早いもので、もう10月も終わりですね!(;^ω^)
10月5日、福岡の勉強会に行ってきました。中医学講師・薛叶祥(せつ・ようしょう)先生による『耳鳴り・難聴』についての講義。
若い人にも珍しくない耳鳴りと難聴。併発することが多い症状で、大きく6つのタイプに分かれます。
☆耳鳴りのタイプ
① ストレスによる・・・「肝火」タイプ
特徴:気分が落ち込んだり、イライラ・カッカしたりすると起きる
症状が気分で変わりやすい
耳が痛い
口が苦い、目が赤い、便秘、尿が赤い
よく使う薬:瀉火利湿顆粒、加味逍遥散など
② 飲み過ぎ食べ過ぎによる・・・「痰火」タイプ
特徴:重く濁った音がする
耳が聴こえづらい
身体が重怠い、口が粘る、めまい、頭重感、不眠、大小便がスッキリしない
よく使う薬:温胆湯、半夏白朮天麻湯など
③ 感染による・・・「風熱」タイプ
特徴:突然起きる
発熱、悪寒などカゼの症状が出る
耳に炎症を起こす、膿がたまる
よく使う薬:天津感冒片、五涼華など
④ 加齢による・・・「腎虚」タイプ
特徴:低く細い音がする
夜になると耳鳴りがひどくなる
不眠、腰や膝がだるい
耳がだんだん聴こえにくくなってくる
よく使う薬:耳鳴丸、杞菊地黄丸など
⑤ エネルギー不足による・・・「気虚」タイプ
特徴:症状が軽快と悪化を繰り返す
休息すると症状が軽くなり、疲労すると悪化する
食欲不振、疲れやすい、手足がだるい、大便が泥状
よく使う薬:帰脾湯、婦宝当帰膠など
⑥ 栄養不足による・・・「胃腸虚弱」タイプ
特徴:立ち上がったりかがんだりするときにひどくなる
耳の中が空虚になる感じがする
倦怠感、脱力感、めまい、腹部膨満、食欲減退、下痢しやすい
よく使う薬:補中丸、健脾散など
☆血液循環と水分代謝がポイント
頑固な耳鳴り・難聴の背後にはドロドロ「お血」とネバネバ「痰湿」が潜んでいます。血液をサラサラにすることと、体に余計なものを溜めないことが耳鳴り・難聴の予防であり、治療のポイントにもなります。ドロドロネバネバをキレイにするためには、食事は腹八分でこまめに体を動かすこと、ストレスをうまく解消すること・・・簡単なようでなかなか難しいですね。そんなときには、冠元顆粒や温胆湯などの漢方薬が大きな助けになります。まずはご相談ください!
スタッフ:春田有紀子