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ニュースサイト 宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が3党協議を現地で取材したり国会中継を見たりして雑報を書いています。

【法案】農政の憲法「食料・農業・農村基本法」の改正で、省「検証部会」は「食料安保・輸出促進」論点、立憲民主党「次の内閣」金子恵美NC農相も「ワーキングチーム」立ち上げて田名部匡代WT座長に

2022年10月26日 18時30分30秒 | 農業
[写真]農林水産省、7年前の2015年、宮崎信行撮影。

 既報の通り、農政の憲法と呼ばれる「食料・農業・農村基本法」の改正のための「検証部会」が立ち上がり、先週火曜日、JA全中会長ら委員が集まって初会合を開きました。野党もこれに対応したダブルトラックとして、きょうの立憲民主党農林水産部門会議で、金子恵美次の内閣ネクスト農相(福島1区衆3参1期)の発案で、「食料・農業・農村基本法検討ワーキングチーム」が立ち上がりました。WT座長には田名部匡代・参議院幹事長(青森県区参2衆3)がつきました。

 農林水産省が「検証部会」に示した論点整理では、食料の安定供給の確保(食料安全保障、輸出促進を含む)、農業の持続的発展、農村の振興、多面的機能の発揮の4点。検証部会は月2回開催し、有識者ヒアリングなど意欲的に開催する方向。

 「農政の憲法改正」は自民党森山派会長の森山裕元農相の悲願。これに同じ「鹿児島JA県中央会」出身の野村哲郎現農相、養鶏が盛んな宮崎県の江藤拓元農相らが絡む展開で、まるっきり「畜産族」農政となっています。野村大臣は、青森県弘前市で三村知事の案内で河川敷に落ちたリンゴを見て悲嘆にくれたそうですが、農林水産が長いとはいえ、河川敷で果樹栽培する青森の風景に出くわしたことがないのかもしれません。

 立憲は金子ネクスト農相、田名部WT座長と偶然にも父親が新生党結党メンバー。30年前の政治改革派は、青森・福島・岩手あるいは熊本など徳川年貢米系の地域で強かったことが一回りしてみて取れます。食料安全保障・輸出促進による営農者一人当たりの現金を重視する自民党農政と、多面的機能などたんぼ一反あたりの米にこだわる立憲農政が折り合えるか。やや長い論戦が始まります。

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寺田稔総務大臣の「竹原後援会」は故人捺印で「昨日知った、逝去は翌年の初盆に知った」と広島宏池会クールしぐさ、井出庸生文科副大臣「きょねん秋衆院選でも統一教会信者が面接に来た」

2022年10月26日 17時59分31秒 | 第210回臨時国会 黄金の2年間 統一教会
[写真]寺田稔総務大臣、ピンボケなのでアプリで加工してごまかしました、2021年9月、宮崎信行撮影。

 大臣の所信的あいさつに対する一般質疑がありました。政府提出法案・閣法が2本同時審議入りの噂があった厚生労働委は野党が抵抗しました。

【衆議院政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会 きょう令和4年2022年10月26日(水)】

 一般質疑の後、「第20回統一地方選特例法案」(210閣法10号)と「最高裁判所裁判官国民審査法改正案」(210閣法11号)が寺田稔総務大臣から趣旨説明されました。法案審査は次回31日(月)午後1時から。

 立憲民主党の後藤祐一さんは、寺田大臣には5つ関係政治団体があるとし「寺田稔竹原後援会」の会計責任者「おかだみねゆき」さんが令和元年10月11日に亡くなっているので、令和元年分・2年分の政治資金収支報告書の捺印は別人がしたのではないかと追及しました。寺田大臣は「私が代表者をつとめている団体ではないので事務手続きは承知していない」「先代の義父、池田行彦の地元秘書だった方で会ったこともある」「亡くなったことは翌年の初盆リストで知り弔問した」などと答弁しました。後藤さんは年間542万円程度の収支があり、自民党支部からの寄付金もあるとして政治資金規正法第25条違反だとしました。寺田さんは昨夕の退勤後に質問通告を受けて初めて知ったとして、あすの衆・総務委でも説明を続けることになりました。

