お父さんの底力。

寅さんとか長島監督とかによく例えられるお父さん。ついに脳梗塞で倒れました。しかしマイペースさに変わりなし!

天井を見つめるお父さん。

2015-09-09 23:00:45 | Weblog
お父さんが緊急入院した日、


「ご高齢の方が入院されると環境の変化に慣れず、夜中に錯乱してあばれることがあります。
そのときは危険を避けるため手足を拘束することになりますがご了承ください。」

と先生から説明があり、サインさせられた。
いつも自由に生きてきたお父さんが縛られたりしたら、ますます逆上して暴れるんじゃないの?
と心配になった。

次の日病室に行って、まっさきに

「大丈夫だった!?錯乱しなかった?縛られなかった?」

と聞くと、

「錯乱はしなかったけど、ずっと横になってやることなくて天井を見ていると
なんともいえない寂寥感というかさびしさがなあ」

としみじみとつぶやいた。


じっとしていることの大キライなお父さんが
今は片手が麻痺し、狭い幅のベットに寝かされて、いろいろな管がつけられている。
それでも特にイライラした様子もなく、じっとしている。
意外だ。


夜中にひとり天井を見つめて何を考えていたんだろう。


せめて雑誌を、と何冊か持っていくと、片手が麻痺しているからページがめくれないからいい、という。
でも最近譲り受けた兄のお古のiPodをもっていくと
「いい音楽がたくさん入っているんだ」
と一生懸命操作していた。


今動かなくなっているのは左手だが、利き手でなくても
片手が動かないのはかなり不自由なようだ。


脳梗塞の原因はどこからか塊がはがれて飛んできたのか、脳血管自身に血栓ができているのか、検査をしても
よくわからないそうだ。
そうして、昨日よりも今日の方が状態が悪いと先生に言われたと言う。
(インフォームドコンセプトとか言って、今時はそんなことも患者さん自身に伝えるのかな)


すっかりおとなしくしているお父さんの丸い頭を見ていたら、
いてもたってもいられないような、落ち着かない気持ちになってきた。



 

















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