近い事態となってしまったことには慄然とさせられる。
この「私の西域、あなたの東トルキスタン」も日本語版出版計画が進んでいるとかで是非期待したいものです。
東京工業大学世界文明センター講演会サイトより転載
http://www.cswc.jp/lecture/lecture.php?id=97
王力雄「現代中国文学と文化の再構築」
日程:2009年11月16日(月)
時間:19時00分~20時30分
会場:東京工業大学 大岡山キャンパス西9号館2F ディジタル多目的ホール
講師:王力雄
講演内容:
伝統的な中国文化は、仁愛、忠誠、礼儀、信頼という四本の柱に支えられてきた。それは文学・芸術にも深く浸透している。しかし、20世紀に行われた文化革命ではその伝統が破壊され、イデオロギーが先導する道徳化、倫理化、革命化の波に翻弄され、真髄が失われたとも思われる。中国文学と文化の再構築において、今、何をすべきか?その道筋はどこにあるのか?文学と文化の双方からその糸口を探る。
※中国語による講演。日本語通訳あり
講師紹介
王力雄
作家。1953年生まれ、北京在住、吉林工業大学卒業。
代表作である「黄禍」(1991年)は「20世紀最も影響を与えた本ベスト100冊(米国ニューヨーク公立図書館選)」の中の41位を獲得。他に、チベット問題の最も影響のある書籍といわれる「天葬―チベットの運命」(1998年)、現在のウイグル人社会の危機を予言した「私の西域、あなたの東トルキスタン」(2007年)などがある。
Human Rights Watch / Hellman-Hammett Grantsなど受賞。
読売Weekly 3月16日号
http://blog.goo.ne.jp/kokkok2014/d/20080302
私の西域、あなたの東トルキスタン
http://blog.goo.ne.jp/kokkok2014/d/20071125
王力雄氏チベット情勢を語る
http://blog.goo.ne.jp/kokkok2014/d/20080420
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それと、「欧米はウイグルの独立運動を支援などしていない」というのも疑問です。まず、欧米諸国にウイグル独立運動を支持している人物が全く存在していないかどうかは綿密に調べてみないと分からないことですし、なによりもまず、私のような偏屈は「それで?」と思ってしまうんですね。つまり、仮に欧米が独立運動を支持していなくても日本が支持してもいいと思うんですね。別に欧米に倣う必要はないわけですし。欧米でウイグルが盛り上がらない理由は、ウイグルの知名度が低いことと、ウイグルはイスラム教が盛んであること、の2つが主な原因であると思います。世界の経済成長率の3割程度を中国が占めようという時期に、中国をいらだたせるようなことは言わないという配慮も働いているかもしれません。
日本人が意識しているかどうかはわかりませんが、中華人民共和国建国以来、日本は一貫して中国の人権弾圧に「協力」して来た国です。中国で弾圧された漢人、チベット人、ウイグル人のうち、どれだけが日本に亡命してきたでしょうか?昨年のチベット暴動のとき、何人の日本の政治家が中国の人権弾圧を非難したでしょうか?中国の現状に目をつぶり、毎年、中国に巨額の投資を行うことで利益を得ているのはどこの国でしょうか?
憲法に「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならない」と規定する国としては驚くべきことであると思います。
長くなって恐縮です。失礼しました。
gulyaruはいいですねぇ。
欧米はウイグルの独立運動を支援などしていないということがわからない人がいるのには困ってしまっています。
世の中には反中国=親ウイグルだと思い込んでいる人がいるようですね。
確かにそういう人が幅を利かせているからそう思われるのは仕方ないのかもしれませんが。少なくともネットの中では。
中国の支配体制は問題だが、それとは別個に、ラグマン激うまです。とか、gulyaru超萌えです。とか、中国が嫌い、よりもウイグルが好き、という気持ちのほうが勝っている人間が世の中にはいるんですが、それが分からない人の理解に苦しみます。
米中の新冷戦綱引きの綱に利用されてウイグル人はいい面の皮です。
檜原氏のコメント見てつくづくそう思います。
正にこれが、新疆ウイグルにおいて起きている事態なのだ。新疆生産建設兵団というプラットホームをベースにした漢族中国人の大量移住。カウントされていない人民解放軍や武警のか図を参入すればウイグル人はすでに少数派である。
その意味においては「新疆パレスチナ化」は十分に肯んずることのできる比喩である。
盛んに欧米のダブスタを指摘するが、大戦の被害者然として、同じ人種差別、抑圧を自国の少数民族に対して行なう中国には目をつぶるどこかの国の「平和勢力」のあり方をも指摘せよ。
>欧米の利権を守るための反中国
これこそ噴飯ものの言辞だ。巨大消費市場、米国債を大量に持つ中国を批判することがいかなる利権を守ることに繋がるのか教えてほしい。
かように中国が民主化されれても、多数決の民主主義では駄目。そうでないと「大量移民」で多数決になってしまう。ウイグルでいえば、パレスチナを見ればわかるように欧米の二重基準は度し難く、その根底には差別がある。よって利用できるは、欧米の利権を守るための反中国で利用できるだけ。もちろん市民レベルでは別です。
いずれにせよ中国が民主化されなければ何も始まらない。そうして反原発運動でもおこれば、すぐさまウイグルと連動してしまう。もちろんビラ配りだけで逮捕される日本の危うい民主主義も何とかしなくてはいけない。
何回も言いますがウイグル人の民主、人権運動がアメリカのお涙金を得ているからといって中国国民である王力雄の言葉を批判する根拠にはなり得ない。
非ユダヤ人の全員追放というイスラエルの人種主義と「中華民族主義の創造」の形をとっている中国の民族殲滅政策は両方とも非難されなければならない。
新疆ウイグル自治区に住むまた漢族中国人が中国の意図的ではないかと疑いをもたれるような政策の誤りによって人種主義に陥りそうになっていることも考えなければならないと思いますよ。
あなたが同意したようだから、ちょっと違うのではないかと言ったのです。
>あなたはウイグルの独立を支持するとか言いながら、CIAとの関係ややチェチェンを強調しますね。
強調とかでなく、事実を直視して下さい。米国は、イラク・アフガンで大虐殺をしながらも、一方でNEDを通じてウイグルの運動こにも金を出す。右手と左手が正反対のことをしてますが、目的は何でしょう?