 統一教会との政策協定については、勅使河原幹部の記者会見で「推薦確認書」という言い方がされています。杉田水脈・総務政務官は、政策協定をしておらず、当然推薦確認書もないと言明しました。

【衆議院厚生労働委員会 同日】
 きのうの本会議で審議入りした「感染症法改正案」(210閣法5号)と「それに対する立・維対案」(210衆法5号及び210衆法6号)が趣旨説明されました。与党は「旅館業法改正案」(210閣法6号)の審議入りもめざしましたが、小川淳也・野党側筆頭理事(前政調会長)が突っぱねました。

 大臣の所信的あいさつに対する一般質疑が小川さんは、大串正樹デジタル副大臣に対して、推薦確認書で追及。大串副大臣は「見つかったのがきのうだ」とし、推薦書と推薦確認書は別々に保管していたので自民党の調査にも返答しなかったとしました。ちなみに、大串さんはいわゆるとっちゃん坊や風情で、小川さんが「同じ世代だから、大学での統一教会の原理研究会や桜田淳子さんを知っている」と話しかけましたが、実際には大串さんは現在56歳(4期)で小川さんより5学年上になります。この大串さんの見た目のことは引っかかっていましたが、小川さんがやってしまったという印象です。自民党が野党のときにこういうことはあまりなかったように感じます。

【衆議院文部科学委員会 同日】
 所信に対する一般質疑。
 自民党茂木派の船田元さんがオリンピック利権に絡み民間団体「明治神宮」の空中権の売買を批判的に取り上げました。自民党麻生太郎派で、総選挙での「地球温暖化で北海道のコメはうまくなった」失言を当時・農水副大臣として横田一さんの直撃にも「麻生さんも困ったものだ」と軽妙洒脱に取材対応し逆転当選した中村裕之さんは統一教会に自ら言及。永岡桂子大臣は「宗務課は8名だが、応援が入って24名だ」としましたが、中村さんは法務省からも応援をもらうべきだとしました。

 教員の残業代の根拠となる「給特法」の改正も念頭に、永岡大臣は「ことし8月、10月、11月の勤務実態を調査しており、令和5年春に速報値を出して、分析する」と述べ、給特法改正に含みを残しました。

 野党筆頭理事・柚木道義さんの問いに対して、井出庸生文部科学副大臣は「政策協定はお断りしたので党の調査では答えていない。過去の出席をお断りした会合に祝電を送ったことが一度ある。きょねんの衆院選で、スタッフを志望する人の面談をしたが断った。街頭演説には仲間と来ていた」と語り、きょねん10月にも「お誘い」があったことを明かしました。

 宮本徹さんは「毎定例日開きましょう」と呼びかけましたが、次回の開催は決まらず、一般質疑が終了しました。

【衆議院財務金融委員会 同日】
 「店開き」が最後まで遅れましたが、鈴木俊一財務大臣兼金融担当大臣の所信的あいさつがありました。次回は11月2日(水)9時。

【衆議院内閣委員会 同日】
 山際大志郎大臣辞任で、一般質疑の日程は先送り。後藤茂之新大臣が「このたびは数多くの重要政策を担当することになりました」と語り、追加経済対策の「月内策定」は維持するとしました。次回は28日(金)9時。

【衆議院法務委員会 同日】
 一般質疑。その後、「裁判官給与法改正案」(210閣法3号)と「検察官給与法改正案」(210閣法4号)が審議入り。内閣委の混乱で一般職より先に審議入りしました。次回は28日(金)9時。

【衆議院外務委員会 同日】
 国際情勢に関する質疑の後、「日米貿易協定の改定議定書」(210条約1号)が審議入りしました。次回は28日(金)9時。

【衆議院経済産業委員会 同日】
 落合貴之さんが筆頭理事。田嶋要委員はダーウィンに言及。中谷真一経産審議官は「電気料金は来春、2割、3割値上げになる可能性がある」と他人事のように語りました。次回は28日(金)9時半。

【参議院 同日】
 ありませんでした。あすは委員会の一般質疑で店開きですが、内閣委員会は開けません。

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