この現状を分かれば、王力雄の言うように中国を民主化して・・・となるのでしょう。もっとも民主化したとしても日本の沖縄の例もあります。
人種戦争になれば手遅れとは王力雄の言うとおりでしょう。これはパレスチナではなく、ユーゴを例にだせばいいのです。民族憎悪の応酬でああなったのです。パレスチナでは人種戦争になっていません。イスラエル側だけが仕掛けているだけです。
新疆の現状を説明するのにパレスチナを例示するのは一般的なことです。
重要なのは関心を持ってもらうこと。そのためにはパレスチナだって持ち出すでしょう。関心をもったら、そのひとが自分で共通点と相違点を考えればいいと思います。
多くのパレスチナ人がユダヤ人を地中海に放り捨ててアラブ人国家を建設したいと思っているし、増殖するユダヤ人入植者に危機感を抱いています。ウイグル人と似ていませんか。
王力雄は独立でも現状維持でもない第三の道を模索することを提唱しています。
あなたはウイグルの独立を支持するとか言いながら、CIAとの関係ややチェチェンを強調しますね。
新疆ウイグル自治区は中国の他の地域と同様に漢民族以外にも多民族の混在地域でそう簡単に独立とかいえないのです。
ウイグル人だって独立派ばかりではありません。イリハム・トフティをはじめとした平和共存を望んでいる人も多いと思います。
中国は「ブルジョア民族主義批判」「中華民族」の創造」と言う全く違った洗練した形で「民族殲滅」をしようとしていることは変わりはありませんよ。
NEDはCIAの別組織です。こんなことは争うまでもない常識です。ただそんなNEDの金でも、ウイグル人の難民を救えるのです。
正しいか正しくないかはおいといて、ウイグルを国内問題だとすると、チェンチェンと似ているということです。私は沖縄の独立だって支持するのですから、チェチェンもウイグルもそれらの独立を支持するのです。沖縄を植民地状態にしている米国は敵です。ただ、ユーゴのように民族憎悪の果てに独立ごっこをして、それでいいのか?という問題もあります。
アメリカがチェチェンゲリラの支援をしているのですか?
王力雄は中国の政策による民族間の憎悪増大を「パレスチナ化」という言葉にしているのであって、王力雄とNEDは関係ありません。
NEDは少なくともその宣言している目的は言論の自由や民主政治を求める活動を援助するというもので独立運動とは直接関係はありません。
アメリカの金のことを言うのであればパレスチナ自治政府にもアメリカは何億ドルの援助を供出しましたね。
NEDのWUCへの補助金は2008年は15万ドル弱。大会ができて文書を発行するくらいのお涙金ですよ。
http://www.ned.org/grants/08programs/grants-asia08.html#ChinaXinjiang
王力雄は「パレスチナ化を防ぐ」という議論を進めているので本が出版されたら見てください。
王力雄のウイグルへの見方が的確でも、彼のイスラエル問題への認識は甘いということです。イスラエルは国の成立を国連の決議を根拠にしますが、国連決議など一回も守りません。
だいたいウイグルの独立運動が米国民主主義基金(NED)の援助を受けているのですから、パレスチナを持ち出したら、支離滅裂でしょ?イスラエルは米国に支援されているのだから。米国の支援がなければ、あそこの問題は解決していたでしょう。ただ比較すればいいわけではないのです。チェンチェンならまだ近いのかな。
王氏の言ったことに文句があるなら、11月の講演会に行って王力雄氏に直接聞いてみたら?レポ希望。
そんなこというのなら、中華人民共和国がウイグル人の国だとでも言うの?パレスチナ自治政府にイスラエル人はいないでしょ。
また、ウイグルでは選挙もできないよ。
パレスチナで核実験は行なわれたの?
ウイグルでいかなる残虐な弾圧が行なわれているのかは、断片的にしかわからない。
「パレスチナのガザ地区よりもウイグルのほうがまだましだ。」などと言うことはできない。逆もまたしかり。
パレスチナ人は国家を持たない。よって難民はくり返し虐殺される。ガザでは150万人が閉じ込められ、兵糧攻めの挙げ句に、空から海から陸からパレスチナ人の上に砲弾が降ってくるが・・・